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2021.12.30

コロナ路で 失くしたものと 得たものと


新型コロナウィルスなるものが世に蔓延しはじめ、早くも2年にならんとしている。
これだけ長期にわたり、しかもこの先の見通しもいまだ霧の中となるともはや一時的な災厄とは言えない。
「コロナの時代」とでも呼びたくなってしまう。
それほどこのウィルスの脅威は日々の暮らしを変えてしまった。
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それでもこの「コロナの時代」を生きていかなくてはならない。
毎日の暮らしや道すがら、心の片隅で「コロナ」を意識しながらも日々を過ごさなくてはならない。
日々「コロナ路」を歩むようなものだ。
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「コロナ路」で僕も多くのものを失ってきた。
同時に得るものもまた少なくなかった。
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今回の「おーるどタイム de ライブ 冬の陣 2022」はそんな「コロナの時代」に失ったものと得たものをふりかえりながら進めたいと思っている。
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真っ先に上げなくてはいけないのはこの「おーるどタイム de ライブ」。
僕にとっては年4回、季節ごとにやってきた近況報告を兼ねた大切なライブだ。
日常のレギュラー音楽会や出前音楽会を3か月に1度「おーるどタイム de ライブ」に流し込んでいくというのが長年のライブスタイルだった。
このスタイルは今や完全に崩壊してしまった。
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なにしろレギュラー音楽会がやれない状況が続いている。
「お好み焼きの三貴ライブ」や「朝市コンサート」はおととしの4月以降ずっとお休みしている。
「朝市コンサート」はこの先もうできないということが確定した。
「お好み焼きの三貴ライブ」も再開見通しはまったく立っていない。

不特定多数の方々に歌うこれらのレギュラーライブは僕にとっては「戦場」であり、「ライブ道場」でもあった。
自分の歌や演奏を鍛える場を失うことは大きな痛手だ。
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「おーるどタイム de ライブ」もまたおととしの10月を最後に1年以上やれなかった。
2021年の「冬の陣」はありまじろうさんをお迎えして「道産子編」としてやるつもりだった。
でも緊急事態宣言を受けて中止。
そのリベンジを5月に予定したが、やはり緊急事態宣言の延長で再度中止。
結局昨年は1回もこのライブをやることができなかった。
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失ってしまったものの大きさははかり知れない。
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その一方で新たに得るものもまた大きかった。
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ひとつは「喫茶店JUNE たそがれ歌声音楽会」を毎月欠かさず継続することができたことだ。
ライブと歌声喫茶をブレンドしたような音楽会が「たそがれ歌声音楽会」だ。

この音楽会では毎月一人の歌手や一つのテーマを掘り下げるコーナーをやっている。
お客様からのリクエストを受けて決めていくのだが、頂戴するお題は僕がこれまで歌ったこともないものが多かった。

1か月かけてお題を深掘りしつつ、歌を覚える。
なかなか大変な作業を毎月くりかえしてきた。
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この1年やってきたテーマ・歌手をざっと上げると以下のとおり。

布施明、古関裕而、チューリップ、都はるみ、ちあきなおみ、菅原洋一、三橋美智也&春日八郎、御三家、吉幾三、クールファイブ、永六輔&中村八大・・・
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毎月10曲ほどの歌を準備して臨んできたので、この1年だけでも100曲ほどの「古くて、新しい歌」に挑戦したことになる。
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元来あまり器用な方ではない。
一つの歌を覚え、歌えるようになるためには相当の時間を要する。
結果、毎日の暮らしの大半は家にひきこもり「たそがれ歌声音楽会」の準備で占められてきた。
(これらの歌が自分の血肉になるのはまだまだ先の話だろうが)
でもこれがとてつもなく大きな財産になっているように思える。
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もう一つはこの夏から「青空生歌ライブ」というのを始めている。
毎週土曜日の昼下がり、越谷中央市民会館の前の芝生広場で歌っている。
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レギュラーライブをはじめ、いくつものライブや音楽会が中止・延期となり歌う機会が激減した。
やむにやまれず昔新越谷駅前でやっていた「街角ライブ」を復活させたのが「青空ナマ歌ライブ」だ。
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ライブと銘打ってはいるが、実際のところは「公開練習」的な感じの方が強い。
でもこれがいいトレーニングの場となってきた。
3~4時間歌い続けるのだが、一人旅が続くことが多い。(特に寒くなってからは)
それでも真剣に一生懸命歌う。
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たそがれ歌声音楽会でのテーマ曲の準備や復習に充てることで精度の維持にもつながっている。

