今宵はたなばたさん
今年もあいにくの曇り空。
織り姫さんと彦星さんは雲の向こうで逢瀬を楽しんでるんだろうね。
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函館に古くから伝わる風習
「ろうそくもらい」
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七夕の夕暮れ時、子供たちは浴衣に三尺をしめ、
手に手にちょうちんや手製のカンテラを提げて練り歩く。
徐々に暗くなりあたりは闇の世界に変わっていく。
ろうそくの明かりがぼんやりと浮かび上がる。
子供たちは一軒ごとに玄関先で代々歌い継がれてきた歌を口にする
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たけぇにたんざく
たなばたまつり
おおいはいやよ(大いに祝おう)
ろうそく一本ちょうだいな
くれなきゃかっちゃぐぞ!
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家の中からオバサンが出てきてろうそくを配ってくれる。
子供の一団は次の家の玄関先に立ち、同じことをくりかえす。
認められた数少ない「夜遊び」に、子供たちはわくわくドキドキする。
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「たなばたさん」の妖しげなこの体験、
いくつになっても消えることなく心に残っている。
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最近は事情が大分変わり、ろうそくではなくお菓子が配られるようになった。
保護者同伴があたりまえになり子供たちだけの「妖しげな体験」という感じではない。
60年前の子供としては少々淋しいのが正直な気持ち。
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でも、たなばたさんのこの風習が今でも大切に残されていることはうれしい。
そしてこの先もずっと残していって欲しいと願うばかりだ。
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2004年に投稿した函館の七夕さんの思い出
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