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2023.07.07

たなばた様

 ♪ たけにたんざくたなばたまつり
  おおいはいやよ
  ローソクいっぽんちょうだいな ♪
  (くれなきゃかっちゃぐぞ!)
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今年もやってきたたなばた様。
毎年毎年あきもせず書いてきたが、函館で幼少時代を過ごした子供たちには決して忘れられない行事のひとつだ。
特に昭和40年代くらいまでの函館の子供たちには特別な行事だった。
夕暮時から真っ暗になる時間帯を手に手に提灯や手作りカンテラを持って子供たちだけで家々をまわるという行為のわくわく感はハンパではなかった。
一面闇におおわれた中に浮かび上がるローソクのぼんやりとした灯りは妖しげでさえあった。
(ぼくの育った青柳町は函館山の麓だったので「灯りさざめく松風町」などとは違って、夜の暗さは際立っていた)
闇の中をカンテラの灯りをたよりに歩くことで、なんだかちょっとだけ大人になったような気にすらなった。
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なんで子供たちがローソクをもらい歩くのか。
長年の疑問で毎年自分なりに考察をしてきた。
ご先祖様の盆帰りで暗い夜道をローソクで照らすためか、といったあんばいだ。
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函館イベント状況局のおもしろい記述を見つけた。
それによると箱館(当時はこう記された)では江戸時代後期からねぶた祭のようなものをやっていたそうだ。
竹で組み、彩色を施した和紙を貼り付けた大きな灯籠(山車)で練り歩くというような行事だったらしい。
灯籠の灯りは大量の蝋燭が使われていた。
その蝋燭をもらい集めるのが子供の仕事だったということだ。
やがて(昭和初期)にその祭りは行われなくなったが、ローソクもらいの行事だけは風習として残った。
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目からうろこのような記述だったのでリンクを貼る。
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今の「ローソクもらい」はローソクの代わりにお菓子をもらい歩いてるそうだ。子供の安全ということもあるので、比較的明るい時間帯に保護者同伴というケースが多いようだ。
「妖しげなたなばた様」で育った世代にとってはちょっと淋しい感じがする。
それでも江戸時代の末期からつづくこの風物詩が、姿形を変えながらも末永く続いていってほしいものだ。
そう願わずにはいられない。
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[函館の七夕「ローソクもらい」と「大いに祝おう」の謎]
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[最近のローソクもらいの風景と歌]

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