写真が語る「女の一生」
今日3月17日は2回目の母の命日、つまり3回忌だった。
できることならば函館まで行き、墓参りをしたかった。
こういうご時世でそれもかなわなかった。
今日はせめて母の人生を辿りながら歩くことにした。
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母は大正の終わりに生まれ、激動の昭和を生き抜き令和に変わる直前に天命を全うした。
大正、昭和、平成と三つの時代を股にかけて生きたことになる。
(ギリギリ令和をみることができなかった)
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その人生、決して順風満帆というわけではなかっただろう。
むしろ様々なことに直面しながらもひとつひとつ乗り越えてきたんだろうと思う。
ごく普通の娘がごくごく普通の母親になり、様々に心を痛めつつもそれを飲みこみながら生きてきたんだと思う。
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母を思うときふと流れてくる歌がある。
小田俊明さんの「夢」という歌。
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こんな夢を見ました
あなたはとても若く
まだ幼い 小さな私を 温かく抱きしめて
春の光の中で 朝の風に吹かれて
愛すること 許すことの意味を教えてくれた
長い時の旅を終えて 今静かに眠りにつく
命をかけ産んでくれた その勇気を忘れないと
さよなら ありがとう 二度と戻らぬ季節
朝の夢に消える影が 後ろ手に手を振った
さよならありがとう 駆けてゆきたいけれど
にじむ景色かすむ影が 後ろ手に手を振った
もう戻らぬ小さな影が 後ろ手に手を振った
娘時代。おそらく太平洋戦争開戦前、函館高等女学校入学のあたりではないか。
昭和28年6月10日。古池信夫と結婚。函館カトリック元町教会にて。
子育て時代。近所の函館公園と思われる。昭和33年頃か。
家の前で。昭和30年冬。
昭和62年。子供たちがみな独立し夫婦ふたりだけの暮らしに戻った頃。
夫・信夫が帰天。平成5年4月13日。札幌カトリック小野幌教会にて。
札幌でのひとり暮らしが10年ほど続いた。毎年渡り鳥のように内地に住む子供の元へ遊びに来ていた頃。
越谷の屋台にて。
10年ほどのひとり暮らしを経て、函館に戻る。「旭が丘の家」に入居。
平成30年クリスマス。この3ヶ月後母は帰天した。
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