それが結果として足を止めて耳を傾けてくれる人につながっていることも体感している。
可能な限り続け、いずれは「広場の風物詩」のようになれればいいのだが。
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これが2021年・コロナの時代にあって「捨てる神ありゃ、拾う神あり」の音楽活動シーンだった。
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1月9日の「おーるどタイム de ライブ」、前半は「コロナ路」の中で歌ってきた歌からセレクトして歌おうと思っている。
限られた時間の中なのでやれる歌は少ない。
テーマを「列車、連絡船」に絞ろうかと思っている。
旅することも思いのままにならない「コロナの時代」。
せめて旅の途中の小さな物語を紡いでいければいいなと思っている。







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2021.12.28

残念な、悲しい知らせ

朝の散歩の帰り道、年の瀬の買い出しに越谷市場に寄りました。
買い出しを済ませ、来年の「朝市コンサート」の打ち合わせをしに担当者を訪ねます。
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コロナの世になり昨年の4月以来「朝市コンサート」はずっとお休みしています。
オミクロンのことはあるけれど、感染状況は快方に向かっています。
緊急事態宣言も解除されてから3か月。
市場としては現状をどうとらえているのか確認したかったのです。
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僕の顔を見るなり担当の方が申し訳なさそうに言います。
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  「市場開放デイ」のイベントはもうやらない、やれない
  福引を再開すると密になるでしょ
  さびしいけど市のお達しもあるんでしょうがないんですよ
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「朝市コンサート」はもうやれないという最後通告です。
予想はしていました。
でも実際最後通告を受けるとやはり堪えます。
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「朝市コンサート」が市場開放デイの中のイベントとしてスタートしたのは2005年の4月。
コロナで中断するまでの15年、毎月第2、第4土曜日の早朝から歌ってきました。
回数にすれば300回はゆうに超えています。
僕にとってはとても大切なレギュラーライブでした。
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同時に己を鍛える「ライブ道場」でもありました。
なにしろ買い物目当てのお客さん、不特定多数の方々に歌うわけです。毎回難しい演奏でした。
試行錯誤をくりかえす日々の連続でした。
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「市場の風物詩たりたい」
そんな思いで長年続けてきました。
「風物詩」であったかどうかはわかりません。
でもありがたいことに音楽とは全く場違いの市場の中でも認知はされていたと思います。
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残念だけど、本当に悔しいけれど現実は受け止めなきゃね。
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この場で歌い続けることができたことに感謝しています。
そして学んだこと、鍛えられたことをこれからに活かしていかなきゃならない。
そんな風に気持ちを切り替えようとしています。
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帰りしないつもの市場の食堂・美松さんでラーメンをすすります。
追加で注文したチャーハンを一口一口かみしめながら自分に言い聞かせます。
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  したって、しょうがないべや
  これからは「青空ライブ」の風物詩になることを
  めざせばいいべさ
  (独白はいつも函館弁になってしまう)
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今日のラーメンはちょっとしょっぱく感じられました。
★第1回目の「朝市コンサート」の記録★
  (ブログ「街角の歌芸人」より)
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2021.12.26

【お知らせ】 おーるどタイム de ライブ 2022年 冬の陣


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今年の演奏活動はすべて終了いたしました。
思い通りにはいかない1年でしたが、今できることには全力で当たることができました。
その意味で善き1年だったと思っています。
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そして今日から2022年に向けて舵を切りました。
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新年早々、1年以上できなかった「おーるどタイム de ライブ」を再開いたします。
この「再開、再会ライブ」では「コロナの時代」の往く年をふりかえりつつ、来る年に臨んでいくものにしたいと思っています。
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第1部は題して「コロナ路で 失くしたものと 得たものと」というテーマで。
そして第2部は久しぶりにカントリーソングを中心に歌いたいと思います。
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1年間の思いの丈を歌とおしゃべりに乗せてお届けします。

