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2020.06.21

「アセチレンの光」

 

さだまさしの歌に「ほおずき」というのがある。
好きな歌でもう何十年もこの季節になると歌ってきた。

子供の頃のお祭りや夜店の想い出、若き日に当時好きだった娘と「ほおずき市」に出かけた想い出につながる。

「消えない花火があるならほしい・・・」というフレーズはいろんなイメージをかき立ててくれる。

これまで何気なく歌ってきた部分がある。
「アセチレンの光」というフレーズだ。

  あの日君にせがまれて
  出かけた小さなお祭り
  綿菓子の味 アセチレンの光
  きみは赤いほおずきを買った

今の夜店でアセチレンを燃やすカーバイドランプはすっかり廃れてしまった。裸電球や最近ではLEDがあたりまえだ。
近代化や安全性の点からもそういう流れになるのは自然の理。昭和50年代にはアセチレンは使われなくなったそうだ。

お祭り自体もずいぶん変わってきている。
巨大化し、光量も格段にあがりやたらめったら明るい。
拡声器から流れる音量、屋台ごとに使う発電機の騒音。
それをかき消すほどの人出と喧噪。

僕の暮らす越谷では市をあげての一大イベント「阿波踊り」が夏のお祭りになって久しい。昔ながらの町ごとの「小さなお祭り」はすっかり後景に追いやられてしまった。

年を重ねるにつれ大イベントが体になじまなくなってきたためか、やたらに「小さなお祭り」が恋しくなっている。
郷愁をかき立てる「小さなお祭り」や夜店の想い出に一役かっているのがアセチレンの光。

薄暗い闇にアセチレンの光であやしげにぼんやり浮かび上がる景色。
アセチレンを燃やす鼻をつく匂い。
お小遣いでもらった10円玉5枚を握りしめ冷やかす夜店。
子供心に日常とは違う「大人」の世界を垣間見ていたような気もする。

明日の「おーるどたいむ de ライブ」で今年も歌おう。
「ほおずき」を。

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