【御三家】
次の「喫茶店JUNE たそがれ歌声音楽会」の宿題として御三家特集を頂戴しています。
御三家というと参加者の皆様にとっては(無論僕にとっても)、橋幸夫・舟木一夫・西郷輝彦。
これに三田明を加えて四天王と言われていました。
昭和30年代後半から40年代にかけてのことです。
たそがれ歌声音楽会の参加者の多くにとっては青春真っ盛りの頃巷を席巻した流行歌手。
僕自身は御三家最盛期のころはまだ小学生でした。
それでも町に流れる流行歌をそらんじ、大声で歌いながら友達と闊歩していました。
今思うと「歌謡曲少年」でした。
無論小学生ですから歌の意味など考えたこともなかった。
学校で習う歌よりも調子が良く、歌っていて楽しかっただけの話でした。
当時ラジオやテレビからは毎日のように御三家の歌が流れていました。
(東京オリンピックを前にして一般家庭にもテレビが普及した頃です)
電車通りや商店街のラウドスピーカーからも御三家の歌はいつも流れていました。
歌を題材に映画となり、町の映画館では頻繁に上映されていました。それがさらに流行に拍車をかけるワケです。
(函館のような小さな町にも小っぽけな映画館がいたるところにあり、市民の大切な娯楽となっていました)
大人から子供まで「無条件」に御三家を中心とした流行歌を受け入れていたように思います。
そういう歌たちは知らず知らずのうちに体にしみこんでしまったようです。
何十年も歌わなかった「潮来傘」だの「高校三年生」だの「星のフラメンコ」ってぇ歌が、歌えちゃいますもんね。
歌詞を間違えることもなくね。
イントロなんかもすらっと思い出せます。
とはいえ今回宿題として「御三家特集」を頂戴した機会に、あらためてそれぞれの歌手、それぞれの歌とじっくり向きあっています。
高度経済成長で右肩上がりの時代でした。
社会全体が明るく、「夢も希望も」感じられた頃です。
そんな世相が反映された歌たちはやはり「無条件」で歌って楽しい。
他方で高度経済成長時代のひずみが後のフォークソングに反映されていくことを考えると、とても興味深いものがあります。
例えば高度成長を支えていた労働者たちを歌った「山谷ブルース」。
そして社会の底辺で貧しいながらも必死で生きている若者たちをテーマにした「昭和ブルース」。
(この歌「非情のライセンス」の主題歌として天知茂で大ヒットしました。でも元々は映画「若者たち」の続編「若者はゆく」のテーマ曲として作られたものです。ブルー・ベル・シンガーズが歌っていました)
「たそがれ歌声音楽会」ではそんなことにも触れながら進められればいいなと思います。
御三家特集が宿題として出されたことに感謝しています。
こんなことでもなければ、この先御三家を歌う機会なんてことはまずないでしょうからね。
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