皆様のお越しをお待ち申し上げます。
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  日時  2022年1月9日(日)15:00~ (会場14:30)
  場所  Live cafe おーるどタイム
  出演  Martin古池
  木戸銭 ¥1000(別途オーダーをお願いいたします)

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「青空ナマ歌ライブ」 2021年をしめくくる

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風もなく穏やかに歌い始めた年内最後の「青空ナマ歌ライブ」。
とはいえ師走の寒空。
今日も芝生広場は人出がほとんどなく、閑散としていました。
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予定していたクリスマスソングはやめて、この1年出会った歌の数々の総決算をすることにしました。
今年はたくさんの歌と出会うことができました。
それも、これまで自分で歌うとは思いもしなかったような歌ばかり。
「歌声音楽会」や「青空ナマ歌ライブ」でのお客様のリクエストにお応えしてきたその結果です。
勉強させていただいた1年でした。
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前半はいわば年末の棚卸しと総決算。
これら歌たちが来年につながっていくことを願いながらひとつひとつ丁寧に歌います。
もし来年それらを歌う機会があれば、自分なりの解釈を加え、自分なりのアレンジ、歌いまわしに落とし込んでいきたいものです。
(今年は歌を覚え、ちゃんと歌えることが主眼だったのでそこまで追い込むことはできませんでした)
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そうこうするうちにベースを抱えてふく助さん登場。
その時歌っていた「永六輔&中村八大選集」にベースで絡んでいただきます。
急なむちゃぶりでしたが、「黄昏のビギン」「夢で逢いましょう」「遠くへ行きたい」そして「帰ろかな」などにベースがからみます。
ギターだけでは得られない音の輪郭がここちいい!
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やがて、広場の反対側で歌っていた菅原さんが合流。
後半戦の開始です。
HEDWAYギター2本とベースによるトリオ演奏です。
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こちらに杖を突きながら歩み寄ってくる人影が。
時々散歩がてらに聴いてくださり、声をかけてくださる方でした。
「先週、女房がリクエストをしたそうで」
なんと「ずっと一緒さ」(山下達郎)をリクエストしてくださったご婦人のご亭主でした。
すぐ横に腰を下ろされ、おしゃべりをしながらも3人の演奏に耳を傾けてくださいます。
ご夫婦とも京都ご出身の元呉服屋さんだそうです。
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京都の地名や織物がふんだんに登場する「女ひとり」を歌います。
たいそう喜んでいただけたご様子で、1番歌うごとに地名や織物の解説を入れてくださいます。
ならではの「女ひとり」となりました。
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本日の最終コーナーはナターシャセブンの歌で〆ました。
「旅」(ワンカップ大関の歌)、お酒の歌(お酒の銘柄がたくさん登場する歌です)。
クリスマスなので「十字架に帰ろう」。
そして定番の「私を待つ人がいる」「陽気にいこう」等々。
最後は京都を歌った「街」。
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2021年は「コロナの時代」でした。
歌うたいとして突き付けられたこと、考えさせられたこと、そして苦しさを感じたこと。
多々ありました
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でも失くしたものもあれば、得たものもありました。
「コロナの時代」であるがゆえに「青空ナマ歌ライブ」を始めることにもなったわけで。
捨てる神ありゃ拾う神あり?
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悲喜こもごもの2021年を、友と気持ちを合わせて歌うことができる幸せ。
終わりよければすべてよし。
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善きことにも悪しきことにもすべてに感謝しつつ、今年の演奏を終了させていただきます

