【遠くへ行きたい】
本日のお供も「歌謡スクランブル」。
「プレイバック 1960年代の流行歌特集 パートⅡ」。
前半はアラカルトで耳になじんだ歌をたくさん取り上げている。
後半は畠山みどり特集。
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畠山みどりも昭和30年代の小学生にはピンとこない歌手だった。
初めてちゃんと聴いたけど、得手不得手は別としてやっぱりうまいなぁ。
浪曲をベースにした歌謡曲で、自分の中にはない音使いだった。
畠山みどりもまた北海道、稚内出身だそうだ。
デザイナーを志して上京したが、歌手になる夢をすてきれず古賀政男ギター学院で歌の勉強をしたそうだ。
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さて本日の1曲はジェリー藤尾の「遠くへ行きたい」。
永六輔と中村八大、六八コンビによる名曲。
子供の頃から好きな歌で、カバーしてはいるがとてもむずかしい。なかなか思うようには歌えない。
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元々はNHKのテレビ番組「夢であいましょう」のために作られた歌。僕はこの番組で「遠くへ行きたい」を知った。
子供心にいい歌だなと思い、「旅」へのあこがれがかき立てられた。
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TBSのラジオ番組、「永六輔の誰かとどこかで」のテーマソングとしても使われた。
この番組はリスナーからのはがきを読みながら進めていくスタイル。
後のラジオ番組(深夜放送)の原型になっているように思う。
毎回胸の熱くなる番組だった。
昭和42年(1967年)から永六輔が亡くなる2016年まで半世紀も続いた長寿番組だった。
(死後放送された「千秋楽」は涙が止まらなかった)
僕は仕事で外回りをしていた時期があり、カーラジオから流れるこの番組とテーマ曲「遠くへ行きたい」を楽しみしていた。
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最近では倉本聰・脚本の「やすらぎの刻~道」によぼよぼになったジェリー藤尾が出演していた。
若い頃共に悪さをした悪友・マロ(ミッキー・カーチス)の葬儀でジェリー藤尾演じる辛坊修が「遠くへ行きたい」を歌うシーンがあった。
途切れ途切れのかすれ声で、かみしめるように歌うジェリー藤尾の歌。
涙があふれ出た。
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ラジオから流れる若き日のジェリー藤尾の歌声に、年老いた辛坊修の声が重なった。
60代も後半にさしかかった自分が今この歌を歌えばどんなふうになるのかな。
そんなことを思いながら歩みを進めた。
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