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2020.11.11

船頭可愛いや

 

古関裕而シリーズ、戦前編はやはりこの歌。
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     船頭可愛いや
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 夢も濡れましょ 潮風夜風
 船頭可愛や え~船頭可愛や
 波まくら
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 千里はなりょと 思いはひとつ
 同じ夜空の え~同じ夜空の
 月を見る
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 独りなりゃこそ 枕もぬれる
 せめて見せたや え~せめて見せたや
 わが夢を
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「エール」を観るまでこの歌は知らなかった。
やさしく淡々と歌う藤丸さんの声に惹かれた。
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この歌は昭和10年、日中戦争の始まる2年前に書かれている。
ヒットに恵まれず悶々としていた古関裕而を作詞家・高橋掬太郎 がさそい取材旅行を行った中でできた歌のひとつだそうだ。
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当初歌詞の背景や状況がまったくわからなかった。
古関が自伝の中でこの歌は「大海の豪快な漁師を思う歌」と語っているのがヒントになった。
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作詞の高橋掬太郎 は北海道の根室で漁師の家に生まれた。
当時根室は函館とともに遠洋漁業の基地として栄えていた。
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もしかしたら遠洋漁業の漁船に乗り込んでいる漁師のことを思う女の歌ではないか。
そう考えると1番から3番までスーッとつながる。
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漁師の息子だった高橋掬太郎 にはごく自然に浮かんでくる情景だったのではないだろうか。
掬太郎 は根室新聞社で10年務めた後、大正11年に函館日日新聞に入社した。(この時に「酒は涙か溜息か」を書き大ヒットとなった)
根室にしろ函館にしろ遠洋漁業の町だ。
幼いころから脂の乗り切る30代後半までを漁師町の空気の中で生きてきた鞠太郎の心情をおもんばかる。
「船頭可愛いや」がぐっと近寄ってきた気がする。
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実は僕の母方のじいさんは掬太郎が根室にいたころ、同じ根室で遠洋漁業の仕事にたずさわっていた。
その後函館に移り住んだ。
掬太郎が函館に移ったころと時期が同じころだ。
この歌が遠い昔の縁遠い歌とは思えなくなった。
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函館の宝来町に高橋掬太郎があるそうだ。
今度帰省したら行ってみようかと思う。


https://youtu.be/BBYg-WBmpcQ
原曲音丸さんの歌も時代を感じさせていいが、
ここは函館(上磯)出身の三橋美智也さんで。

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