ひとつの時代の終わり
先日、札幌に暮らす叔母が亡くなりました。
ここ2年ほどの間に母の兄弟がバタバタと旅立っていきました。父の方はすでにみな亡くなっているので、この叔母が残された最後のひとりでした。
母の一番下の妹で僕とはなにかと因縁の深い叔母でした。
函館時代に何年間か我が家に共に暮らした時期があったり、
東京に出た後もすぐ近くに暮らしていたこともありました。
なかなかのインテリで、中学生だった僕にトニー・ベネットやエンゲルベルト・フンパーディングなどの歌を原語で教えてくれた叔母でした。(「我が心のサン・フランシスコ」はいまだに歌える!)
インテリゆえの繊細さからか、心の病と長いことつきあい続ける人生。
結果、突然の「おさわがせ」に周囲を巻き込み、閉口させられることも多々あった叔母でした。
僕なども若い頃この叔母と取っ組み合いの大げんかをしたこともありました。
でも、どこか憎めない。
どこか気にかかる。
そんな叔母でした。
そう、まるで女版の寅さんみたいな人でした。
この強烈な叔母が旅立ち、親たちの世代の時代が終わりを告げました。
なんとも寂しく、心許ない気分です。
もう、オレを見守ってくれる人たちはいない
まさちゃん、まさ坊とよんでくれる人たちはもういない
「親たちの時代」が終わりを告げたということは、僕の「子供時代」もまた終わりを告げたということでもあります。
60代も半ばをむかえ、残された時も少しずつ少なくなっていく。
(あとどれほど残っているかなど、わかるはずもありませんがね)
せめて先人たちに恥じぬ生き方をしていきたいものです。
「いずれ行く道」、日々を大切に重ねていかなきゃな。
そんなことをふと思う夜でした。
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