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2022.02.23

エンタ 7回目の命日



時の流れのあまりの早さにめまいすら覚える。
父方のイトコ・古池エンタ幸介が旅だってもう7年になる。
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幼少期を兄弟のように一緒に育った3歳年上のエンタだったが、
思春期に入ると僕にギターの手ほどきをしてくれた先生でもあった。

函館西高のビートルズ・コピーバンドではドラムをたたいていた。
文化祭などでは女子生徒の黄色い声を一身にあびていた。
そんなエンタは僕にとっては憧れでもあった。
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やがてエンタは東京へ。
そして僕は室蘭へ。
以降音信は途絶えていた。
風の便りで音楽を続けていることは知っていた。
ネジロにしているのは中央線であることもなんとなく知っていた。
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ネットで偶然、高円寺の「居酒屋エンタ巣」をみつけピンときた。
エンタに違いない!
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「居酒屋エンタ巣」を訪ね、戸を開けるとそこには仕込みに追われるエンタがいた。
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  エンちゃんかい?
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おそるおそる声をかけると
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  おお、マサ坊か
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およそ40年ぶりの再会だった。
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  マサ坊、おめぇ「ブエナ・ビスタ・ソーシャル・クラブ」知ってるか?
  オレ、今これにはまってる
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再会の挨拶も何もかもすっ飛ばして、いきなりストレートな音楽話しをするエンタ。
40年前のことがダブっておかしかった。
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  マサ坊、おめぇ「P.P.M」知ってっか?
  なまらカッコいいぞ!
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中学生だった僕がギターの弾き語りを始めるきっかけになった会話だった。
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僕の知らない40年の間、エンタも音楽を続けていた。
「南阿佐ヶ谷ブルースバンド」や「レイジー・キム・ブルース・バンド」でドラムをたたいていた。
「南阿佐ヶ谷ブルースバンド」時代にはB.B.キング来日コンサートで前座も経験したらしい。
そんなことはちっとも知らなかった。
ブルースバンド時代の音源はなく、聴くことができないのが残念だ。
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エンタが30代前半のころ「ENTA&gushi」というユニットで活動をしていた。
いろいろ音源を残したが、その中でもこの「僕の星まで」という歌は秀逸。
僕も好きな歌で、今でもライブなどでよく歌わせてもらっている。
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アップしたのはENTA&gushiのオリジナル音源。
1983年5月29日録音となっているから、エンタが33歳頃の若い声。
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そして最近の僕の音源。
(サポートギターはらんぶりん・まっくさん)
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相棒のgushiさんとはFacebookで今もやりとりをさせていただいている。
いつかMartin&gushiで一緒に「僕の星まで」を演奏することがふたりの夢だ。
(お互い遠隔地に住んでおりなかなかかなえられずにいるが、いつか必ず!)

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2022.02.19

【記録】喫茶店JUNE たそがれ歌声音楽会

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今月の「たそがれ歌声音楽会」はオールリクエスト。
この1年、2部ではテーマを決めてやってきましたが、久しぶりにテーマ・宿題無しの出たとこ勝負。
「たそがれ歌声音楽会」の原点帰りです。
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「たまには全部リクエストで聴きたいね」
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という常連さんのリクエストにお応えしてのことです。
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宿題・テーマがないと事前の準備がない分、気が楽といえば楽。
なにしろオールリクエストでは準備のしようが無いわけで。
でもその分本番は緊張します。
なにが飛び出すか解らないし、それ以上にお客さまからリクエストを間断なく引き出すってのも簡単ではない。
お客さまの年齢層も60代~70代~80代なのでお好きな歌も微妙に違っています。
それらをかたよらぬように、まんべんなくちりばめていくのもまた難しいものです。
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おかげさまでおしゃべりがはずみ、リクエストを次から次へと芋づる式に引き出させてもらえました。
G.Sあり、歌謡曲あり、フォークソングあり。
古い和製ポップスやその流れでパット・ブーンやプレスリー、プラターズなんかも飛び出しました。
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そして本日の1曲は「有楽町で逢いましょう」。
この1ヶ月入念に準備してきた唯一の歌です。
「ティールームJUNE」43周年の記念の歌です。
創業者はマスターじゅんさんのお父上。
彼が好きだった「有楽町で逢いましょう」の一節にあった「ティールーム」というフレーズに息子純一さんの名前を重ねた「ティールームJUNE」。
その始まり物語を聞かせてもらいながら歌う「有楽町で逢いましょう」は力が入りました。
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30分の「残業演奏」の最後はお約束のカントリーソング。
 カントリー・ロード~テネシー・ワルツ。
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あっという間の2時間半でした。
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音楽会を進めながらずっと感じていたことがあります。
オレはこの人たちにくるまれながら歌い、そして生かされている。
街角の小さな喫茶店でこじんまりと、
たがいの息吹を感じ合いながら、
その息吹は混じり合い、やがて溶け合っていく。
そんな風にして歌い続けていきたいなぁ。
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そしていつかはオレもここにいるいつものお客さまたちもいなくなる日が来る。
それはいつかはわからないけれど、その日がくるまでこうして歌っていたい。
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友人・らんぶりんまっくさんの最近のひと言が頭をよぎります。
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  自分の声が届く範囲、
  ギターの音が届く範囲で
  歌っていきたい。
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彼がどういう思いでこの言葉を紡いだのかはわかりません。
でも僕もそう思います。
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場末の小さな場所でひっそりと、小さく小さく、
でも濃く深く歌い続けていきたい。
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最近60歳で急逝した友人ミュージシャン・やなぎさんのことで心が湿っているせいでしょうか。
ちょっと感傷的になっています。
感傷的であるが故に自分の立ち位置について思いを馳せる。
そんな音楽会になりました。
(音楽会ではそんなことはおくびにも出さなかったけどね)
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次回は3月17日(木)17:00~19:00。
テーマを設けず、オールリクエストで進めたいと思います。

