おーるどタイム de ライブ
2024.08.27
ライブの1部ではらんぶりんまっくさんが安定のギターにのせて重たく、中身の濃ぉいステージを展開してくれた。
お客様も皆さんまっくさんの歌に真剣に耳をかたむけていた。
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そんな1部を受けての2部。
「夏だ! アツイぞ! グループサウンズ」
なんとまあ軽い演目だこと。
でもいいのです。
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お客様のほとんどが同世代。
つまりは皆さんグループサウンズ世代。
ひととき思春期、青春期にタイムスリップできればそれでヨシとするつもりで臨んだ。
いつものようにテーマを設けたりストーリーを組んだりということは一切しなかった。
理屈抜きであの時代にタイムスリップしたい。
だから歌いたい歌だけ準備し、あとは出たとこ勝負の道草ステージに。
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そして歌を聴いていただくよりも、一緒に口ずさんでいただけることを目標にした。
そしてその「思惑」は1曲目からあっさりとクリアされた。
1曲目の「夕陽が泣いている」を歌い始めた途端、客席で口ずさむ声が聞こえ始める。
3曲目あたりから自然にみんなで歌える空気になれればいいと思っていたんだがな。
のっけから先導しながら歌うことになった。(最後までそれは続いたのだ!)
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こうなるとあとは勢いだけで最後まで走っちゃえと腹を決めた。
いちおう歌いながらのギターリフを練習してたんだけど、すっかりすっ飛んでしまった。
もう小細工はいっさい無しのシンプル演奏で流れに身を任せた。
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歌ったのは次の通り。
①夕陽が泣いている(スパイダース)
②ノー・ノー・ボーイ(スパイダース)
③想い出の渚(ワイルドワンズ)
④夕陽と共に(ワイルドワンズ)
⑤長い髪の少女(ゴースデン・カップス)
⑥愛する君に(ゴールデン・カップス)
⑦君に会いたい(ジャガーズ)
⑧好きさ 好きさ 好きさ(カーナビーツ)
⑨オーケイ!(カーナビーツ)
⑩サハリンの灯は消えず(ジェノバ)
⑪愛のリメンバー(寺内タケシとバニーズ)
⑫エメラルドの伝説(テンプターズ)
⑬花の首飾り(タイガース)
⑭僕のマリー(タイガース)
⑮君だけに愛を(タイガース)
⑯バラ色の雲(ビレッジ・シンガーズ)
⑰亜麻色の髪の乙女(ビレッジ・シンガーズ)
⑱ブルー・シャトー(ブルーコメッツ)
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ほとんどの歌を2分30秒以内にアレンジしたんで、余計なMCさえ入れなければ50分に治るはずだった。
でもそれは・・・あまかった。
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どの歌もお客様の心の中に根付いた歌ばかり。
歌だけで収ろうはずがない。
歌に対するお客様のリアクション、それに対する僕のリアクション。
リアクションの応酬で1時間などゆうに超えてしまった。
(「勝手にアンコール」を含めて60分に収めるのが当初予定)
結局いつも通りの道草ステージ。
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それでも流れを止めずに勢いで走り続けたこと、そしてなによりもお客様のノスタルジーをストレートにトレースできたのは良かった。
タイムスリップして「あの頃」に戻っても、一緒に歌うことで今に生々しく再現できる。
これもまた歌の持つ大きな力なんだろう。
全18曲を駆け抜ける。(しかも道草の通りすがりに「骨まで愛して」「月光仮面は誰でしょう」まで歌ってしまった)
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ここでエンディングコーナーの「街」~「さよならが云えない」になだれ込むのがいつものパターン。
でも今回は先日亡くなった高石ともやさんへ「十字架に帰ろう」を手向けた。
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終わってみると1時間半超の長丁場。
お客様も僕もよく歌い、よくしゃべった。
ステージと歌声音楽会が混じりあったようなライブだった。
ステージと客席が渾然一体となったこんなライブが僕には一番楽しく充足感がある。
