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2020.08.26

母と戦争 その1

1924-20

NHKのアサイチを観ていた。
今日の特集は「あちこちのすずさん」。
映画「この世界のかたすみに」の主人公すずさんは映画の世界だけではなく、どこにでもいた。「あちこちのすずさん」のそれぞれの戦時中の日常を取材する特集だった。
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若かったころの母が僕に話してくれた戦争のエピソードを急に思い出した。
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母は大正15年(昭和元年)生まれ。娘盛りの頃のお話だ。
戦前、母には初恋の人がいて、その人との結婚話もあったようだ。
しかしその人は戦後ソ連軍に拘束されシベリアに抑留されていた。
やがて数年間の抑留から解放され無事引き上げることができた。おそらく昭和23年~25年頃の話だろう。(函館港にはあわせて30万人以上の人が引揚てきたそうだ)
函館驛まで迎えに出た母が目にしたもの。それは帰還兵たちが驛で一斉にコサックダンスを踊り出すシーンだった。そしてスターリンとソ連を礼賛する言葉だったそうだ。

若き母には、己が目を疑うショッキングなシーンだったそうだ。

  いややや、唖然としたさ
  「百年の恋」もいっぺんで醒めた

その後彼は柏木町の母の家を訪ねてきたそうだが、
母は会おうともしなかったとか。
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数年後、母は元町のカトリック教会で父と知り合う。昭和28年に結婚し、翌年僕は生まれた。
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母が語ってくれた数少ない戦争の話だが、妙に生々しく思い出された。

1924-2

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