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2022.02.17

【お知らせ】「喫茶店JUNE たそがれ歌声音楽会」

2022_02_18june
ティールームJUNEが開店し43年目だそうです。
昭和54年にマスターじゅんさんのお父上が創業。
じゅんさんが24歳頃のことでしょうか。
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ティールームJUNEの名前の由来は
お父上がフランク永井の「有楽町で逢いましょう」が大好きだったことから来るそうです。
歌詞の一節に登場する「ティールーム」。
これに息子・純一さんの名前をかぶせたということでしょうか。
真相は明日の「たそがれ歌声音楽会」でマスター・じゅんさんが語ってくれるかも。
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祝!43歳!ということで歌いたい「有楽町で逢いましょう」。
昭和33年の歌ですが、今聴いてもとてもおしゃれな歌です。
昭和の香りただよう喫茶店で昭和を彷彿させる歌という点でも「たそがれ歌声音楽会」にぴったりな1曲。
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そんなこともあり今回はテーマは決めずに、お客さまとのおしゃべりの中から思い出される歌の数々をやりたいと思います。
「たそがれ歌声音楽会」の初期の頃のスタイルです。
いわば原点帰り。
羅針盤の無いいきあたりばったりの展開になることでしょう。
水先案内人としてはこれまでの音楽体験の蓄積が問われる道草道中。
緊張はしますがとても楽しみです。
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  時間  2月18日(金)16:00~18:00
  場所  ティールームJUNE
       東武スカイツリーライン
       獨協大学前 東口 徒歩3分
  水先案内人 Martin古池
  参加費 ¥1000(1ドリンク付き)
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★感染防止対策を実施の上、皆さまのお越しをお待ちしております。
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2022.02.11

【お知らせ 2月の「みんなで歌おう・弾こうフォークソング」はお休みします】

2月13日(日)に開催予定の

「みんなで歌おう・弾こうフォークソング@おーるどタイム」は

諸般の事情により、お休みさせていただきます。

3月開催は蔓延防止等重点対策等の推移を見ながら、あらためてご連絡いたします。

 

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2022.02.06

鍛冶屋と糸紡ぎライブ@おーるどタイム

ハンマーダルシマーの小松崎健さん、そしてプサルタリウムのサリー・ランさんによるライブでした。
中世の音楽や民族音楽などをふたつの楽器で奏でていく。
緊張感あふれるなんとも心地のいいライブでした。
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それぞれがソロ楽器。
僕は片方がソロをとる時、相手がコードによるバッキングをとるというのに耳が慣れてしまっています。
でもバッキングではなく旋律と旋律が絡み合い、そこに生まれる陰影や余韻そして緊張感が気持ちいい。
目をつぶり、耳を凝らして聴きました。
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マイクで集音せずに、楽器自身から出る音の膨らみを感じるというのがより緊張感を高めています。
会場となったおーるどタイムが音のまわり方に一役買ってるようにも感じました。
やはりおーるどタイムはアコースティックな生音が似合っています。
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中世の音楽はほとんど知らない僕ですが、なぜか懐かしい感じがしました。
僕の音楽原体験のひとつはカトリック元町教会で聴きなじんだ(そして歌った)グレゴリアン聖歌。
それを思い出させてくれたからだと思います。
そういえば高校生の頃、ひと夏を過ごしたトラピスト修道院の修道士たちの歌う無伴奏グレゴリアン。
あの旋律に心がふるえたことがありました。
ハンマーダルシマーとプサリタリウムの折り重なる(織り重なる)旋律にやはり心がふるえました。
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良い体験をさせてもらいました。

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