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2021.12.21

気持ちよく歌わせてもらった「元町」

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おーるどタイムでの「魅惑のみわけんライブ」で1曲だけの飛び入り参加。
「元町(MOTOMACHI)」を歌いました。
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この歌は函館のFMいるかの番組主題歌として小松崎健さんが書いたものだそうです。
(健さん作詞の「元町ファンタジー」はありまじろうさんがよく歌っています)
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僕が初めて「元町(MOTOMACHI)」を聴いたのは数年前のおーるどタイムでの健さんライブ。
メロディを聴きながらその場で歌詞の原型が浮かんできました。
子供のころ毎日のように遊びまわっていた元町の風景を浮かぶままに歌詞にしました。
(元町にある白百合幼稚園に通っていたこともあるしね)
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函館を離れて何十年。
今でも思い浮かべるのは故郷の元町の景色です。
「いつかは帰る街、いつかは帰るふるさと」
そんな願いを込めた「元町(MOTOMACHI)」です。
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健さんはおーるどタイムでライブをやるたびに、律儀に声をかけてくれ一緒に演奏してくれます。
田中麻里さんのハープを加えての演奏や、miwaちゃんがハーモニーをつけてくれたり。
ありがたいことです。
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miwaちゃんとは今回で2回目。
前半を僕のキーでフルに歌い、miwaちゃんがハーモニーをつけてくれます。
そこから転調してオリジナルキーの「元町ファンタジー」をmiwaちゃんが歌います。
寄り添うように控えめハーモニーのmiwaちゃんの歌声。
ゾクッとするほど快感でした。
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ソロシンガーの僕はいつも一人完結。
ハーモニーをつけてもらえるだけで感激もの。
しかもmiwaちゃんのハスキーボイス。
彼女はいろんな声を持っています。
張るときは突き抜けるような破壊的な迫力で、
ウィスパーボイスではちょっとハスキーな声で。
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「元町(MOTOMACHI)」はノスタルジックな望郷の念を醸し出したいので、僕はかなり抑えめに歌います。
さらに抑制の効いたウィスパーボイスが絡みついてくれる。
たまりませんなぁ。
リリカルな健さんのハンマーダルシマーと相まって、ぜいたくな1曲を歌わせてもらいました。
ありがとう!

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魅惑のみわけんライブ

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今回も2日間にわたり「みわけんライブ」を堪能させてもらいました。
ひとつはホームグラウンドのおーるどタイムで。
もうひとつは初めて行く小平・ジミーズパラダイスで。
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聴く側の立場にあってもホームとアウェイとでは微妙な違いがあるものです。
おーるどタイムでは「仲間として迎える」というリラックス感が強い。
ジミーズパラダイスでは純粋に聴衆の立場で聴かせてもらうという感覚が強くなる。
(ちょっとかしこまり、緊張しながら謹聴させてもらいました)
どちらも魅力的な楽しいライブでした。
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半年前の「みわけんライブ」から、ユニットとしての成熟度がぐっと増しているのに驚かされました。
今年は6回も「みわけん」としてツアーをやってきたそうです。その結晶なのかもしれません。
今年の「集大成」にふさわしい、ここちのいいライブでした。
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ジミーズパラダイスではアイリッシュハープの田中麻里さんが加わっての豪華なライブでした。
楽器の数が増えると厚みが増しリッチな演奏になる反面、演奏するのが難しくなります。
音数が増える結果音がかぶったり、耳に障ったりというリスクがあるわけで。
そこはやはり達者な三人。
リハーサルの中で調整していく様子は勉強になりました。
ハンマーダルシマー・健さんの鉄弦の深みのある音の間隙を縫って響く麻里さんのやわらかなハープの音色。
horio miwaちゃんのシンプルなギター低音の響きと、その上にのっかるゆったりしたボーカル。
心地よかった。
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ジミーズパラダイスでは最後列に立って聴いていました。
音に合わせてゆらゆら体を揺らしながら。
スローテンポな歌だけではなく、アップテンポの歌もゆったりゆらゆらローリング。
そこで気が付いたのですが、アップテンポのリズミカルな曲でもゆったりしたうねりがある。
この「ゆったりしたうねり」が心地よさにつながっているんじゃないかな。
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そこでさらに気がついたのはmiwaちゃんの歌が変わってきていること。
力が微妙に抜けてきていると感じたのです。
むろん突き抜けるような彼女独特の歌い方はそのままで、そこからふっと脱力しているような気がしたのです。
健さんは必要な音だけを必要な強さでそっと支えている。
おーるどタイムでの演奏でもそれは感じていたことです。
ここに間隙を縫う麻里さんの優しいハープが加わることで、より際立ったように思います。
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気持ちのいい、いい塩梅のひと時を過ごさせてもらいました。
みわけんのお二人、そして麻里さんありがとう。
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2021.12.19

