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2023.01.30

【おひなさまのいえ】

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新装版「おひなさまのいえ」(世界文化社刊)という絵本が本日発売される。
初出は2012年3月で重版を重ね、装いも新たに発行されることとなった。
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新装版第1刷りにあたり挿入歌を作って演奏してほしいという依頼が世界文化社からあった。
昨年秋のことだ。
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依頼の主は編集者のN女史。
15年ほど前に世界文化社絵本の歌シリーズ・三部作を手がけた時の編集担当の方だ。
当時僕は印刷設計~印刷立ち会いを担当し、同時に絵本の歌を作った。
できあがった絵本と歌を携えて「絵本コンサート」を幾度も開催した。
書店や幼稚園、時には葛飾柴又の団子屋さんの前での路上コンサートなどもやった。
出版社と印刷会社がタッグを組んでの「絵本コンサート」は業界としては希有な出来事だった。
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あれから15年たった。
突然のN女史からの連絡は涙が出そうになるくらいうれしく、懐かしかった。
印刷業界を離れて早十余年になるというのに、忘れずにいてくれてお声をかけていただけた。
これは元印刷マンとしても、歌い手としてもうれしいことだ。
喜んでお手伝いさせていただくことにした。
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手始めに依頼があったのは、15年前発行の「おせちのおしょうがつ」という絵本の歌をリメイクすることだった。
この本も重版を重ね子供たちに読まれ続けてきた絵本だ。
そしてかつての「絵本コンサート」のきっかけになった記念碑的な歌だ。
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本日発売の「おひなさまのいえ」は僕が印刷を離れた後にできた本なので、僕自身は印刷に関わっていない。
作家は「おせちのおしょうがつ」と同じねぎしれいこ先生。
絵も「おせち~」同様吉田朋子先生。
15年前のコンビ復活だ。
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歌詞はねぎしれいこ先生があらかじめ書いて下さっていた。
絵本のストーリーに沿った内容の歌詞だった。
人形屋さんで売れ残ったおひなさまたちが、飾ってくれる家を探しに旅に出る物語。
最終的には小さな空き家を見つけ、きれいにしてそこを安住の地とするという内容だ。
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メロディをつけるにあたり、絵本を何度も読み返しイメージと妄想を膨らませていった。
深読みを進めると子供向けに書かれたものであるとともに、現代社会へのアンチテーゼをも感じさせられた。
たとえば売れ残った人形は落ちこぼれ人間で、その人間が自身のアイデンティティを確かめるために旅に出るという物語として読めないこともない。
それは大人社会だけではなく子供社会にも広がっているのが現代だ。
「おひなさまのいえ」がグッと近寄ってきてくれた。
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ねぎし先生のシンプルな歌詞に子供たちが口ずさめるようなシンプルなメロディのくりかえしで応えることにした。
1番から4番までシンプルな形を重ねる。
最後の4小節にちょっとした仕掛けを。
旅だったひな人形たちへの共感とシンパシーを込めたメロディを付け加えた。
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来月予定している「おーるどたいむ de ライブ 冬の陣」の1部、近況報告コーナーでお披露目しようと思っている。
もし、機会があれば足を運んでいただければさいわいです。
そして書店で世界文化社刊「おひなさまのいえ」をお買い求めいただければなおさいわいです。

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