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2023.11.01

第17回 Live in 清津峡

今年で17回目になるLive in 清津峡。
過去数回の中断があった。
台風や豪雨の直撃を受けてキャンプ場への山道が破壊されて復旧作業が追いつかずに中止。
最近のコロナの影響での中止。
開催できなかった年を含めると足かけ20年。
よく続けることができたと正直思う。
そして今年は常連のベテラン勢だけではなく、若い力が割って入り頑張ったのがなによりうれしい。
明日のLive in 清津峡につなげていってくれそうな勢いだった。
2年ぶりに会う(僕は前回参加することができなかった)ベテラン勢はそれぞれの「味」に磨きがかかり、懐かしくうれしかった。
中学生の頃初めて参加したツカサやショータらも早30歳を超え中堅どころに成長した。
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涙が出るほどうれしい出会いや再会があった。
そのひとつは若くして亡くなったアツシの姪っ子さんが安部ンジャーズ(品川子供劇場)の一員として参加してくれたこと。
アツシが逝ってしまったのは若干26歳。
第2回から参加していたけどずっと先輩・しばちゃんの後ろに隠れるようにして恥ずかしげにギターを弾いていた。
そのアツシがソロとして独り立ちした直後に事故で帰らぬ人となった。
あれから16年。その姪っ子が若者に成長してLive in 清津峡に参加してくれた。
万感の想いで挨拶を交わした。
そしてもう一つは「清津のキヨシロー」が10年ぶりに出演してくれたこと。
彼は初期のLive in 清津峡を盛り上げてくれた主役の一人だった。
忌野清志郎に心底惚れこみ、清志郎と同じ店でロードバイクを組み、清志郎の出入りする中華屋に通い、そしてギブソン・ハミングバードをかき鳴らして歌いステージを飛び回った。
そのステージはコピーとかカバーとかというものをはるかに凌駕していた。まさに「清津のキヨシロー」でしかなかった。
Live in 清津峡では「トリ」として出演し、会場を興奮と笑いの渦に巻き込んだ。
僕はその後最後に登場し「鳥の首を絞める」(熱気を沈め次回への想いを深める)役割を担うのが習わしとなった。
「清津のキヨシロー」が最後に出演したのは忌野清志郎没後ほどなくだった。
清志郎が棺の中で着ていたスーツと同じ生地で、同じテイラーで仕立てたものを着ていた。
以来10年、ハミングバードに触れて歌うことはなかったそうだ。(ドラマーとして活動していた)
10年ぶりに見る「清津のキヨシロー」。
ステージを見ながら泣きそうになった。
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今回僕には確かめたいことがあった。
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それは自然の中で生音で歌い、弾くLive in 清津峡。
電気のないキャンプ場なのでPA装置など使えず、生音でやるしかない。
広大なキャンプ場の中で生音演奏がどれほど聴衆に届けられるのかということだ。
僕自身は毎週川沿いの広場で生音演奏をやっているし、生声・生ギターで音を届けるための訓練もやってきた。だからある程度(20メートルや30メートル)であればちゃんと音が届けられるという感じはある。
でも大事なのはそういった経験の少ない出演者たちが生音をどこまで届けられているのかということだ。
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以前は演奏会場は木に囲まれた林の広場だった。
音は木々にぶつかり跳ね返り、天然のリバーブがかかっていた。
数年前にステージ兼用のバンガローができた。
場所は「星の広場」(勝手にそう命名している)の青空天井の下、広大な広場。
音が逃げてしまうのではないかという気がしていた。
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今回聴く場所を転々と移動しながら演者たちの音を聴いてみた。
自分自身は声量に頼らず、ひかえめの音量で歌ってみた。
結果は「なんも心配いらない」ということだった。
声量やギター音量は人によって大きな違いがある。
比較的小音量で演奏する人の出す音も30メートル離れたところでもちゃんと聞こえていた。
客席のあるステージ前20メートルではなんの問題もない。
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いくつか理由があると思った。
ひとつはステージが三方囲まれており、音が逃げることなく前方に広がること。いわばエンクロージャーの役割を果たしている。
もう一つはオーディエンスが聞き耳を立ててしっかりと聴いていること。これは一番大切な要素だと思う。参加者全員が心を合わせて音楽会を作っていければ、音量の大小は大きな問題ではない。
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そして最後に強く感じたこと。
「人の出す生の音」をもっともっと信じてもいいんでないか。
むろんアコースティックな音楽会だからこその話。
ドラムやエレキベースやキーボードなどが入った場合はまた別の話なんだけど。
「人の出す生の音」を信じ、自信を持ってしっかりと歌える、弾けるということがなにより大事だということをあらためて感じさせてもらった。
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うれしさ、懐かしさ、そしてちょっぴり寂しさを味わえた今回のLive in 清津峡。
来年もまたしっかり山道を登り降りできるように体を鍛えなければね。

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