風と寒さと暖かさ 「青空ナマ歌ライブ」

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予想していたとはいえなかなか厳しい条件での演奏となりました。
お天気は良いのですが、気温が低いうえに風が強い。
耐寒仕様でまかなってはいても、風は容赦なく体温を奪っていきます。
背中は知らずのうちに丸まり、小刻みにステップを踏みながらの演奏に終始します。(単に足踏みにすぎない?)
人っこ一人いない広場のあちらとこちらに菅原さんと僕の二人きり。
リクエストを頂戴していた白髪のご婦人も
この風ではやってこないだろうなぁ。
そう思いながらも人がいないことを幸いに(?)、リクエスト曲の「ずっと一緒さ」(山下達郎)を繰り返し歌い、仕上げます。
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この1週間この歌を覚えることに終始していました。
なにしろ山下達郎は僕の中にはこれまでなかった音楽家。
メロディライン、ブレスの位置、歌いまわし。
それらのひとつひとつを覚え、形にするのは思ってた以上に難儀な挑戦でした。
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せっかく頂戴したリクエストなので原曲の雰囲気を残したい。
でもちゃんと消化して自分なりの解釈で歌いたい。
その狭間を埋めるため、くりかえしくりかえし歌い続けます。
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2時間ほどそんな作業を続けましたが、今日はもうお見えにならないと踏み菅原さんと合流。
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30分ほど二人でセッションをしていると、
頭からすっぽり毛糸の帽子をかぶったご婦人がやってきました。
ちょっと聴いててもいいかしら
もちろんです!
そんな会話を交わしながらもお互いに気がつかない。
二人とも頭をすっぽり隠していたからね。
彼女を見分ける目印の見事な白髪は帽子に覆われていて。。。
よければお番茶を飲みませんか
京都から取り寄せているお番茶よ
知り合いの方に飲んでもらおうと思って淹れてきたけど
いないみたいだから
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あ、もしかしたら
先週リクエストをくださった方ですか?
山下達郎の歌を
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あら、あなたでしたか
先週歌ってくだすったのは
あらぁ、わからなかった
会えてよかったぁ
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聞いてやってください!
まだ完成とはとても言えないけど
覚えてきましたよ
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覚えたて、仕上がったばかりの新曲を心を込めて歌わせてもらいました。
ご婦人は目をつむったまま聴いてくださっています。
僕はうるっとしながら歌います。
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およそ2時間、人っこ一人いない広場でこの歌だけを歌い続けていた今日の「青空ナマ歌ライブ」。
最後の最後に、1曲だけの「ライブ」が成立しました。
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頂戴した番茶を啜り、身も心も温まることができました。
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2021.12.17

