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2021.09.16

【小樽運河】

小樽運河:https://youtu.be/7xFR6ZsjWAE?list=RDMM


好きな歌だ。
演歌の都はるみが、「うなり節」を封印してさらりと歌っているのが心地いい。
作詞が吉岡治、作曲は弦哲也というのも面白い。
どちらも演歌的な歌を書くことの多い作家だ。
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10月の「喫茶店JUNE たそがれ歌声音楽会」では宿題として都はるみ特集を頂戴している。
「アンコ椿は恋の花」「涙の連絡線」「さよなら列車」「好きになった人」「北の宿から」などおなじみの歌には当然挑戦する。
あわせてこの「小樽運河」もぜひとも歌いたいと思っている。
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歌の舞台は小樽。
発表されたのは昭和59年ごろ。
「四十路なかば」とあるので主人公は団塊の世代の女性。
おそらく長らく恋愛関係にあった男に先立たれたのだろう。
夫婦ではなく「恋愛関係」と思われるところがミソ。
歌詞に「傘はあなたに貸したまま セピア色した雨が降る」とある。
おそらく離れて暮らしていたのではないかな。
離れているからこそ相手への思いは深く、失った後の喪失感は大きいということもあろう。

小樽からの上りは倶知安、長万部を経由して函館までつなぐ函館本線。
函館本線は小樽~函館までは電化されていないので走る列車はディーゼル列車。
歌詞に「ディーゼル」を折り込むところが秀逸。
お洒落なうえに、現実的だ。
ディーゼルエンジンの音が聞こえ、特有の匂いがしてくるようだ。
「上りの夜汽車を 待ちながら」となると、途端に観念的で演歌っぽくなってしまうものね。

お洒落という点では、キーワードになっているのが「イエスダデイ」。
もちろんビートルズの名曲だ。
とりわけ団塊の世代にとってビートルズは特別な存在だろう。
音楽だけではなく、その生き方・考え方にまで影響を受けた世代だ。
「イエスタデイ」は愛するものをとつぜん失ってしまった嘆きの歌。
そんなことも下敷きにして歌詞に折り込まれているように思う。
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小樽運河は僕にとっても印象に残るとても想い出深い場所だ。
ハンマーダルシマーを路上演奏する小松崎健さんと出会った小樽運河。
僕自身もこの場所で路上演奏をしたことがある。
音楽コミュニティ「へた親」(へたくそ親父のギター弾き語り)の唯一の道内メンバーのららちゃん。彼女との「デート」の時間までをさまよっていた小樽運河。
ギタリスト・浜田隆史さんは今も小樽運河で路上演奏を続けている。
こんな個人的な思いもあり、「小樽運河」は外せない1曲だ。

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