お好み焼きの三貴ライブ
僕にとってライブの道場だった「お好み焼きの三貴ライブ」。
ここで16年に渡って毎月やってきたライブ。
とてつもなく多くを学び、鍛えてもらった。
ひとたび演奏が始れば逃げ場はもうない。
酔客に対峙して真剣勝負の2時間だった。
コロナ以降三貴ライブは中断している。
果たして再開する日が来るのかどうかは分からない。
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でも再開する日が来たとして、あのプレッシャーに再び向き合うことができるものだろうか。
そんなことを考えるともなく考えながら、古い記事を読んでいた。
仕事を終え、三貴ライブに向かう車の中。
胃がキリキリ痛み、吐き気をこらえる。
逃げ出してしまいたい思いと戦いながら車を走らせる日々。
耐えられるかなぁ。
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月に一度の「お好み焼きの三貴ライブ」。
今宵も楽しくやらせていただきました。
大入り満員、ぎゅうぎゅう詰め。
その分にぎやか過ぎて音が埋もれる。
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ギブソンLG-2をアンプにつなぎ、音量をやや上げてスタート。
この上げ具合が難しい。やり過ぎてもいけないし、その逆もまたよろしくない。
そのバランスは長年の経験でなんとなく分かってはいる。分かってはいるが確証はない。
えいままよと歌い始めた。
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今日場を支配しているのは2組の団体さん。
一組は学生さんっぽい。こちらは比較的お行儀がよい。
もう一組の会社員グループがなかなかにぎやか。
ことに若者の絶え間ない高笑いというかバカ笑い。高笑いをすることで自分の存在をアピールしている様子。若さゆえの大背伸びがほほえましくもやかましい。
トーク抜きで1曲勝負を積み重ねることにした。
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一方できっちり聴いてくれるお客さんも。
常連・松村くんはもとより、盟友・ふく助さん。
楽器屋MACSのSさんもギター教室の生徒さん二人を伴い奥の卓に陣どっている。
加えて年配のご夫婦は目をつぶりうなずきながらじっくりと。
年配ご夫婦のために「星屑の街」「十九の春」「舟唄」等をおりこむ。
あとは好きな唄を勝手放題に歌う。
トークはほとんどなし。休憩なしでひたすら歌うこと2時間ちょい。
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団体さん二組が帰り、店内は落ち着いた空気に。
アンプのスイッチを切り、完全生音演奏。
LG-2の本領発揮。ギブソン特有の直線的な音にボディ音の控えめなバックアップがいいバランス。
歌はギターに合わせて滑舌を意識した。
チョロチョロ入るリクエストにお応えしつつも相変わらず勝手気ままに歌う。
決してやりやすい状況ではなかった。
場との共存をはかりつつ、集中を切らすことなく歌いきることができた。
終わってみると納得の行く2時間の歌旅だった。
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