年忘れ「喫茶店JUNE たそがれ歌声音楽会」

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年内最後の「たそがれ歌声音楽会」を無事にしめくくることができました。
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コロナで始まりコロナで幕を閉じようとしている2021年。
ほとんどのレギュラーライブが中止、延期、自粛が続いています。
そんな中で「たそがれ歌声音楽会」だけは毎月続けることができました。
ティールームJUNEさんのイベント継続への強い意志のおかげです。
「自粛はすれども委縮はするな」を合言葉のようにして続けてきました。
厳格な感染予防対策を施し、その意志はお客様にも反映したうえでの開催継続でした。
(僕もまたフェイスシールド越しで歌うことにすっかり慣れました)
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年忘れ「たそがれ歌声音楽会」はそんな1年を象徴するような楽しく、しっとりとした音楽会になりました。
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1部はいつものごとくお客様のリクエストを中心に歌い進めます。
おしゃべりもなめらか。
水先案内人として水を向けることもなく、次々にリクエストがかかります。
同年代の方とちょっと先輩の年代がいい塩梅でまじりあい、両者共通の歌が多かった。
いつにもましてやりやすい進行となりました。
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2部は宿題・特集コーナー。
「永六輔・中村八大選集」のお題を頂戴していました。
「夢で逢いましょう」~「遠くへ行きたい」~「帰ろかな」と昭和30年代のテレビ番組『夢で逢いましょう』から生まれた名曲。
永六輔と中村八大のコンビが生まれるきっかけとなった水原弘の歌(「黒い花びら」~「黄昏のビギン」)。
歌がストーリーになっている大作、「幼なじみ」。
そして菊正宗のCMソング「初めての街で」。
最後は「六八九コンビ」の名曲「上を向いて歩こう」。
時間を少々(かなり?)オーバーしましたが用意した歌はすべて歌いきることができました。
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「宿題・特集コーナー」で毎月一人の歌い手さんや一つのテーマを深堀してきました。
このコーナーのおかげでずいぶん勉強させてもらいました。
聞き覚えてはいても歌ったことのない歌、歌の背景、時代考証。
そういうことを毎月深堀しながら仕上げていくのだから結構大変な準備ではあります。
でも通常の「ライブ」では歌う機会のないたくさんの歌と出会うことができました。
「コロナの時代」が僕にくれた貴重なプレゼントだろうと思っています。
(そしてその機会を作ってくれるJUNEさんや、それを楽しみにしてくれているお客様に心から感謝です)
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次回は年明けの1月21日(金)16:00~18:00の予定です。
頂戴した宿題は「ムード歌謡」。
これまた僕には難問ですが、これまで僕にはなかった世界を垣間見ることができるかな。
とても楽しみです。
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2021.12.13

今年最後の「みんなで歌おう・弾こうフォークソング」

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今年最後の「みんなで歌おう・弾こうフォークソング@おーるどタイム」。

師走のいそがしい時期の開催でしたが、たくさんの方に参加いただきました。

常連の方々に加え、初参加の古賀さん、菅原さん。そして2年ぶりのちゃぼうずさん。
ありがたくもうれしく、楽しい音楽会となりました。
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楽器も多彩。
ギターの方々、ハンマーダルシマー(ニャンダル)の宮川さん、ママさんのウクレレ、ベースのふく助さん、そして随所にマスターのフィドル。
さらに歌専念で見事なバリトンを響かせてくれる大浦さん。
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百花繚乱のおしゃべりの中からいろんな歌が飛び出します。
フォークソングを中心に、歌謡曲、童謡・唱歌やグループサウンズとこちらもまた百花繚乱。
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年の瀬ということもあってか、今年亡くなられた喜多條忠さんやすぎやまこういちさん、新井満さんらの追悼音楽会のようにもなりました。(マイク・ネスミスをやるの忘れてた)
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いつものことながらあっという間の3時間でした。
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途中、Shi-mo音楽教室の塾頭・下坂さんがふらりと顔を出してくれました。春日部での教室の合間を縫っての陣中見舞い。
ありがたいことです。
(写真は下坂さんがいつのまにか撮ってくれてました)

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今月年代違いの歌声音楽会を3つやりました。
80歳代中心の「さんすまいる歌声音楽会」
それよりちょっと若い「喫茶店JUNE たそがれ歌声音楽会」
そして同年代の「みんなで歌おう・弾こうフォークソング@おーるどタイム」
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それぞれにおしゃべりの内容や選曲がちがいます。
そしてそれぞれの楽しさがあります。
でも「みんなで歌おう~」はやはりほっとできます。
やはり同年代同士ですからね。
リラックスできます。
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コロナのことで思うようにならなかった2021年でしたが、今年最後の音楽会をおーるどタイムで〆ることができてよかったと思います。

