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2024.08.27

今日は久しぶりのさんすまいる音楽会

前回6月はコロナにかかりお休みせざるを得なかった。
今日は4ヶ月ぶりに地元蒲生のデイサービスさんすまいるで音楽会。
内心かなり気合いが入っている。
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時節は夏本番の8月。
夏の唄を中心にプログラムを組んで臨みたくなるところだ。
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でも今回はそういう事前の準備は一切やらないことに決めていた。
あらかじめ候補曲をリストアップするなどの事前準備をした方がスムーズに進むことは充分判かっている。
でも音楽会の本来の趣旨は「みんなでおしゃべりを重ね、おしゃべりの中から歌う」ということだ。
その原点に立ち返ろうと思っている。
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さんすまいる音楽会は歌謡ショーとは位置づけが違う。
歌謡ショーは僕の歌を聴いてもらい、楽しんでいただくものだ。
いわば一方通行のステージ。
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でも歌声音楽会は「みんなで一緒に歌う」という音楽会だ。
相互通行の井戸端会議のようなものだ。
大切なことは歌を選ぶ過程だ。
5年ほど前に手作りした「さんすまいる歌集」には100曲ほど収めてあり、そこからの選択という制限はある。
でもこの100曲はすべて、デイサービスのご老人たちが思春期~青春期などに胸を熱くしたであろう歌を中心に作ってある。
この歌集をめくりながら世間話を積み重ねる。
例えばこんな案配だ。
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  毎日暑いねぇ。
  夏だからね。しょうがないよね。
  若い頃はクーラーなんて無かったからね
  夏はよく海に泳ぎに行ってたよ
  そういえば「恋のバカンス」なんてのがあったね
  わたしゃ山国育ちで海なんて知らなかった
  「我は海の子~」なんて歌には憧れたね
  憧れって言えば「憧れのハワイ航路」なんてのもあったね
  親が長崎で終戦迎えて、被爆はしなかったけどね
  そういえば今日は長崎に落とされた日だ。
  ちょっとつらいけど「長崎の鐘」もやろうよ
  じゃその後は「長崎は今日も雨だった」だね
  長崎まで行ったんだから、北国にも行こうか
  「函館の女」なんて久しぶりにいいね
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これは昨年の8月の「さんすまいる音楽会」での会話を再構築したもの。
会場の10人ほどのご老人たちとくり広げたおしゃべりだ。
こんなちいさなおしゃべりの中に選曲のヒントがたくさん詰まっている。
歌は芋づる式に出てくるし、駄洒落やこじつけから様々に発展していく。
こういう選曲のためのおしゃべりプロセスが楽しい。
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僕の役割はおしゃべりの種を提供し、おしゃべりを引き出し、歌に結びつけるということだ。
この役割のことを「水先案内人」と称している。
ここのところスムーズに進行することに力点を置く傾向が強かった。
なにしろ1時間の枠の中で少しでもたくさん歌ってもらいたいと思うからね。
でもそのことで選曲が少々ではあるが意図的で作為的になっていた気がする。
これは歌声音楽会(井戸端音楽会)の本来の趣旨からはちょっとはずれている。
もっと恣意的にその場の流れに身を任せながら舵を取るべきかなと反省している。
ご老人たちにもっと下駄を預ける勇気をもとう。
原点帰りを目指す今日の「さんすまいる音楽会」。
どんなものになるか楽しみだ。

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