【眠らさる】
このところやたら「眠らさる」。
「眠らさる」というのは北海道弁。
意図せずとも自然と眠っているというような状態のことをいう。
(「食べらさる」とは食べようと意識せずとも自然と食べてしまうという意味)
「眠れる」という標準語とは微妙にニュアンスが違う。
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この冬場に入ってからとにかくやたら「眠らさる」。
床につくのは以前から晩方11:00ごろだが、朝めざめるのは今は7時から8時。
8時間~9時間は眠っている。
もっとも夜中に1~2度小用のため目覚めるし、頻繁に夢を見ているようだ。
眠りとしては深いとはいえないのかもしれない。
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秋口までは朝5時前頃には目覚めていた。睡眠時間にして5~6時間。
そしてそれは物心ついてからずっとそうだった。
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毎日8時間以上も眠らさるのは生まれて初めての経験かもしれない。
夜明け前後の写真を撮るのが好きなのだが、この冬はさっぱりだ。
夕方から日没くらいの写真しか撮れない。
なかなかいいシチュエーションにめぐりあえずにいる。
(添付した写真は一昨日。雨上がりに一瞬だが太陽が顔を出した日没の景色)
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睡眠時間が長くなるということは行動時間が短くなるということだ。
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子供の頃からの性癖で行動時間にやたら用事を詰め込んでしまう。
あれもやりたい、これもやりたいと欲が深いたちなんだろう。
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でも最近は「あれをやったら、今日はこれができない。あきらめよう」という風に変わってきている。
最初はなんとなく惜しい感じがしていたが、その分その日にやることに時間をかけることができるようになった。
ひとつのことに集中して、時間をかけるというのもいいものだ。
そのことに対して深く想いを馳せることができる。
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最近の1日の過ごし方はこんなあんばいだ。
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ゆっくり起きて、ゆっくり朝食を取る。
午前中のうちにその日やりたいことに手をつける。
それは集中して音楽会の準備をすることだったり、書き物をしたりだったりする。
(早起きだった頃は午前中に2つや3つのことに手をつけることができた)
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昼食を軽くとった後に家を飛び出す。
カメラを携えての散歩だったり、自転車でポタリングだったりする。
3時間ほどの散歩やポタリングは肉体的にも精神的にも欠かせない日課だ。
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帰宅するともう夕方。
晩飯までギターや歌に興じる。
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夜の時間帯はぼんやり時間を過ごす。
撮りためた映画を1本観終えるといい時間になる。
風呂に入り、ぼんやりしたあと床につき読みさしの小説に目を通す。
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そして再び「眠らさる」。
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「眠らさる」ことに功罪があるとすればこんな感じだろうか。
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行動時間が減ったことでやれることが少なくなった。
起床時間が遅くなることで一日のゴールデンアワーを過ごせなくなっている。
これは「罪」の方。
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反面「功」の部分も生まれている。
時間の関係でできないことをあきらめる勇気(?)を持てるようになった。
その日できることに集中できるようになった。
これはこれで悪くはないかなという気もしている。
人生の中でより多くの体験をすることに価値を求めるのもあり。
反面体験の数ではなく、ひとつの体験や物事に集中し深く感じることもまたひとつの価値だろう。
「量より質に価値を認める」ということだ。
あるいはこれまでやってきた量が飽和に達し、質に転換したといえなくもない。(ヘーゲルの弁証法じゃないけどね)
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