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2024.01.31

トミ藤山 復帰ライブ@美多川

4年の時を経てトミ藤山さんがライブに復帰した。
僕の記憶が正しければ4年前の冬、ステージ終了後に倒れ救急搬送されて以来のライブ。
闘病とリハビリ、そして長かったコロナ期間を経ての復帰だった。
感無量だ。
ステージは今月店を閉めることが決まっている居酒屋・美多川。
こじんまりとした店内は20人ほどの客ですしづめ。
肩を寄せ合うようにして演奏を聴く。
トミさんの呼吸、客の呼吸が届くような濃密な店内。
(僕は最後列から友人のギタリスト・ペグさんとステージを凝視していた)
演奏は石川 眞起さんのギター、そしてトミさんの歌とギター。
おなじみの二人による、おなじみのステージ。
トミさんはマイクなしの完全アコースティック演奏だ。
懐かしいカントリー・ソングの数々に加え、息もつかせぬマシンガントーク。
長かったブランクを感じさせぬステージに思わず涙腺が緩んでしまう。
正直言うとブランクの影響や、年齢の影響を感じなかったわけではない。
なにしろ今週の水曜日には85歳になられるトミさんだ。
キーが若干下がったり、声を張った時の音圧が低かったりなどの影響はあってあたりまえだ。
それをステージで調整しながら仕上げていくのがすごい。
おそらくご自身の身体の状態やすしづめの客に吸われる音などを計りながら最適なところを探しながら歌ったんだろう。
なにしろマイクなしの完全アコースティック演奏。PA(音響)の助けは望めない。
頼りになるのはご自身の身ひとつ。
現場の空気を感じながらでなければできないことだ。
「Aだ、Gだ、いやAbだ」とステージトークとして客の笑いを誘いながらやる。
年齢やブランクによる影響をもステージワークにしてしまう。
とぼけながらも即座に対応する眞起さんもまた素晴らしい。
二人のやりとりはさながら漫才のようだ。
そして歌が始まると一転、瞬時に歌の世界に客を引き込んでしまう。
途中休憩を挟みたっぷり2時間のステージ。
様々な想いが去来しつつ、十二分に堪能した。
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[メモ]
休憩時間中やライブ終了後、久しぶりにじっくりとお話をさせてもらった。
そして今の僕にとって適切なアドバイスもいろいろ頂戴することができた。
印象に残っているのはこんな言葉だった。
「80を過ぎてようやっと魂で歌うということがわかってきた」
「ステージは私が歌いたい歌もお客さんが聴きたい歌もやる。でもどっちを優先する?一番大事なのはお客さんに喜んでいただくってことでしょ」
「この年になっても私は一歩でも前進することを絶対にやめない」
2024_01_06-5
2024_01_06-2

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