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加えて青空演奏隊のピロちゃんと4曲共演することができた。
(「想い出の渚」「十字架に帰ろう」「街」「さよならが云えない」)。
これもまた大きな出来事だった。
なにしろ毎週土曜日、3年間一緒に青空演奏を共にしてきた盟友との共演だ。
青空演奏とは違った緊張感で音を合せるということは、得がたい体験だった。
ピロちゃんは11月3日予定の「秋の陣」で1部に出演してもらうことになった。
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帰りがけのお客様にうれしい言葉をかけていただいた。
まっくさんとマーチンさんのステージの落差がいい
ウクレレの音もいいアクセントになってましたね
満足感たっぷりのライブでしたよ
最高の褒め言葉でうれしかった。
笑顔でおーるどタイムを後にするお客様の顔、顔、顔。
ほっともしたし、ありがたくもあった。
おーるどたいむ de ライブ 夏の陣 らんぶりんまっくの巻
らんぶりんまっくさんをゲストプレイヤーにお招きして開催した「夏の陣」。
古いフォークソングやブルーグラス、カントリーソングを独自に解釈し、日本語で歌うまっくさんのステージ。
実はこの濃さを「おーるどたいむ de ライブ」に集うお客様に体感してもらいたかったんだ。
ほとんどのお客様は音楽好きだが、自ら演奏するという経験のない方々ばかり。
これまでの人生の歩みの中で心に残っている歌はポピュラーなフォークソングだったり、歌謡曲のような流行歌がお好きな方々。
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僕のステージはそういう方々に楽しんでいただけるような内容で長年やってきた。
まっくさんにはそこにコアな歌をぶつけて欲しいという思いがあった。
まっくさんが達者な弾き手であることはお客様には周知の事実。
毎回僕の歌のサポートをしてくれているからね。
でも「歌唄い・らんぶりんまっく」を皆さんにぜひとも聴いて欲しいと思っていたんだ。
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見事なステージだった。
バラッド形式の長い、重たいテーマの物語ソングを食い入るように見つめ、耳をそばだてているのが伝わってくる。
歌うまっくさん、聴き入るお客さん。
その双方を見つめながら、なんだかぐっときていた。
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僕もかつては自作を含めたコアな歌を歌っていた。
「ぶどうの木」というライブハウスで専属で歌っていた頃だ。
(もう30年も昔の話だけど)
「ぶどうの木」が店をたたんで以降、路上で歌ったりお好み焼き屋さんや市場、喫茶店などで歌ってきた。
そこではコアなフォークソングばかりではやっていけないという現実があった。
リクエストにお応えしながら、お客様に喜んでもらえるように配慮しなければならなかった。
そんなことを20年もやってきた。
その結果今のように「節操なしで、なんでもあり」の歌唄いになった。
これが今の僕のスタイルで、それはお客様と一緒に築いてきたものだ。
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一方まっくさんはご自身のスタイルにとことんこだわり、それを深めてきた方だ。
それを「市井」の方々にぶつけてもらい、どんな「化学変化」が起きるのか。
楽しみだった。
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まっくさんは面目躍如の見事なステージを展開してくれた。
そしてお客様はみな深く受け止めているようだった。
中身の濃い、いいライブだった。
ライブの日 朝のならわし
ライブ日は早朝に2時間ほど外をほっつきまわるのが長年のならわし。
30代の頃からこのならわしは続いている。
30代~40代の頃はゆっくりとジョギングをしていた。
50代になってからはそれが散歩になったり、自転車でのポタリングになったり。
多分コンサート前にランニングをしていた高石友也さんの影響だろう。
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今朝は人影もまだない川沿いの土手道を2時間ほどのポタリング。
ペダルを漕ぐという単調な反復をくりかえすうちに、頭と心が空っぽになっていく。
余計なことは考えず、素の状態に戻っていく感じがいい。
重ねてきたライブの準備がリセットされていく。
