つくろうカフェ@羽生MD Libraryで歌う
次男夫婦の関わる羽生の草の根活動の企画の一環で「歌声喫茶」の依頼があった。
小一時間の歌謡ショーとみんなで歌おうコーナー、あわせて1時間半の音楽会。
参加される方は認知症予防の方や、現に認知症になっている人たちとのことだった。
年齢層は60~80代で、蓋を開けてみなければ何人集まれるかわからないとのことだった。
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雲をつかむような状況で悪いね
でもオヤジなら大丈夫っしょ
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と、お気楽に言ってのける次男。
たしかにこれまでもいろんなシチュエーションで、なんとか形にしてきているのを見てきた次男は軽く言ってのける。
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とはいえ実際にはそんなに簡単じゃない。
本番でちゃんとした形にできるように、事前準備に力を入れた。
参加する年齢層に対応できるようにベースになるプログラムを3通り準備した。
①80代の方が多い時は昭和20年代~30年代の歌謡曲をメインのプログラム。
②70代が多いときは昭和30年代~40年代の歌謡曲を中心に。
③60代が多い場合はグループサウンズやフォークソングなどを多めに。
これに加えて50曲ほど選りすぐった歌のリストも作った。これは参加者にお渡しして、リクエストを頂戴するためのもの。
それぞれのプログラムや選りすぐりリストは長年歌い込んできたものばかりだから演奏に不安はない。
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問題は参加者と場の空気をどうやって共有していくかという現場力。
いざ蓋を開けてみれば今回の参加者は60代後半~70代前半。
僕とは同世代。
プログラム②と③をごちゃまぜにして歌い始める。
場の空気はほんの5分ほどで一気に温まった。
やはり同世代だと話が早い。
若い頃の世相や思い出話を織り交ぜながら音楽会は進んでいく。
歌詞カードなどを配ったわけではない。でも皆さんよく覚えておいでで一緒に口ずさむ。
やがて会はリクエスト中心になってくる。
「選りすぐりリスト」をお配りしておいたのが功を奏した。
最後の「みんなで歌おうコーナー」も含めてあっというまの1時間半だった。
本当に認知症なの?と思うほどだった。
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やはり歌ってのは忘れられた記憶を掘り起こす力があるんだな。
言ってみれば歌はタイムマシン。
一瞬のうちに「あの頃」にワープし、一瞬のうちに「今」に舞い戻って来ることができる。
瞬時の時間移動を可能にするために何ができるか
これが演者であり、水先案内人の役どころ。
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今回は初めての場所、初めての方々だったので普段以上に「オープンマインド」を心がけた。
こちらが心を開き、本音で語りかけ、歌う。
参加者のリアクションを受けながら、相手の心にストレートに飛び込んでいく。
自我を捨てる。捨て身になることが大事。
ごく自然にそれができたので、初めての方々といいあんばいでやりとりをすることができた。
互いに好感を持ちあって交感することができた。
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この企画は12月にも行われるとのこと。
早くもオファーを受け、参加者からも数曲のリクエストと宿題を頂戴した。
次回も楽しみだ。
2件以上
すべてのリアクション:
吉田 嘉秀、蒲田 祐子、他31人
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