書籍・雑誌

2018.05.18

「本のエンドロール」

共同印刷時代親しくしていた営業部長O氏に紹介された「本のエンドロール」(講談社・刊)。
深い感動を持って読み終えた。

自分の37年の印刷マンとしての歩みがそこにあった。
生粋の印刷職人の師匠に『技能者』として育てられ、やがて「技術者」に育っていく
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過程。
そこには職人に育てられたにも関わらず職人には成りきれなかった葛藤がある。時代が勘と経験と度胸の職人を必要としなくなっていた。誰もが間違いなく平均的で安定した印刷ができることを求められた。そのために作業標準が定められ、QC活動が重視された。
その必要性を認め、推進役を担いつつも、職人であるM師匠に対する憧れをくすぶらせていた。

技術担当の修行中、TK社製本に弟子入りをするチャンスに恵まれ、製本のなんたるかをS工場長に仕込まれた。

やがてTK社製本のS工場長もM師匠も去っていく。
僕は残された先輩諸氏と共に仕事を回すほどには力をつけていた。

やがて人事異動で前行程の製版(プリプレス)と直接関わりを持つ設計業務に携わることになった。印刷と製本しか知らぬ男が別の世界を知るようになる。同時に営業担当とのやりとりが増え、その延長でいくつかの得意先やデザイナーとも関わりを持つようになる。
印刷という一工程にとどまらず『本を作る』という視点を植えつけられた時期だった。
印刷マンとしては絶頂の頃だったかもしれない。

やがて状況は少しずつ変わり始める。
出版物が本という媒体から電子書籍に舵を切りはじめたのだ。
それは我々印刷技術者にとってターニングポイントになりかねない流れだった。自分にとっては三十余年に過ぎないが、我々に流れる100年の歴史が途切れることを意味していた。

『本のエンドロール』には一人の若手営業マンを軸に印刷の各工程で歯をくいしばってがんばる人たちが描かれている。
同時に印刷の歩んできた歴史を感じさせてくれる。歴史の変遷のなかで変わっていく印刷人の心の動きが描かれている。

帯に書かれたキャッチが僕の心をえぐる。

『奥付けに載らない裏方たちの物語』

『斜陽産業と言われようとも、この世に本があるかぎり、彼らは走り続ける。印刷機は動き続ける。』

印刷業界を離れて久しい僕にこの本を教えてくれたO氏に心から感謝します。胸が熱くなりました。
ちなみにO氏は営業で僕は現場。
それぞれの立場から切磋琢磨した者同士。
価値観を共有する『同志』と勝手に思っています。

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2013.04.08

最近出会った本

「旅ノート・散歩ノートのつくりかた」

(奥の宣之・著 ダイヤモンド社・刊)

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店頭で衝動買いした一冊。
一気に読んでしまいました。
すっかり感化されちゃいました。
若いころはけっこう「山旅日記」や「随想日記」を手作りし、ひとり悦に入ってました。

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そのネタ帳は「ある日突然」と題したノートでした。
こいつになんでも貼り付けたり、思い付きを書き込んでいました。
中学生のころから書いてたから全部残ってると100冊くらいにはなってたと思います。
(若気のいたりで20歳の時すべて焼いてしまいました)

「ある日突然」を再開させたのは30を過ぎてからです。
家庭内暴論「旅路」というのは、ノートをもとに作った随想集。

パソコンが普及しブログを書くようになってからはノートに殴り書きすることもなくなりました。
すべてディスプレー上で完結するようになり・・・。
逆にちょっとさみしさや物足りなさを感じていました。
.
そんな時に出会ったのがこの1冊。
しばし原点に戻って手間のかかる、でも楽しい作業をやってみようかと思います。
というわけで、さっそくその1ページ目を作ってみました。
題して「お散歩ノート」
毎週、休日に地元越谷を中心にぶらぶら散歩しています。
時にはちょっと遠征したりして2~3時間の散歩。
ぼんやり歩くのも好きだけど、時にメモ取りながら歩くのも悪くはないなって思ってね。

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同じ道でも出会うものや感じるものは毎回違うわけでね。

この「お散歩ノート」が貼り付け、書き込みでいっぱいになるのが楽しみ。

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2009.10.08

書評 「おつきみどろぼう」

絵本「おつきみどろぼう」

岩手県の地方新聞に書評がのりました

この地で看護師さんをされながら生活観あふれる書評を書かれる鈴木朋子さんという方が書かれた書評です

読ませていただいて、狼君のくだりに触れられたところは、ぐっと来ました

嫌われ者で誰も相手をしてくれないと思い込み、すねている狼君の心情

鈴木朋子さんは言葉少なにふれています

言葉が少ないだけに思いが凝縮されているように感じました

僕もライブの時小さな子供がいる時は「おつきみどろぼう」の読み聞かせをしています

やっぱり狼君とおばあさんのやり取りのところは思いが入ります

読み聞かせて、「おつきみどろぼう」の歌を歌って…

子供たちの目がきらきらするのが分かります

.

.