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多少背伸びしながらあれこれと準備を重ねてきた。
自分の実力よりも少し上を目指して準備することは悪いことではない。
実力よりも少しでも良くなることを目指すことには貪欲であるべきだ。
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でもいったんリセットすることで等身大の自分にもどれる。
今できる最大限で臨むための心の準備なのかもしれない。
ライブでは準備や練習でやってきたことがそのままできないことも多い。
逆にお客様にノセられ思いもよらぬことができちゃうこともある。
そのどちらも今の等身大の自分の実力なんだろう。
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今日のライブではどんな出会いが待っているだろう。
いつもお会いしている人たち。
お久しぶりの人たち。
初めてお会いする人たち。
そういう人たちと時間や空間を共にして一緒に作っていくライブ。
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僕には自分の歌やパフォーマンスを聴いてもらうことがライブの目的ではない。
むしろ自分の歌や演奏は「肴」であればいい。
歌や演奏を肴にお客様と濃密な時間を作っていく。
結果としていいパフォーマンスが生まれる。
そういうことの方が大切なことのように思える。
そういうライブにしていくためにはこれまでの準備や想いをいったんリセットして、等身大の自分に戻る必要があるのかもしれない。
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今日の定例ライブは「夏の陣」と銘打っている。
朝の陽射しには少しだけ秋の気配が混じっているように感じた。
いい陽射し、いい風だった。
グループサウンズをあらためて聴き直す
今度の日曜日が本番だってのに、あらためてグループサウンズ(GS)のオリジナル音源とライブ音源を聴き直している。
元々がバンド演奏をギター1本だけの弾き語りでやろうってんだから無理・無茶な部分があるのは承知の上。
(BAHO=石田長生&チャーによるギター2本の優れものの演奏もあるけどね。超一流ギタープレイヤーのふたりだからなせる技)
だから最初からバンド演奏のイメージを無視して音作りをしてきた。
消去法で不要な音をどんどん省く。欲しい音だけを残し、それを膨らませる。
頼りにしたのは中学生の頃の稚拙な演奏記憶のみ。
それを膨らませてアレンジした。
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それなりに形にはなった。
でもなにかが足りない。
そう思い、あらためてオリジナル音源を聴いたんだ。
いやぁ、どのバンドも僕の記憶以上にナイスな演奏をしている。
あらためて思ったのはベースとドラムがしっかりしていると歌が立ってくるなということだった。
ベースなんて難しいことは何にもやっていないんだ。
ルート音をベンベンベンベンとやってるだけなのにやたらカッコいい。
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そして気がついた。
「ノリ」があるんだ。特にライブバージョンのノリはもう最高。
自分の中に足りないと感じていたものは「ノリ」なんだ。
今のアレンジ自体はどの歌もベース音も意識したアレンジにしてある。
ギター1本でのアレンジとしては悪くはない。
だから今更アレンジを変えようとは思わない。
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問題は今のアレンジに息を吹き込むことなんだろう。
脳裏で聞こえない音を聴きながら、身体でノリを感じながらやれればいいのかもしれない。
残された明日と明後日で演奏に息を吹き込むつもりで稽古してみよう。
どこまでノリ良く、生き生きした演奏になるかは分からないけどね。
でもそのことに気づけたんで、オリジナルを聴き直したことは良かったかな。
やれるだけ準備ををして、あとはライブ本番の流れに身を委ねよう。
2024.07.01
ちょいと早いお知らせ 「おーるどたいむ de ライブ 夏の陣 2024」
季節ごとの定例ライブ「おーるどたいむ de ライブ 夏の陣 2024」のお知らせです。
ゲストプレイヤーにらんぶりんまっくさんをお迎えしてのジョイント・ライブです。
らんぶりんまっくさんといえば、毎回サポート・プレイヤーとして達者な演奏を聴かせてくれる、
「おーるどたいむ de ライブ」ではすっかりおなじみの
そう!あの!!
