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2020.09.16

私を通りすぎた歌たち 【リンゴ村から】

リンゴ村から

ライブでこの「リンゴ村から」を歌ったとして、、、
「古くさい」といわれるだけだろうか。

この歌の情景を思い浮かべることのできる世代、それは多分僕の親の世代かもしれない。
でも80~90代の方々の多くは旅立たれている。
70代の方々もまた時代を共有できる世代。
でもわざわざ会場に足を運び、お金を払ってまで「ライブ」に行くという人は稀だろう。

この歌が発売されたのは昭和31年(1956年)。僕はまだ2才のころ。
幼心にラジオから流れるこのメロディに反応した記憶が残っている。
(当時の流行歌は息が長かったという。何年にもわたり放送されていたため記憶に残っていた思われる)
他の流行歌同様、そのメロディは体にしみこみ、知らずのうちに心の奥底に沈殿していったんだろう。

この10年、デイサービスや特別養護老人ホームなどで歌う機会が増えた。
忘れていたメロディが心の泥沼から不意に沸いてくることが多くなった。
歌詞とメロデイが交差し、像を結ぶようになった。

「リンゴ村から」もそんな1曲だ。

  覚えているかい 故郷の村を
  便りもとだえて 幾年すぎた
  都へ積み出す まっかなリンゴ
  見るたび つらいよ
  おいらのな おいらの胸が

  覚えているかい 別れたあの夜
  泣き泣き走った 小雨のホーム
  上りの夜汽車の にじんだ汽笛
  せつなく ゆするよ
  おらのな おいらの胸を

  覚えているかい 子供のころに
  ふたりで遊んだ あの山 小川
  昔とちっとも 変わっちゃいない
  帰っておくれよ
  おいらのな おいらの胸に

   歌:三橋美智也 作詞:矢野亮 作曲:林伊佐緖

例によって妄想たくましく、深読みしてみる。

舞台になったのは津軽の農村だろうか。
全国にリンゴの生産地は多々ある。でも都からの距離を考えれば本州の最北・青森県が自然だ。
幼なじみのふたりは長じて中学生になり恋ごころが芽ばえる。
しかし中学卒業と共に娘は集団就職で東京へ。
男はリンゴ農家の長男で家を手伝うために津軽に残らざるをえなかったのかもしれない。
手紙のやりとりをしていたふたりだが、いつしかそれもとだえ。。。
若者に育った男はリンゴの積み出し作業をしながら、娘のことを思い出しせつない思いに駆られる。

よくできた歌詞だと思う。
ストーリーがある。
現在と過去が交差しながら「おいらの胸」をゆさぶる。
メロディと合わさるとふわーっと情景が浮かび上がってくる。
さらっと歌う三橋美智也の高音が心地よい。

老人施設などではもちろんのこと、普通のライブでもこういう歌を少しずつ歌っていきたい。
それは単に昭和の名曲を紹介するに留まらず、そのころの時代の空気を伝えるものであればさらに良い。
可能であるならば現代とのつながりを示唆する一石になればうれしいんだが。
温故知新だ。

「私を通りすぎた歌たちシリーズ」はそんな思いで続けたいものだ。

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