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2021.12.07

さんすまいる歌声音楽会

デイ・サービス「さんすまいる」でやっている歌声音楽会。
2ヶ月ごとなので、毎回季節の移り変わりが色濃く反映します。
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この音楽会はご老人たちとおしゃべりをしながら、歌を選んで参加者全員で口ずさむという形をとっています。
いわば井戸端音楽会。
僕は水先案内人として(時に暴走する)おしゃべりや歌をリードするという役割。
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コロナによる半年間の中断を含め7年続けるうちに様々な紆余曲折を経てきました。
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当初は「Martin古池の歌謡ショー」という形でした。
僕が一方的に語り、一方的に歌う。
選曲は参加者が青春時代を過ごした頃に流行った歌や、彼らの子育て時代(つまり僕の幼少時代)に流行った歌が中心でした。
毎回ストーリーを組み、練りに練った歌謡ショーでした。
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何年かその形を続けるうちにご老人たちの変化に気づき始めました。
歌に合わせて口をもぞもぞ動かしているのです。
ご老人たちも歌いたいんだと気づきました。
歌には聴く楽しみと同時に歌う楽しみもあるってことをあらためたて気づかせてもらったのです。
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そこで「みんなで歌う」という歌声音楽会の形に変えてみました。
ご老人たちが歌いやすいキーやテンポを探りながらの演奏でした。
ただ音楽会全体のテーマや構成、そして選曲はあらかじめ僕が練っていました。
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この形は思いもよらぬ副産物を生み出してくれました。
ご老人たちの口が軽くなり、おしゃべりがはずみだしたのです。
僕と個々の方のおしゃべりもさることながら、ご老人たち同士のおしゃべりもはずむ。
「あの歌やろう、この歌やろう」というようなリクエストも増えていきます。
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そこでいっそのことリクエストを中心におしゃべりの流れにまかせてみることにしました。
「目的地のない、羅針盤もない歌旅」というイメージです。
ひとつの歌から生まれるおしゃべり。
そのおしゃべりの中から芋づる式に次の歌が生まれる。
ということをくりかえす道草だらけの音楽会です。
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ただこのやり方には問題点もあります。
おしゃべりがはずむ時もあれば、さっぱりという時もあるのです。
安定的に1時間おしゃべりをして歌うというのはなかなか難しいものです。
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そこで今は毎回ざっくりしたテーマを決め、テーマにつらなる選曲候補をたくさん用意しておくことにしました。
テーマは季節の歌だったり、時事的なものだったり。
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おしゃべりをベースにするという基本形はそのままで、時にテーマに沿った選曲を水先案内人がリードしていくという形です。
もちろんおしゃべりが絶好調であれば選曲候補は無視し、おしゃべりをふくらませます。
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「井戸端歌声音楽会」の形になって3~4年になります。
この形が今では僕のやり方のひとつのベースになりました。
例えばデイサービスよりも若干年齢層が下がる「喫茶店JUNE たそがれ歌声音楽会」も同年代による「みんなで歌おう・弾こうフォークソング@おーるどたいむ」もやり方に若干の違いはあるけれどどれもみな「井戸端歌声音楽会」。
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今回の「さんすまいる歌声音楽会」も宮川さんがニャンダル(小型のハンマーダルシマー)でお手伝いしてくれました。
ダルシマーの美しい音色にご老人たちも大喜びです。
歌とおしゃべりの「道草音楽会」に華を添えてくれるダルシマーの響き。
宮川さん、次回もお願いしますねぇ!

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