まっくさんです。
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アメリカの古い歌をルーツに持ち、それを日本語にのせて歌うというこだわりの歌うたい。
サポートプレイではなく、素のらんぶりんまっくさんを聴いていただきたくてお招きいたしました。
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僕とまっくさんのお付き合いはもう15年以上になります。
音楽的嗜好に重なるところの大いにある、気心知れたお仲間。
今回のジョイントではまっくさんのこだわりの演奏をいかんなく披露していただけると思います。
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節操なしの僕はあえてまっくさんとは重ならないと思われる歌をやる予定。
題して「夏だ!熱いぞ!グループサウンズ!!」
中学生のころに夢中になったグループサウンズ(G.S.)。
当時、アメリカンフォークソングや洋楽ポップスと同時にG.S.に出会わなければギターを弾いていなかったかも。
そう思えるほどG.S.は好きでした。
おなじみの歌を始め、ちょっとコアなG.S.ソングを選りすぐってお届けします。
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皆様のこの夏の予定に「おーるどたいむ de ライブ 夏の陣」をぜひとも加えてくださいな。
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日 時 8月25日(日)15:00~
場 所 Live cafeおーるどタイム
出 演 らんぶりんまっく : Martin古池
木戸銭 ¥2000(別途オーダーを)
2024.05.31
「おーるどたいむ de ライブ 春の陣」るびんさんとのジョインライブ
「おーるどたいむ de ライブ 春の陣」はるびんさんと10年ぶりのジョイント。
楽しみにしていた。
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るびんさんの「芸風」は10年前と変わることなかった。
耳になじんだ昭和の歌謡曲やポップスをるびん流にアレンジして弾き語る。
じっくり聴かせ「るびんワールド」にずるずると引きずり込んでいく。
お客さんたちは静まりかえり、固唾を呑み一挙手一投足に目をそして耳をこらしていた。
まさに圧巻のステージだった。
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誰かが言っていた。
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すごい!
すごいとしか言いようがない
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たしかに歌もギターも音圧、音量、正確性、すべての点で圧倒的だった。
それは10年前となんら変わっていない、一貫したものだ。
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むしろ僕が今回素晴らしいと感じたのは演奏のダイナミクスだ。
抑えるべきところはぐっと抑え、歌い上げるところは一気に解き放つ。
歌の流れに応じてブレイクをはさんだり、テンポをぐっと抑えたり。
表現が素晴らしいと感じた。
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そんな「るびんワールド」を受けて僕のステージが始まる。
とても難しさを感じる。
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さてどうしてくれよう
会場の空気は・・・
るびんワールド一色に塗り込められているし
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ジョイントライブの難しさと面白さはそこにある。
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自分の色に塗り替えるやり方はいろいろある。
のっけからガツーンと一発かまし、一気にこちらのペースに持ち込むのもありだ。
でも、そのやり方は僕にはあまりなじまない。
むしろるびんさんの作り上げた空気感の余韻を受けつつじんわりと進め、気がつけば自分の空気に変わっていたという方が僕には合っていると思った。
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唄の構成もそれに沿ったものになっている。
最初のミニテーマは「恋は遠い日の花火」
過ぎ去った青春時代のほろ苦さに想いを馳せるというテーマで4曲。
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①いつも君がいた
②アメリカ橋
③あの日に帰りたい
④季節の中に渦もれて
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このラインナップならばるびんさんが作り上げた空気感とは違和感なくつなげていける。
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そして二つ目のミニテーマはカントリー・ソング特集へ。
これはかつてるびんさんと僕が中心になってやっていた「ハックルベリー・ライブ」の再現という意味もあった。
場の空気も自分色になってきたこともあり、ガツーンとカントリーを歌う。
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ここからはらんぶりんまっくさんがサポートしてくれた。
いつものようにギター、フラットマンドリン、ワイゼンボーンで華を添えてくれる。
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①Lonley Togetaer(一緒にいるのにひとりぼっち)
②The End Of The World(この世の果てまで)
③I'll Hold You In My Heart(遠くのあなたへ)
④テネシー・ワルツ
⑤テネシー・ムーン
⑥Take Me Home Country Roads(故郷に帰りたい)
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すべて日本語混じりのラインナップにした。
なじみのない唄はおしゃべりをしながらつなぎ、おなじみの唄は一緒に口ずさめるように気を配った。
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テネシー・ムーンは内心で数年前に亡くなったチャコちゃんを思い浮かべながら追悼の意を込めて歌った。
彼女と僕は同じ日に生まれたご縁。
テネシー・ムーンをよく一緒に歌う仲だった。
彼女と僕は同じ日に生まれたご縁。
テネシー・ムーンをよく一緒に歌う仲だった。
同時に最後のCountry Roadsにつなげていく大切な歌だ。
ここが今回のステージのピークと位置づけていた。
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そのままおーるどたいむ de ライブお約束の「勝手にアンコール」に突入。
「街」で今日のライブの熱気を冷まし、間髪を入れず「さよならが云えない」で締めくくった。
玲子ママのハンマーダルシマー、藤田さんのベース、椋野マスターのフィドル。
さらにピロちゃんのギターも加わっての大団円となった。
さらにピロちゃんのギターも加わっての大団円となった。
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楽しみにしていたるびんさんとのジョイント・ライブ。
それぞれの持ち味が充分に発揮できたいいライブになったと思う。
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足を運んでくださったたくさんの皆さん、ありがとうございます。
いつも気遣ってくれるマスター、玲子ママ。今回も楽しく気持ちよくやれました。
サポートしてくれたらんぶりんまっくさん始め最後の〆を飾ってくれた藤田さん、ピロちゃんありがとうございました。
そして全力投球で歌いきってくれたるびんさんにspecial thannks!