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2021.12.07

さんすまいる歌声音楽会

デイ・サービス「さんすまいる」でやっている歌声音楽会。
2ヶ月ごとなので、毎回季節の移り変わりが色濃く反映します。
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この音楽会はご老人たちとおしゃべりをしながら、歌を選んで参加者全員で口ずさむという形をとっています。
いわば井戸端音楽会。
僕は水先案内人として(時に暴走する)おしゃべりや歌をリードするという役割。
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コロナによる半年間の中断を含め7年続けるうちに様々な紆余曲折を経てきました。
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当初は「Martin古池の歌謡ショー」という形でした。
僕が一方的に語り、一方的に歌う。
選曲は参加者が青春時代を過ごした頃に流行った歌や、彼らの子育て時代(つまり僕の幼少時代)に流行った歌が中心でした。
毎回ストーリーを組み、練りに練った歌謡ショーでした。
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何年かその形を続けるうちにご老人たちの変化に気づき始めました。
歌に合わせて口をもぞもぞ動かしているのです。
ご老人たちも歌いたいんだと気づきました。
歌には聴く楽しみと同時に歌う楽しみもあるってことをあらためたて気づかせてもらったのです。
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そこで「みんなで歌う」という歌声音楽会の形に変えてみました。
ご老人たちが歌いやすいキーやテンポを探りながらの演奏でした。
ただ音楽会全体のテーマや構成、そして選曲はあらかじめ僕が練っていました。
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この形は思いもよらぬ副産物を生み出してくれました。
ご老人たちの口が軽くなり、おしゃべりがはずみだしたのです。
僕と個々の方のおしゃべりもさることながら、ご老人たち同士のおしゃべりもはずむ。
「あの歌やろう、この歌やろう」というようなリクエストも増えていきます。
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そこでいっそのことリクエストを中心におしゃべりの流れにまかせてみることにしました。
「目的地のない、羅針盤もない歌旅」というイメージです。
ひとつの歌から生まれるおしゃべり。
そのおしゃべりの中から芋づる式に次の歌が生まれる。
ということをくりかえす道草だらけの音楽会です。
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ただこのやり方には問題点もあります。
おしゃべりがはずむ時もあれば、さっぱりという時もあるのです。
安定的に1時間おしゃべりをして歌うというのはなかなか難しいものです。
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そこで今は毎回ざっくりしたテーマを決め、テーマにつらなる選曲候補をたくさん用意しておくことにしました。
テーマは季節の歌だったり、時事的なものだったり。
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おしゃべりをベースにするという基本形はそのままで、時にテーマに沿った選曲を水先案内人がリードしていくという形です。
もちろんおしゃべりが絶好調であれば選曲候補は無視し、おしゃべりをふくらませます。
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「井戸端歌声音楽会」の形になって3~4年になります。
この形が今では僕のやり方のひとつのベースになりました。
例えばデイサービスよりも若干年齢層が下がる「喫茶店JUNE たそがれ歌声音楽会」も同年代による「みんなで歌おう・弾こうフォークソング@おーるどたいむ」もやり方に若干の違いはあるけれどどれもみな「井戸端歌声音楽会」。
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今回の「さんすまいる歌声音楽会」も宮川さんがニャンダル(小型のハンマーダルシマー)でお手伝いしてくれました。
ダルシマーの美しい音色にご老人たちも大喜びです。
歌とおしゃべりの「道草音楽会」に華を添えてくれるダルシマーの響き。
宮川さん、次回もお願いしますねぇ!

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2021.12.06

青空ナマ歌ライブ

いつもより30分早い12時半。
風もなく穏やかな陽気の昼下がりでしたが、やはり師走•12月。
いつもの芝生には人影がほとんどありません。
遠くわずかなひだまりにシートを広げてお弁当を食べながら談笑する子連れのママ友二組いるのみ。
その向こうから菅原さんのギターの音が微かに流れてきます。
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今日は12月の音楽会を意識しつつ、予定候補曲を中心に歌い始めます。
歌謡曲、フォーソング、カントリーソング、自作の歌とバラエティに富んだ選曲。
でも歌ごとに関連性を持たせストーリー仕立てにします。
聴いてくれる人もないのにストーリー仕立てってのもちょいと悲しいものがあります。
でも歌に必然性を持たせなければ気合も入らない。
本気モードに自分を追い込むための長年やってきた「智恵」ってもんです。
これが実際に人様の前で演奏する時に活きてくるのです。
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そんな「一人芝居」をじっと聴いていてくれていた人がいました。
背後の石垣で風を避けるようにうずくまっていたホームレスとおぼしき男性が一人。
年の頃50〜60くらいでしょうか。
突然遠慮がちに拍手しながら近寄ってきます。
最後まで聴いていてもいいですか?
ご迷惑じゃないですか?
少々おどおどと。
もちろんですとも
うるさくて迷惑でなけりゃ
聴いててくださいな
件の男性は僕の斜め前方に移動します。
あいかわらず石垣にへばりつくようにうずくまって。
.
ここからは彼のためだけに歌います。
時には目をつぶり、じっくりと聴き入ってくれます。
時にはなにかをお菓子のようなものを口に運びながら。
そして時にはリズムに合わせて足を踏み鳴らしながら。
(足を踏んで暖をとっているのかも)
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演奏も終盤になり、突然半分に割ったグレープフルーツを持ってやってくる彼。
これ食べてください
これ、お礼です
スプーンは洗ってるんで、きれいですから
なんだか胸がつまる思いで、グレープフルーツだけありがたく頂戴しました。
(失礼ながらあんたが食べなさいよと言いかけたけど、言えなかった)
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日も暮れかなり冷えてきた頃、合流した菅原さんと3曲だけセッション。
件の彼は傘をさし、暖をとりながら聴いている。
(傘が屋根がわりになり、多少でも寒さがしのげるんだろう)
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彼が歌を聴きながらなにを感じ、考えていたのか。
僕には分かりません。
でもたんに暇つぶしだけで聴いてくれていたとも思えません。
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およそ4時間弱のマンツーマン•ライブ。
最後まで集中を切らさず、全力投球できたように思います。
風邪ひかないでな
そう思いながら芝生広場を後にしました。

