ヒューマン・ジュークボックス 「おーるどたいむ de ライブ 夏の陣」を終えて
【ヒューマン・ジュークボックス】
「おーるどたいむ de ライブ 夏の陣」の1部はいつもとちょっと切り口を変えてみた。
従来は3か月間の近況報告的なことを季節の歌に乗せて歌うというスタイルだった。
今回は近況報告はなしにして、「夏の日の少年」というテーマで少年だった頃何気なく口ずさんでいたヤツを次から次へと歌い継いでいった。
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僕が小学生から中学生だった頃ラジオやテレビから流れていた歌謡曲ばかりだ。いわゆる流行歌と呼ばれるものだ。
その頃僕は「歌謡曲少年」で何も考えず口ずさんだり、蛮声を張り上げていた。
高校生になり自意識なるものが芽生え、理屈っぽくなり、音楽にもこだわりだした。
洋楽やフォークソングに惹かれ、歌謡曲を一段下に見てちょっと小馬鹿にし始めていた。
今回歌ったのは鼻持ちならない高校生になる前の、小僧だった頃邪気なく歌っていたものばかりだ。
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ここ数年(特に「コロナの時代」以降)ご老人たちと歌う機会が増え、昔の流行歌を歌うことがずいぶん増えた。
歌の意味や状況、背景を深堀りしながら歌ううちに流行歌の持つ魅力を再認識するようになった。
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歌がまだお茶の間にあったころだ。
じいちゃんもばあちゃんも、父さんも母さんも、そして子供たちも同じ歌を聞いていたころだ。
しちめんどくさい理屈などこれっぽっちもない。
いい歌かどうか、琴線に響くかどうかだけしかなかなかった。
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夏の歌だけに絞っても軽く数十曲を超えてしまった。
その中から選りすぐりやっとこさ15曲に絞った。
自分のフィルターを通しながらも、できるだけ元歌の雰囲気を残すことが目標。
自分の色や存在をできるだけ消し、歌それ自体の持つ力とお客様ひとりひとりの「遠い日の記憶」に頼るかたちになった。
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演者の僕はまるでジュークボックスのよう。
ただジュークボックスだけでは味もそっけもない。
そこでお客様も自由に口ずさんだり楽器で参加してもらえるようにした。
聴く楽しみ、口ずさむ(歌う)楽しみ、奏でる楽しみを自由に満喫してもらいたかった。
皆さんのはじけんばかりの笑顔、楽し気なチャチャや軽口。
おそらく充分に楽しんでいただけたのではないかと思う。
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次々流れていく歌はさながらジュークボックスであり、そこに人の参画が加わって作り上げられていく空間。
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こりゃぁ「ヒューマン・ジュークボックス」だな
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そんなことを思いつつ、あっという間に1部は終わってしまった。
こんなやり方のライブがあってもいいかな。
(早くも「秋の陣」ではしっとり系の歌をやってほしいとリクエストを頂戴してしまった)
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