自転車

2012.06.02

絶句

愛車「レッド・アロー号」のメンテナンスのため『ROAD GALLERY MILANO』(旧ミラノ館)まで走った。
先日仕事がらみでお邪魔した時にメンテナンスの予約を入れておいたのだ。

店内は土曜日とあって少々混み合っていた。
木村オーナーの姿がなかったので、若いスタッフにメンテナンスを依頼した。
事務的に打ち合わせを終え、帰ろうと思い一言


    オーナーによろしくお伝えくださいね


若いスタッフは一瞬言いよどんだ


    オーナーは・・・、先週の火曜日に亡くなりました


    え?
    うそ!


先々週来た時にはいつもと変わらず元気いっぱいだった。
ひととおり用談を終えた後


   仕事の話は、まあこっちに置いといて・・・
   最近どうですか?


自転車の話、音楽の話、人生論・・・といつものように花を咲かせた。
年に1度くらいしか会わないが、会えばいつも必ず話し込んでしまう。
僕より3つ、4つ上だから還暦はとっくに過ぎているのに、木村オーナーの話はいつも若々しい。
先日もすっかり意気投合した。


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カウンターに木村オーナーの写真が飾った小さな祭壇が設けられていた。
鐘の代わりに自転車のベルが備えつけてある。
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    チーン・・・
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絶句し、天を仰いでしまった。

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    大事に乗ってやらなきゃ
    死ぬまでこいつに乗ってやらなきゃ
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そうつぶやきながら、深くこうべをたれた。

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僕のロードレーザー「レッドアローゴー」は木村オーナーに組んでもらった。
20年以上も前の話だ。

以来、あちこち一緒に旅をしてきた。

糸魚川や宮城蔵王までの長い道のり。
日光や渡良瀬、軽井沢・碓氷峠、秩父、奥多摩、房総・・・
そして函館~室蘭~札幌。

決して大切に扱ってきたわけではない。むしろ荒っぽく乗ってきた。
それでもいまだに現役で走ってくれる。
企画はずれでジャストフィットのパーツもすでにない。

木村オーナーは年1度のメンテナンスのたびにあれこれ工夫して新しいパーツを組み込み、くたびれた自転車をよみがえらせてくれた。


    大事に乗ってやらなきゃ
    死ぬまで乗ってやらなきゃ


もう一度そうつぶやきながら店を後にした。


木村隆博さんの霊に平安あらんことを。

合掌。

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ROAD GALLERY MILANOのホームページ

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スタッフがつづった木村オーナーの最後の1ページ


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2010.09.09

台風一過 秋突入

20100909_15

「突入」という言葉に違和感を感じないほど、いきなり秋はやってきた

空の高さ、流れる雲、色づくたんぼ、虫の声…

秋を予見させるものは徐々にしのびよっていた

あまりに強い陽射しとまとわりつく暑さに、すべて霞んでいた

昨日一日暴れまわった台風をやりすごし、一夜あけると…
季節はカタンと秋になっていた

窓から流れ込む心地よい風に心が誘われた

自転車でいこう
季節の変わり目を感じられるのは今日しかない

短パン、サンダル、野球帽
いつもの夏装束で出かけよう

普段なら駆け抜けてしまう道

風がとっても心地よし
まわり道していこう

越谷に残されたわずかな田園まで足をのばす

ゆっくりゆっくりペダルをまわす

露出した足を秋風がくすぐる

頭の中をひとつのメロディがかすかに流れだし、やがて形を結ぶ

いつまで僕は
走り続けるのか
若者は走るよ
ふりむきもしないで

       『孤独のマラソンランナー』

自分の中を季節がひとつまわった

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2009.11.23

泣きたくなるな こんな風景

見沼たんぼをサイクリング

田園風景

泣きたくなり

シャッターを切る

心の中に残っている景色

匂い

なんだろう…

泣きたくなる

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2008.09.27

次男 無事帰還 ~チャリンコひとり旅

自転車で埼玉県富士見市から富士山を自転車で目指していた次男から


  無事帰った


との電話がありました


予定では2~3泊くらいに構えていたらしいのですが、1泊2日で走りきっての帰還


ほっとしています





初日、早朝出発したのが功を奏したのか箱根の山を抜けられたのが良かったみたいです

スーパー銭湯で一泊し、ふたたび早朝からスバルラインを登り5合目をめざしたとのこと

残念ながら、富士山中は風雨のため3合目付近で断念して下りてきたそうです

昨日の朝、山中湖から電話がかかってきました


  親父としては、
  帰りのルートはどこがお勧め
  雨と風でちょっとやばそうなんだけど




  ちょっと待て、調べて折り返すから


いちばん単純なのは20号に出てひたすら一本道を走るコース
問題は、交通量と峠のトンネル
ちょっとこれは危ないかも

そう思い、JB’zの仲間 Inoue君に相談したところ、


  ああ、それなら「道志みち」がいいよ
  あそこなら交通量は少ないし、一本道
  山中湖から峠を越えるまでの登りはきついけどね
  その後は、ほとんど下り基調だから
  ただ、谷に落ちたら誰も見つけてくんないな
  そん時は古池さん、俺と一緒に救出に行くか!
  もちろんチャリで