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2021.12.05

2021年12月 ライブ・音楽会予定

12月10日(金) 喫茶店JUNE たそがれ歌声音楽会 

時 間  16:00~18:00
場 所  喫茶店JUNE(tea room ジュン)
料 金  ¥1000 (1ドリンク付き)
水先案内人 Martin古池

★昭和の香り漂う喫茶店。
 昭和を彷彿とさせる歌の数々を参加された方々と歌います。
 歌と切っても切り離せないのがおしゃべり。
 ひとつの歌から様々なおしゃべりが飛び出す井戸端音楽会です。


 今月の特集コーナーは「永六輔・中村八大選集」と題して歌います。
  マスターが語り、マーチンが歌う。
 すっかり恒例となったコーナーです。

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12月12日(日) みんなで歌おう・弾こうフォークソング@おーるどタイム

時 間  14:00~17:00
場 所  Live cafe おーるどタイム
      https://oldtimemk.exblog.jp/
水先案内人 Martin古池
お問い合わせはおーるどタイムまで。
  Tel:048-971-1812  
  Mail:oldtimemk@yahoo.co.jp
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【土曜昼下がり 青空ナマ歌ライブ】
お天気が良ければ
毎週土曜日の午後1時頃から4時頃まで、
越谷・中央市民会館前の川沿い広場で歌います。
秋冬時間で開始時間を13:00からとさせていただきます。
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12月17日(金) 喫茶店JUNE ギター・ウクレレ・ワークショップ 
毎月2回のギターワークショップ。(2回目の日程は調整中)
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まったくの初心者の方
大昔にFコードで挫折した方もいれば、
ワンランク上の洒落た弾き語りを目指す方も。
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それぞれの方にちょうどいいあんばいの個人レッスンを積み重ねることができればいいなと思います。
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ギターやウクレレとたわむれながら音を楽しめる日々をすごす。
そんなことのお手伝いができればいいなと思っています。
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12月2回目は日時調整中のため、あらためてご連絡いたします。
ご興味おありの方はご一緒しませんか。
見学のみでもOKですよ。
ティールームJUNE
  水先案内人 Martin古池
  会費 ¥1000(ご注文もお願いいたします)

  お問い合わせはティールームJUNEまで。
   ☎048-936-4211
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1月9日(日) 再開! おーるどタイム de ライブ 2022年冬の陣」

時 間  15:00~17:00頃
場 所  Live cafe おーるどタイム
      https://oldtimemk.exblog.jp/
出演   Martin古池
木戸銭  ¥1000 (+1オーダー願います)
お問い合わせはおーるどタイムまで。
  Tel:048-971-1812  
  Mail:oldtimemk@yahoo.co.jp
1年半、中断していた「おーるどたいむ de ライブ」。
やっと再開することとなりました。
1年半の思いの丈を歌とおしゃべりにのせて!
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