【人生最初の記憶】
それは函館から札幌に向う夜汽車の中。
そして叔母の結婚式場でアイスクリームを食べ損ねたシーン。
僕が2歳の頃。
母の妹の結婚式に参列するため両親に連れられて「奥地」に向う夜汽車の中にいた。(昔、函館人は札幌のことを「奥地」と呼んでいた)
初めての夜汽車に僕は興奮し、大声を上げていたそうだ。
その時後ろの座席から腕がにゅっと伸びて、僕にキャラメルをにぎらせる見知らぬおじさんがいた。
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ぼんず!
これけてやっから静かにしてけれや
(ぼうや、これを上げるからしずかにしておくれ)
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生まれて初めて口にするキャラメルの甘さが客車の薄暗い橙色の灯りと共に記憶に刻まれた。
(その後静かにしたかどうかは記憶にない)
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叔母の披露宴でアイスクリームというものを初めて口にした。
あまりのおいしさに陶然となった。
冷たくて甘くてとろけるアイスクリームに胃袋もびっくりしたようで、急にもよおしてきた。
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おかあちゃん、う○ち!
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母親に連れられ用をたし、席に戻るとアイスクリームの器はすでに下げられていた。
まだ半分近く残っていたろうに。
アイスクリームのおいしさと、全部食べれなかった無念さ・悲しさを今もはっきり思い出せる。
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このふたつのシーンは人生の最初の記憶としてしっかり刻み込まれた。
キャラメルの甘さ。とろけるアイスクリーム。
これが最初の記憶だなんて情けないような、笑えるような。
食べ物への意地の汚さはこの頃から始まっていたのかなぁ。
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ちなみに記憶には残っていないが結婚式でもやらかしてしまったそうだ。
式の真最中、
「かしこみ かしこみ~」と神主さんがやっているその時に
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もう、終わりっ!!
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と大声で叫んだそうだ。
式場は一瞬凍り付き、やがて爆笑の渦となったそうだ。
おふくろは恥ずかしさのあまり顔から火が出るほどだったとか。
神主さんは「困ったなぁ」という顔をしていたそうだ。(父親談)
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食いしん坊といたずら小僧。
いまだにその気が残ってるような気がしてしょうがない。
三つ子の魂百までもか。
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