などと物騒なことを言う


その旨を次男に伝えると、彼も地図上でマークしていたようで…
ただ山の中を抜けるみちなのでちょっと不安を感じていたようです


  ただ、路面が濡れてると下りは相当やばいから
  今日は山中湖で泊まるのを勧めるよ
  明日は天気も回復しそうだからな



これで、その日は終わると思っていました



が!

数時間後、ふたたび次男から


  山中湖で遊ぼうと思ったけど
  つまんないから、走り出しちゃった
  もう峠を越えて、下りの「道の駅」
  峠を越えたら雨は上がったしね
  雨雲と競争しながら帰るよ
  ここから、八王子まで何キロあるか分かる?



そこでさっそくネットで地図と高低表をだし、距離を割り出しました


  道の駅を起点にして橋本まで40キロ弱
  そこから八王子を経由して富士見まで最短距離で40キロ
  迷うことも考慮すれば+20キロ
  合計で100キロはみた方がいいな
  大きな登りは…
  「道志みち」のハズレで一気に30m高度をかせぐくらいかな
  今日はすでに40キロは走ってるはずだから、
  ざくっと150キロ
  限度いっぱいだな



  わかった
  ありがとう
  とりあえず、山を抜けるのを目標にするよ
  そこでバテたら、八王子のスーパー銭湯でまた泊まるよ
  じゃあね



その後、連絡が途絶えちょっと心配になってきていた夜の8時過ぎ


  親父!
  今着いた!
  疲れたよ
  足はそうでもないけど、腕と肩がパンパンだ
  今日はもう寝るね
  サンキュー!



次男との電話を聴いていたInoue君

  たいしたもんだね
  JB’zに入れようぜ
  走れない親父は首にして!
  せがれの代だよJB’zも



何はともあれ、一安心

2日にわたって約300キロを走りきった次男にエールを送りたいと思います

同時に僕の中の自転車の虫がまた…うずきだしています

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次男 富士山を目指す ~チャリンコひとり旅

人生浪人中の次男から朝、電話が入った


  富士山に向かって走ってる
  いよいよ、本日決行
  今、厚木まで来た
  じゃあね!



埼玉県の富士見を明け方出発したと思われる

荒川沿いに車が少ないうちに東京を抜けて神奈川に入ったと思われる


つい先ほど(19:30)、メールが入った


  御殿場のスーパー銭湯に泊まる
  予定外で今日のうちに箱根の山を越えてしまった
  明日は富士山の周囲を回る





今回の自転車旅行を言い出したのは突然だった


  親父、俺仕事やめた
  しばらくはぶらぶらさせてくれ
  その間にやりたいことがいろいろある
  まずは富士山まで自転車で行ってくる



車の免許取り消しに伴い、通勤を自転車に切り替えたのだ
越谷の自宅から職場のある上尾まで片道25キロ
その後家を出て、バンドの先輩の家に転がり込んだ(富士見市)
そこからもおよそ片道20キロ

毎日の通勤サイクリングで自信を深めたものと思われる


僕に反対する理由はない


  やってみれ!
  できないはずはない
  ただ、長距離を走るのは
  通勤サイクリングとはちょっとばかり勝手が違うぞ



いくつか長距離ランのアドバイスをした
僕がJB’zの一員として自転車レースをしていた頃のジャージとスパッツを渡して送り出した




16年間、越谷から文京区の職場まで自転車通勤をしていた
やはり片道25キロだった

年に何度か
東京~糸魚川;300キロ耐久レースを走ったり
東京~蔵王400キロリレーを走ったりしていた

子供たちに安物だがマウンテンバイクを買い与え、遠乗りをしていた
彼らがまだ小学生の頃だ


その後、次男は山やサッカー、自転車のことはすっかり忘れバンド活動に明け暮れていた


その彼がふたたび自転車生活に戻っている
(長男も車検が切れ、廃車を前提にふたたび自転車に乗り始めている)


不思議な気分だ
何千キロと一緒に走ってきたJB’zのユニホームとスパッツを
今次男が身にまとって走っている


彼の安全を祈るとともに、彼の走っているルートを想像している自分がいる
まるで、自分が走っているかのように



この夏のたけちゃんの自転車親子旅に続き、今度は次男の一人旅
忘れかけていた自転車への熱がふつふつとたぎり始めている



【JB’z】 (クリックするとJB’zのユニフォームで糸魚川に向かう直前の昔の写真が…)