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次回「夏の陣」は8月25日(日)です。
いつもサポートをしてくれているらんぶりんまっくさんとのジョイント・ライブになります。
2024.02.05
おーるどたいむ de ライブ 冬の陣をふりかえる
楽しかった!
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この一語につきるライブだった(毎回そう感じていることだけど)
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初めてご一緒する「やまだこ」さんのステージにはすっかり魅了された。
ブルーグラスをベースにしながら日本語で歌うというスタイルのやまだこ。
その日本語歌詞はありがちな日常のあれこれを笑い飛ばすという爽快なものだった。
なによりもいいなと思ったのは余計なトークは一切挟まず、スピーディに唄と唄でつないでいく疾走感。
まったくもって潔い。
なんとなく関西的な香りのするステージに魅了された。
満席のお客様もみなそのスピード感に目を丸くしながらも、大笑いだった。
いいステージだった。
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やまだこが「動のステージ」だと感じた僕は「静のステージ」をことさら意識した。
たまたま今回の選曲がじっくりと歌うものが多かったので、あえて当初のイメージよりもややテンポを落としたり、ギター伴奏の音数を減らしたりして「静のステージ」を演出した。
(ギターの音数を1小節につきひとつ減らすだけで印象は変わるものだ)
そういう雰囲気に特化したので、結果としていつものライブよりもトークはやや短めになった。
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今回のステージを作る上で意識してきたことがある。
全編でベースを弾くふく助さん、後半の数曲で加わってくれるらんぶりんまっくさん。
3人でより精度の高いものに仕上げていくことだった。
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3人で演奏するようになって1年になる。
これまでもいい感じで演奏してきたけれど、やはりその場で仕上げるセッション感覚だった印象はぬぐえない。
今回はさらにもうひとつその上を狙いたかった。
遠路やってくるまっくさんとはライブ当日しか音合わせができないので、事前に新曲のデモ音源を送っておいた。
力量のあるまっくさんだから当日のリハで合せ込んではくれる。
でもそれをより容易にするためには迎える立場の、そして土台になる僕とふく助さんコンビネーションをしっかりしたものにしておかなければならない。
今まで以上に細部にこだわった準備を重ねてきた。
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その甲斐あってか本番では(流れにまかせつつも)いい感じに仕上げることができたように思う。
お客様の反応も上々だったかな(と、勝手に思っている)。
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ライブを終えてあらためて思ったことがある。
ひとつのライブをやる上で大切なのはチームワークだということ。
共に演奏するものが同じ方向を向き、同じ意識で臨む。
それだけではなく「対バン」の方とも心を合せて作っていく。
出演者全員がライブ全体を一緒に作っていくことの大切さをあらためて感じる。
その意味で今回のライブは演者の一体感は申し分なかった。
そこで生み出される空気は聴く側にも伝搬し、会場全体にほんわかした一体感が生まれる。
さらにいえば「おーるどタイム」という店のもつ暖かさがほんわかした空気をさらにつつみこんでくれる。
演者と聴衆とお店とが一緒につくる、三位一体のいいライブになった。
みなさんありがとう!
