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2023.11.01

静のライブと動のライブ

中学生を中心とした障害を持つ子供たちとの音楽会。
「中学生と歌おう会」
便宜上、勝手にそう呼ばしてもらっている。
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今回は宮川さんにハンマーダルシマーで協力を得る。内容のある良いライブになった。
(内容ある=教育的という意味では全くないんだけどね)
子供たちになじみのないハンマーダルシマーを紹介し、その音色を聴いてもらえたこと。
アイリッシュ3曲のメドレーという、これまたなじみのない音楽を聴いてもらえたこと。
(「Finnish Polka」は知らないけど映画「タイタニック」を知ってる子が何人かいたのはうれしい驚き)
Polkaのテンポはノリがいい、
子供たちから裏拍の手拍子が自然に湧き上がる。
これがライブ全体のリズム感を生みだした。
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アイリッシュメドレーであたたまった空気の中で歌のコーナーへ。
今回も子供たちにはほとんどなじみのない歌ばかり。
・なんとなくなんとなく (スパイダース)
・パフ 日本語バージョン (PPM)
・ともだち (坂本九)
・上を向いて歩こう (坂本九)
・いい日旅立ち (谷村新司)
・切手のないおくりもの (財津和夫)
・東京ブギウギ (笠置シズ子)
・さらばシベリア鉄道 (大滝詠一)
・ハエ・ハエ・ハエ (ヒューマン・ズー)
このまま大人向けの音楽会でやってもいい内容だ。
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実は「中学生と歌おう会」の話を頂戴したとき時に決めていたことがある。
 子供たちに無理に合わせることをしない
 子供に媚びず、僕の世代がなじんできた歌で時間を共有する
ということだ。
こちらが素直に心を開いてストレートに子供たちの懐に飛び込んでいければ道は開ける。
素直に心を開くと言うことは自分の中に残っている子供の心をそのまま出すと言うこと。
70年近く生きて形作られてきた「大人のフィルター」を通さないことが大事だと思った。
それが自然にできればたとえ子供たちの知らない歌であっても、なんらかの化学変化を生み出すことができるだろう。
そうなれば最後には時間と空間を共有し、共感を生み出せるはずだ。
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むろん全体の組み立てや多少の仕掛けや工夫も必要。
今回の場合は前半は歌に含まれる「言葉」を浮き彫りにすることを意識した。
同時にややアップテンポにしリズム感を損なわないようにアレンジ。
その上で滑舌よく語りかけ、投げかけるように歌う。
後半はリズム感やノリを前面に押し出した演奏。
最後の「ハエ・ハエ・ハエ」で僕も子供たちも一緒に爆発できるように運ぶ。
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作戦は上手くはまった。
ライブ全体が熱のあるものになり、そして最後には大爆発となった。
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「中学生と歌おう会」を終え、その一部始終をふりかえりながら思ったことがある。
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「静のライブ」と「動のライブ」があるとしたら、ここ数年の僕のライブは「静のライブ」が多かった。
同年代や人生の先輩方とのライブや音楽会が圧倒的に多かったためだろう。
何十年も生きてきた人たちと時を共有し、共感し合うためには「言葉」を意識することは欠かせない。
「言葉」=歌詞・トークは主に頭に対して働きかけられる。
反面心と身体にダイレクトに働きかけるものはメロディであったりリズムであったりする。
両者がからみあってライブを形作っていくのだとするならば、ここ数年僕は「言葉」重視のバランスが多かったように思う。
「静のライブ」だ。
人生経験の浅い中学生たちは「言葉」の前にまずは身体で感じることが先だ。
人生経験が浅いと言うことはその分物事を新鮮にピュアな心で感じとれるということだ。
そのピュアな心にダイレクトにリンクするために「煽るライブ」に舵を切った。
長いこと忘れていた「煽るライブ」。
僕は歌やトークで子供たちを煽る。
子供たちはそのリアクションで煽り返してくる。
それに対し僕もまた煽り返す。
そんなことをくりかえしながらライブのテンションがぐんぐん上がっていく。
そして最後にマックスに到達し「ハエ・ハエ・ハエ」で爆発する。
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忘れかけていた「煽るライブ」=「動のライブ」を中学生たちに思い出させてもらえた。
これもまたライブの醍醐味なんだろうな。

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