にぎやかなり!「喫茶店JUNEたそがれ歌声音楽会」
いつもの常連さんに加え、新しいお客さまが来てくださいました。
風の便りに「たそがれ歌声音楽会」のことを聞きいてのご参加とのこと。
風の便りに「たそがれ歌声音楽会」のことを聞きいてのご参加とのこと。
さらに音楽友達の宮川さんがハンマーダルシマー(ニャンダル)を持って来てくださいました。
彼女はおーるどたいむでのライブで時々お手伝いをお願いしています。
彼女はおーるどたいむでのライブで時々お手伝いをお願いしています。
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1部はいつものようにお客さまのリクエストにお応えします。
昭和の流行歌を中心にみんなで歌います。
今回は冬の歌をリストアップしておきました。
が、「街の灯り」を1曲歌ったところでいきなり脇道にそれます。
そこからは留まるところを知らぬ道草街道をまっしぐらでした。
頼りとするのはお客さまとのおしゃべり。
話しがはずみ、そこから次の歌が決まっていくという理想的な「井戸端音楽会」でした。
水先案内人の僕はお客さまの掌の中でいいあんばいに転がされていました。
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2部は今月のテーマ「古関裕而特集」。
NHKの連続テレビドラマ「エール」がきっかけ。みなさん「エール」にすっかりはまっています。(僕もね)
古関裕而の歌を戦前、戦中、戦後に分けました。
マスターじゅんさんが語り、僕は歌う。もちろん参加された方々も一緒に歌う。
戦前編では根強い人気とリクエストのあった「船頭可愛や」を。
鬼門は戦中編でした。
古関裕而は軍事歌謡をたくさん書いています。戦争を礼賛・鼓舞する「軍歌」とは違い、出征する兵士やその家族にエールを送る歌として「軍事歌謡」と言っていました。
でもこの歌を聴いて戦地に向かった若者が多数いたことも事実。
「反戦フォーク」で音楽活動をスタートさせた僕には軍事歌謡を歌うことに拭えぬ抵抗感がありました。
この1ヶ月もの間、そのことでずっと悶々としてきました。
けれど古関裕而を歌うとき戦時下の軍事歌謡は避けて通ることはできません。
腹が決まったのは音楽会当日の朝でした。
『鎮魂歌として歌おう。あの時代を生き、そして死んでいった人々への75年後の今を生きる者ととしてレクイエムを捧げよう』
「露営の歌」「暁に祈る」を2コーラスずつ、ゆっくりと静かに歌いました。
「露営の歌」は昭和12年、日中戦争開戦の頃作られた歌です。
僕の叔父(兵隊おじちゃんと呼んでいます)は旭川第7師団の一員として中国戦線に出征し、翌13年にチンタオ(青島)で頭に銃弾を受け戦死しました。函館の本家の墓のとなりには兵隊おじちゃんの空っぽの墓標が建っています。
そんなことを思いながら歌いました。
一転して戦後編は明るく、希望を感じながらの展開となりました。
リクエストの多かった「とんがり帽子」は戦災孤児を扱ったNHKラジオドラマ「鐘の鳴る丘」の挿入歌。常連さんの多くは終戦の頃、孤児たちと同じ年頃でした。
このほかにも「長崎の鐘」「イヨマンテの夜」「君の名は」など戦後の世相を反映したものを歌いました。
なかでも圧倒的なリクエストがあったのは「栄冠は君に輝く」。
「エール」の中でやさぐれ果てた佐藤久志が甲子園のマウンドの上で静かに歌い始める名場面が、参加者の皆さんの心に焼きついているご様子。
マスター・じゅんさんも高校時代母校の応援で毎年甲子園に通った思い出がおありとのことでした。1番を滔々と歌ってくれました。そして2番3番は大合唱に。宮川さんのハンマーダルシマーもいい味を出してくれました。
最後は「高原列車は行く」の大合唱で「古関裕而コーナー」は幕を下ろしました。
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今回の「喫茶店JUNE たそがれ歌声音楽会」は僕にとってはとてもいい勉強になり、大きな意味を持つものになりました。
「エール」がなければ古関裕而と正面から向き合うこともなかったでしょう。
自分の知らない古い歌の背景を深掘りし、自分と同化させようとすることもなかったでしょう。
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テーマとして「古関裕而」をやるようにリクエストをくださった常連のみなさまに深く感謝します。
初めて足を運んでくださり、まるで何年も前から参加しているようにくつろいでくださったみなさまにも感謝です。
ニャンダル持参で来てくださった宮川さんにも感謝。
そして10年にわたって場を提供してくださり、共に音楽会を築いてきたマスターやスタッフのみなさんに感謝です。
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次回は年明けて1月10日(日)の予定です。(時間未定)
「御三家特集」が2部のテーマです。
小学生の頃通学の道すがら大声で歌っていた懐かしの歌の数々を用意しようかと思います。
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ちょっとだけ歌声音楽会の様子の動画を上げさせていただきます。
①高原列車は行く
②船頭可愛や
③カントリーロード→テネシーワルツ(エンディング)
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