2023.11.21
「おーるどたいむ de ライブ 秋の陣」をふりかえる
とにかく楽しかったの一言に尽きる。
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遠路山形県長井市からやってきたオカリナの金子俊郎さんとの1部。
繊細かつ迫力あるオカリナの音を皆さん堪能している様子がビンビン伝わってくる。
昨日芝生広場で予行演習をした時はギターの音が負けて埋もれるんじゃないかなと心配したけど杞憂だった。これはライブ会場のおーるどタイムの作りがいいからだとあらためて感じる。(オカリナは生音で、ギターはラインを通すなんてことになったらカッコつかないもんね)
ステージの二人のかけあいもいい感じ。金子さんとは互いに気取ることなくやりとりできるのがいい。
山形弁の混じった標準語と函館弁の混じった標準語のやりとりがいいあんばい。(二人とも標準語でしゃべってるつもりなんだけどね、ちゃんとなまってる)
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実はのっけからチョンボをやらかした。
金子さんのオリジナル曲「花神」、いい調子で演奏してた。
間奏のギターソロを弾き始めた時、あろうことか指が勝手に「北の国から」のメロディになってしまったんだ。
途中でやめるわけには行かないんでそのまま「北の国から」で押し通した。金子さんが「花神」にちゃんと戻してくれるだろうと思ってね。
ところが金子親分、何事もなかったかのようにそのまんま「北の国から」に移行した。
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やはり場数を踏んだベテランだね。全く動じることなくチョンボをも笑いに変えるステージワークには安心感がある。
金子さんとの弥次喜多道中のようなステージはとにかく楽しかった。
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2部はベースのふく助さんと一緒に「北海道の生んだ歌い手たち」。
6回続けたシリーズで今回がその最終回。
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メジャーシーンを飾った歌手たちの歌。
先鞭をつけた大御所歌手たちの歌をいくつか。
そして今現在北海道で歌っている同年代の歌い手たちの歌を紹介した。
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その中でも特に印象に残ったのはふく助さんのベース弾き語りによる「圭子の夢は夜ひらく」。
ほぼ全編をベースだけで歌う。(ギターは最後にちょっとからむだけというアレンジ)
この歌を準備し始めた当初、ご本人はいろいろと悩んでいた様子だった。それはベースアレンジだったり、歌い方だったり。
本番では気負うことなく淡々と歌い、寄り添うようにベースを弾いていた。
説得力ある弾き語りになり、お客様の反応も上々だった。
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そしてもう1曲。「いいんでないかい」。
民謡歌手・佐々木基晴さんの歌う函館ソングだ。
佐々木基晴さんは大正15年、函館生まれ。
いまなおバリバリ歌ってらっしゃるという伝説的な大御所。
この歌をちゃんと歌いきるのが今回の僕の目標でもあった。
民謡的な歌唱の雰囲気を残しながら、自分流に歌えればと思っていた。
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うれしいことにテンポや調子のいいこの歌に皆さん大盛り上がり。
僕もそれに押されて絶好調で歌いきることができた。
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最後に反省点を。
調子にのってしゃべりすぎた。そのことで時間が大幅に伸びてしまった。
いつもはおしゃべりはけっこう自制している。
今回はテーマがテーマだけについ歯止めがきかなくなってしまった。
場合によっては用意した歌をやめるなどの勇気を持つことも大切。
あらためて反省!