この本を印刷したものとして

この本の一節にメロディをつけて歌っているものとして

鈴木朋子さんの書評は本当にうれしく感じました

来年は岩手県まで遠征してライブでもやろうかしら


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2007.05.08

アコースティック・ギター・マガジン 32号 特集「ニッポンのフォーク」

Rm1428b_1 特集の「ニッポンのフォーク」
なかなかのスグレモノノでした

1960年代のカレッジ・フォークから始まり、
「和製フォーク」の草創期
「関西フォーク」
「四畳半フォーク」などを経て
「ニューミュージック」へ
やがて「J-ポップ」の中に含まれていく

そんな日本のフォークの歴史をザクッとまとめてあります

その時期を象徴するアルバムも紹介されており
ニッポンフォーク史を俯瞰するには
かっこうの参考書になっています

僕が心ひかれたのは、
フォークをささえてきたベテランミュージシャンと
フォークの臭いを感じさせる若手ミュージシャンとの対談でした


  ①遠藤賢司 vs 曾我部恵一
  ②中川イサト vs 高田漣
  ③石川鷹彦 vs 林龍之介

ベテラン勢には
 おりゃあ これで生きてきたんだ
という男気みたいなものをビシビシ感じられ

若手は、
フォークソングを消化し、自分なりの解釈で演奏している初々しさを感じさせてくれます

とりわけ、中川イサトと高田漣の対談は涙ものです

自分たちの音楽のことを語りながら、
必然的に高田渡の生き方にたどり着いていく

長年行動を共にしていたイサト先生と
渡の長男、漣の対談だから
当然といえば当然なんだけど・・・

フォークのありようを考えた時、
やはり高田渉の生き方はひとつの指針となるわけで・・・

  歌い手の生き様と生き方が
  直結していないのはおかしい

こう語る中川イサトの言葉が、ズシッと胸に響きました

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2007.02.05

「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」

31557124 先週から通勤電車の中は移動音楽室から移動図書館に変わってます。

読んでる本は
「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」

リリー・フランキーさんの初めての長編だそうです
ご自身のご母堂が虫の息の時に書き始め、4年の歳月をかけて書き上げたとか
いわばリリーさんのご母堂への鎮魂歌といったところでしょうか

きわめて、個人的な体験の中にこそ普遍的なものが隠されているワケで…

泣けてきます

テレビ・ドラマになっていて放送中だそうですが、こちらの方は観たことがありません
4月には映画化されるそうです

ぜひご一読を!

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2007.01.26

何をやりたいかではなく、何を映してあげられるか GLAY TAKURO

人々がGLAYを通して見ているのは、彼ら自身だということが分かった。
だったら合わせ鏡としてピカピカでありたいと思った。
GLAYの目標は“何をやりたいか”ではなく、
“何を映してあげられるか”だと思うようになった

フリーぺーパー「R25」のロングインタビューの相手はGLAYのTAKURO

函館出身のGLAYは同郷のよしみということもあり、気になるバンドでした

TAKUROのこのコメントを呼んでちょっとうれしくなっちゃったわけで…

俺たちは、俺たちのやりたい音楽をやる
聴きたい人が聴いてくれればそれでいい

こんなバンドの行き方もありだとは思う

マイルス・デイビスみたいに、生涯それで突っ走った偉大なるミュージシャンもいる
人々はそんなマイルスを追いかけ続けた

どうだ!
俺を見てくれ!

みたいな強烈な自己主張を前面に出すやり方ってのもありだとは思う
  若者が作る歌はえてしてそういうもんだ
  それは若者の特権というか、若さゆえ…
  意味あることではあるんだけど…

あまりにそれが強いと聴いてる方はいずれ鼻についてくるワケであって…

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2006.09.27

年代別ベストイレブン 「サッカー・マガジン」特集

Img359 今月号のサッカーマガジンの特集記事

日本代表史上
 最も偉大なイレブンは誰か

涙が出そうになる特集です。

2006年、現在のベストイレブンから始まって
2000年代、1990年代、1980年代、1970年代、そして1960年代と追いかけていく内容。
そして番外編として、それ以前の日本サッカーのベストイレブン。

サッカーマガジンに寄稿する論客たちの独断というか好みが反映されていて、それもまた楽しい特集です。

表紙を飾るのは中田英寿を中心に三浦カズそして釜本邦茂御大。

確かに日本サッカー界を牽引してきた顔で納得の行く写真です。

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2006.08.07

「嗚呼、名盤」 “名盤の時代”へのレクイエム 

Aameibann インターネットを介した音楽配信が猛烈な勢いで成長を続けている。

音楽が曲単位で売り買いされる時代になってきた。

CDアルバムや古くはLPアルバムを買う時のドキドキ感・トキメキ感が失われつつある。
そんな時代かもしれない。

本書 「嗚呼、名盤」は音楽評論家・湯浅学氏が吟味した100枚の名盤アルバムを語りつくす内容となっている。

                  ミュージック・マガジン社 刊
                  『レコード・コレクターズ』増刊

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2006.05.16

AERA in FOLK ~あれはロックな春だった!

Img323_1 団塊の世代を中心に、アコースティック・ギターが売れているとか…
フォーク酒場が全国あちこちに生まれ、
勤め帰りの中年おじさんたちが酒を酌み交わし
ギター片手にステージで歌うということが流行っているそうです。

団塊の世代
そう、敗戦直後に生まれ、激動の高度経済成長を支えてきた世代。
かれらが定年を迎え、セカンドライフを模索する時代になっているのです。

団塊の世代が青春時代をすごしたころ…
ベトナム反戦運動にゆれ、70年安保闘争で社会は激しく動いていました。
そして、バックグランドにはいつもフォークソングがありました。

フォークが見直されているこの時期に出された『AERA in FOLK』
まさに「ジャスト・イン・タイム」でした。

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2006.04.21

「もう話してもいいかな?」 松山猛

Img306_1 『イムジン河』の作者、松山猛のエッセイです。

松山猛さんが青春時代を過ごした京都の街のこと

フォーク・クルセダースとの交友

イラストレーターとして始まったさまざまな仕事遍歴

時計やカメラ、骨董、ギターなど時間をかけて集めてきたものへの愛着とウンチク

そしてなによりも『イムジン河』が生まれるまでの話、

発売中止となったいきさつの当事者としての弁

興味深いエッセイです。

「もう話してもいいかな?」 

著者・松山猛
発行;小学館
印刷;共同印刷
製本;牧製本

→ 『イムジン河』関連の記事

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