みわくのみわけんライブ@おーるどタイム
みわくのみわけんライブを久しぶりに聴くことができた。
このユニットの織りなす音楽が僕はとても好きだ。
それぞれ音楽ルーツを異にする二人が合わさり、重なりあって化学変化をおこす。
その結果心地よい音世界を紡ぎ出してくれる。
「みわけん」にはそんな印象を以前から持っていた。
久しぶりに聴くみわけんに僕はその思いをさらに強くした。
ツアー4日目の千秋楽だったことも、よりこなれた演奏につながっていたのかもしれない。
おーるどタイムはハンマーダルシマーの小松崎健さんにとって関東でのホーム的な場所。
そのためか終始リラックスモードでなごやかな空気につつまれていたことも大きいように思う。
いつものように繊細なタッチで打弦していく。
時に力強く、時にやさしく。
そのことはギターとボーカルの Miwa Horioさん(みわちゃん)にもいえるように思う。
みわちゃんの発する「声」を聴衆は固唾を呑んで「凝視」する。
時に突き抜けるような迫力で、時に絞り込むようなささやきで。
そして聴衆はそれをやわらかく包み込むように受け止める。
この日、おーるどタイムはそんな空気感に満たされていた。
後ろの席に座り会場全体を眺めながら聴いていた僕が思ったこと。
それは「化学変化が起きている」ということだった。
演奏する健さんとみわちゃんの間で起こっている「化学変化」は同時に演者と聴衆の間にもまた「化学変化」を起こし、会場全体が混じり合い溶け合っている。
今まさに、ここで「ライブ」が行われている。(発生している?)
そんな感覚だった。
前に観た「みわくのみわけんライブ」から1年以上の時を経て、僕が感じた変化はまさにこの点だった。
一昨年のライブではお二人の演奏のダイナミックさと繊細さとが全面に出ているような印象だった。
それは素晴らしく、力強く、圧倒される思いで聴いていた記憶が強い。
「すげぇ!」という興奮を伴う感覚だった。
今回は「きもちいいなぁ~」という感覚。(ここはあえて漢字ではなくひらがなで)
みわちゃんの歌にとても自然さを感じさせられたのがその一因かななどと(勝手に)思っている。
例えば、
ささやくようにやさしく歌うシーンから、一気にボリュームを頂点にまで持って行くシーンがとてもスムーズ。
なめらかでシームレスに底辺から頂点まで運んでいく。
体内の圧縮された「気」=音圧が小さな声でも大きな声でも変わらずかかっているんだろうなと思わされる。
そんなみわちゃんの歌に健さんの懐の深い熟練の技が寄り添っていく。
「きもちよさ」はそうして生まれていくんだろうなぁ。
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