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でも大入り満員のお客様や出演した皆さんと一緒にいい時間を作ることができたのがなにより。
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2023.08.30
「ふきのとう」 「おーるどたいむ de ライブ 夏の陣」を終えて
【ふきのとう】
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おーるどたいむ de ライブ 夏の陣の第2部はフォーク・デュオ「ふきのとう」を特集した。
シリーズ「北海道の生んだ歌い手たち」の第5弾だ。
ふきのとうには熱烈なファンがいたが、その知名度はさほど高いとは言えないかもしれない。
ふきのとうの歌を知っているというお客様はあまりいなかった。
(熱烈なファンだった方はおひとりいたが)
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第1部は「誰もが知っている歌の数々」をお客様参加型の、さながら歌声音楽会のようなステージだった。
一転して第2部では「誰も知らない歌の数々」をじっくり聞いていただくステージになった。
「白い冬」「風来坊」などスマッシュ・ヒットした歌はあえてやらなかった。
「知られざる名曲」を演じ、紹介するステージにしたかった。
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選んだ歌は次の通り。
1.水色の木漏れ日
2.春雷
3.雨はやさしいオルゴール
4.やさしさとして想い出として
5.五色のテープ
6.夜
7.想い出通り雨
8.それぞれの幸せ灯る頃
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ふきのとうがデビューしたころ僕は高校生だった。
札幌と雨竜町出身の二人が織り成すハーモニーは美しかった。
クラスメイトにも追っかけをするほど熱烈なファンがいた。
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僕はといえば、ふきのとうを軟弱な「軟派系フォーク」としてちょっと小ばかにしていた。
それというのも当時の僕は反戦歌やプロテストソングといった社会派フォークに心酔していたためだった。
そんな自分を「硬派系フォーク」と自認していた。
(「〇〇系フォーク」といういい方は「三派系全学連」という学生運動の呼称をもじっていた)
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50年の歳月を経てあらためてふきのとうに挑戦してみて心打たれた。
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なんて繊細なんだろう
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ふきのとうの歌の世界は青春期の若者の揺れ動く情感を映し出していた。
恋に胸をこがし、恋に破れ、傷心した心を引きずるあの頃の自分を思い出させてくれる。
(バンカラ、弊衣破帽を自認する「硬派系」男子だった僕は、人様にはそんな姿をおくびにも出さなかったけど)
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若者の繊細な情感を歌いたかった。
特にそういう歌を選んでいったら初期のころのアルバムからの選曲が多くなった。
触れれば壊れそうな若者の情感を、70歳を前にしたオッサン(ジジイ?)にはたして歌えるのかという不安もあった。
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そこでそれぞれの歌の世界から一歩引いたところから眺めるという立ち位置で歌うことにした。
そのためには自分の存在を極力なくす必要があった。
情緒過多に陥らぬよう、淡々と演じようと思った。
演者の情緒を排することで歌の世界の情景が逆に浮き彫りになればいいという挑戦だ。
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今回もふく助さんがベースを弾いてくれた。
これがとてもいい効果を発揮してくれた。
歌の輪郭をベースが出してくれるので、僕はシンプルなストロークを弾けばよかった。
その上に乗って淡々と歌うことができた。
ギター一本で歌う場合、情感を表現するために経過音や装飾音を挟み、ピッキングにも強弱をつける。
時にはブレイクを挟んだり、曲中にテンポを変化させることも常套手段。
今回やるふきのとうではそういうものは不要で、むしろ邪魔になると感じていた。
だからベースには大いに助けられた。
歌い手としての感情をコントロールすることができたように思う。
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最後の歌「それぞれの幸せ灯る頃」にはらんぶりんまっくさんにもマンドリンで参加してもらった。
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実はこの歌はステージの中で大きな位置を占めていた。
そこまではひとつひとつの歌物語を紡いできた。
50年前の若者の心をちょっと横から眺めるように歌ってきた。
しかしこの歌だけはちょっと歌の中に入り込んで、感情を強めに投影して歌った。