会社の自転車チーム
ジェームス・ブラウンが好きなヤツがいてこう名づけた
僕は結成時からのメンバー(当時37歳)
300キロ耐久レースや
蔵王リレー
富士山に自転車を担ぎ上げて下る
など、過激とも思える活動をしてきた
今でも何人かは糸魚川300キロに出場しているが
今は残念ながら飲み会メインのチームになっている

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2008.02.24

同僚の結婚パーティでミニミニライブ

先月結婚した同僚のI君とYちゃんのお披露目パーティ
I君の所属する製本課員が企画したものです

社内の関連部門をはじめ、二人が所属する自転車チームJB'zの面々も出席しました

僕は関連部門・印刷担当というよりもJB'zの最長老として出席

JB'zのパフォーマンスの最後に15分ほどのミニライブをやりました


知った顔が大半なのでちょっとやりにくい面もあり…
へたなオチャラケも、逆に大まじめも御法度

時間が短いので、事前に綿密なストーリーを組みました

歌った歌は


讃歌・君といつまでも

愛の賛歌と君といつまでもを組み合わせました

落としどころは

「大空染めていく夕陽色あせても」のくだり

歌を中断して、急きょ「ワンポイント印刷講座」に変身



印刷は墨を刷って藍を乗せ、赤黄の順序でできあがり
真っ赤に燃えた夕焼けは、赤黄を主体に藍で調子を出すものでございます
ところが!
嗚呼なんたる人生の皮肉
黄色と赤は時の経過とともに色あせて…
真っ赤な夕陽もやがては漆黒の闇に飲み込まれていくのでありました
ところがみなさんご安心
赤と黄色の褪せた後、そこには藍(愛)が残るのでありました


こんな調子で講談調にやり、そのまま何事もなかったように歌の続きに入る

「二人の心は 変わらない いつまでも」

というあんばいでね

ところがここで大失敗!

なんと赤と黄色が色あせても(藍)愛は残るというくだりを
(藍)愛と黄色が色褪せてとやってしまい…

すかさず入る野次

  オチを先に行ってどうすんだ!


  あっはっは
  赤が残って赤っ恥…
  なんてね


なんとかいなして事なきを得たものの
内心、バクバク!

最後は「愛の賛歌」「君といつまでも」を4小節ごとに次々入れ替えて歌い
なんとか歌いきりました


この後は歌いなれた「青春の影」「糸」

しゃべりすぎて時間がおしてきたので、メドレーで引っ張りさらに歌をショートカット

なんとかこんとか時間内で納めました


時間の制約があるライブの難しさを感じました



★自転車チームJB^zのユニホームを着ての演奏
 清津の清志郎・岡田じゅんいちろうになった気分でした
 イェーイ!!!
 (ローカルネタですんません)

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2006.10.13

【骨折り日記】 骨を折ったおかげです 広がる夢

埼玉の東側を流れる芝川沿いに広大な見沼たんぼが広がっています

手つかずの自然というわけじゃないけど
首都圏にあってこれほど広大なウォーキング・トレイルってのは
そうないんじゃないかな?

この見沼たんぼを全域歩いてみたい

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2006.08.01

【骨折り日記】 自転車通勤 再開!

【骨折り日記】自転車通勤 再開

あっはっは!
まだ完治じゃないね
時間かかるね
でも悪くなっちゃいないから…
ま…いいか!
ちょっと負荷をかけてようす見ますか
負荷ったって、サッカーはダメだよ!
自転車ならいいか
え? なに?
今日、自転車で来たって?
そんなこったろうと思ったよ
というか…
さっきアンタが自転車で来たの窓から見えてたよ

とのせんせいのお言葉に甘えて…

再開

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2006.05.23

【骨折り日記】 やっちゃった… 骨折

やっちゃった… 骨折

自転車で落車
小指のつけねを骨折
ぐるぐる巻きに固定され
もっかマツバ杖の人…
全治2ヵ月!
しばらくは…
おとなしくしてるしかないか…

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2006.05.09

函館~札幌 自転車で駆け抜けた日

生まれ育った函館をスタートして

高校時代をすごした室蘭経由で

実家のある札幌へ…

40歳の誕生日に400キロの道のりをImg320

2日がかりでチャレンジしました。

父の1周忌に参列するためです。

相棒はロード・レーサーの「レッド・アロー号」。

12年前の話です。

函館帰郷日記の最後は、

この時小冊子にした記録を

そのまま掲載してしめることとします。

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