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2021.06.02

【朝のおつとめ】

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陽が長くなり「サマータイム」と定めてからひと月ほどになる。
夜明けとともに起きて、「朝のおつとめ」とばかりに家を飛び出す。
30分ほどかけて充分に身体を温め、2~3時間散歩をする。
その日の気分と体調で自転車に乗るか、歩きにするかを決める。
たいがいは交互になるのだが、風の強さによっては歩きを重ねることもある。
雨の日は録画してあった映画を見たり、本を読んで終日過ごす。たまの雨はいい休養日となる。
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そんな暮らしがすっかり定着した。
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今朝は普通に歩いてのお散歩。
このところの散歩はストックを持ってのノルディックウォーキングばかりだった。
手に何も持たない開放感はいいもんだ。
足に体重がすべてかかるんで、あまり距離は踏めない。
でも何も持たぬ気軽さは心の開放感にもつながる。
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努めてがんばらない歩きに徹した。
歩幅を広くしようとか、ピッチを上げようとか、腕を振ろうとか考えると歩きがどこかギクシャクしてしまう。
イメージするのは大地を踏みしめ、重力に対して身体が一直線のまま体重移動をするという状態。
腕を振り子のように前後にスイングさせ、それに合わせて足を前に出しながら体重移動していく。
これが気持ちいい。そして楽に歩ける。
いつまでも、どこまでも歩いて行けそうな気になる。
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今日の発見は「振り子のような腕の動き」。
やじろべえや柱時計のように最小限の力で腕はスイングしてくれる。
軽く曲げた肘を後ろに弾く。
そうする反動で勝手に前にスイングしていくし、勝手に後ろに戻っていく。そのくりかえし。
ほとんど力を使うことなくえんえんとくりかえされていく。
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自分が古い印刷機になったような錯覚を覚えた。
今の印刷機は1時間に15000回転(rph)以上の高速回転で回る。
紙を印刷機の中に送り込む作業(自動給紙)は回転するシリンダー部分に3カ所くらいの用紙を咥える爪竿装置が付いている。
円運動するシリンダーのおかげで高速で印刷をすることができる。ロータリーエンジンみたいなもんだ。
僕が見習いだった頃の印刷機は5000回転(rph)くらいしかスピードが出なかった。
フィーダー(自動給紙装置)から印刷機への紙の送りはシリンダーではなく、「スイング」という装置だった。
「スイング」はなぎなたの刃のような形をしていて、それが印刷機の回転に合わせて振り子のように行ったり来たりする。
今日の腕の動きとまったく同じ。
何千回と腕を振り子のように動かしているうちに、自分の腕が古い印刷機の「スイング」装置になったような気がした。
ちなみに「スイング」装置に爪竿装置は1本しか付いていない。
印刷機の速度が上がるに従って「スイング」では追いつかなくなり、ロータリー式のシリンダー装置に変わっていったんだろう。
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スピードを上げて歩くことのできぬロートルにはこのスイング運動がお似合いなんだろうな。
そんなことを考えながら歩いていた。
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