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自分を見つけるところから始まる
ほんとうの旅があるような気がする
手探りしながら歩いてる僕を
君は待っててくれるだろうか
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過去と現在、そして未来をつなぐうたという位置づけだった。
らんぶりんまっくさんのマンドリンには華がある。
過去を振り返るウェットさと明日につなげる希望への思いが同居ているように感じた。
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またステージ進行上も大切な1曲だった。
1部では歌声音楽会的なヒューマン・ジュークボックスにお客様は気持ちを開放してくれた。
2部のふきのとうではそれぞれの歌の世界に聞き耳を立てるようにじっくり聴いていただけた。
エンディングテーマの「街」、そして勝手にアンコールの「さよならが云えない」につないでいけるのは「それぞれの幸せ灯る頃」しかなかった。
ライブの終わりは明日に向かってしっとりと、そしてにぎやかに〆たい。
カントリータッチのこの歌はその意味でもぴったりだった。
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お客様と一緒にしっとりと歌う「街」ではいつものことながら玲子ママのハンマーダルシマーがいい情感を演出してくれた。
出演者全員で奏でるにぎやかなブルーグラスタッチの「さよならが云えない」。
やはりブルーグラス・フィドラーの椋野マスターが引っ張ってくれる。
らんぶりんまっくさんのマンドリンもソリッドなソロで突っ込んでくる。
ムチャぶりでふく助さんにベースソロを弾いてもらったがこれもよかった。
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一緒に演奏してくれた皆さん、ありがとうございます。
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場を盛り立ててくれていただけました。
そして時にじっくり耳をそばだて、時に一緒に歌い、チャチャを入れ、おしゃべりに加わってくださったお客様ひとりひとりに深く感謝いたします。
ヒューマン・ジュークボックス 「おーるどたいむ de ライブ 夏の陣」を終えて
【ヒューマン・ジュークボックス】
「おーるどたいむ de ライブ 夏の陣」の1部はいつもとちょっと切り口を変えてみた。
従来は3か月間の近況報告的なことを季節の歌に乗せて歌うというスタイルだった。
今回は近況報告はなしにして、「夏の日の少年」というテーマで少年だった頃何気なく口ずさんでいたヤツを次から次へと歌い継いでいった。
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僕が小学生から中学生だった頃ラジオやテレビから流れていた歌謡曲ばかりだ。いわゆる流行歌と呼ばれるものだ。
その頃僕は「歌謡曲少年」で何も考えず口ずさんだり、蛮声を張り上げていた。
高校生になり自意識なるものが芽生え、理屈っぽくなり、音楽にもこだわりだした。
洋楽やフォークソングに惹かれ、歌謡曲を一段下に見てちょっと小馬鹿にし始めていた。
今回歌ったのは鼻持ちならない高校生になる前の、小僧だった頃邪気なく歌っていたものばかりだ。
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ここ数年(特に「コロナの時代」以降)ご老人たちと歌う機会が増え、昔の流行歌を歌うことがずいぶん増えた。
歌の意味や状況、背景を深堀りしながら歌ううちに流行歌の持つ魅力を再認識するようになった。
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歌がまだお茶の間にあったころだ。
じいちゃんもばあちゃんも、父さんも母さんも、そして子供たちも同じ歌を聞いていたころだ。
しちめんどくさい理屈などこれっぽっちもない。
いい歌かどうか、琴線に響くかどうかだけしかなかなかった。
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夏の歌だけに絞っても軽く数十曲を超えてしまった。
その中から選りすぐりやっとこさ15曲に絞った。
自分のフィルターを通しながらも、できるだけ元歌の雰囲気を残すことが目標。
自分の色や存在をできるだけ消し、歌それ自体の持つ力とお客様ひとりひとりの「遠い日の記憶」に頼るかたちになった。
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演者の僕はまるでジュークボックスのよう。
ただジュークボックスだけでは味もそっけもない。
そこでお客様も自由に口ずさんだり楽器で参加してもらえるようにした。
聴く楽しみ、口ずさむ(歌う)楽しみ、奏でる楽しみを自由に満喫してもらいたかった。
皆さんのはじけんばかりの笑顔、楽し気なチャチャや軽口。
おそらく充分に楽しんでいただけたのではないかと思う。
.
次々流れていく歌はさながらジュークボックスであり、そこに人の参画が加わって作り上げられていく空間。
.
こりゃぁ「ヒューマン・ジュークボックス」だな
.
そんなことを思いつつ、あっという間に1部は終わってしまった。
こんなやり方のライブがあってもいいかな。
(早くも「秋の陣」ではしっとり系の歌をやってほしいとリクエストを頂戴してしまった)
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