« コロナ休暇 1か月を経て | トップページ | 「チューインガムひとつ」 ~コロナ休暇の狭間で »

2020.05.04

「五稜郭残党伝」を読む ~コロナ休暇の狭間で

午前中は早朝から昼頃まで市内北部までポタリング。
酷暑と強風のため少々ハードだったが、のんびり午前中を過ごした。

.

午後、かなりの強風だったので公園ギター遊びはやめじっくり本を読んでいた。

.
「五稜郭残党伝」(佐々木譲)

Photo_20200504113601

.
明治2年5月18日に箱館戦争は終結し、ほとんどの榎本武揚率いる旧幕府軍は投降した。
しかし少数の者は投降を潔しとせず、脱走した。討伐隊に抵抗をつづけながら蝦夷地を転々と逃げ回っていたのだ。

.


本書は二人の脱走兵と彼らと行動を共にするアイヌの男女の逃亡と抵抗を描いたフィクション。
討伐隊長は優秀だが冷酷な長州藩士。
背後に迫ってくる討伐隊の影をたえず感じながらも、大胆な逃亡を続ける脱走兵。
しかし再起をかけた国後(くなしり)を目の前にし、とうとう追い詰められた。
首謀格もアイヌ人もともに撃たれ、残された鉄砲の名手が討伐隊長と一騎打ちの決闘に挑む。

.

  十五間。十二間。十間。
  二人の間はどんどん縮まっていく。
  ときの流れが、溶かした飴のように粘度の高いものになった。

.

そして・・・。

.

定説では明治2年11月14日、榎本軍残党はすべてとらえられて打ち首になっている。これをもって半年にわたる残党狩りは完了した。

新政権による榎本軍残党の討伐を縦糸としているが、背景の横糸に和人によるアイヌへの虐待、搾取の歴史が横たわっている。

.

アイヌの娘ヤエコエリカは一人国後に向かう小船の上で誓う。
残党と行動を共にしたアイヌの若者シルンケとの一夜の契りで宿されたであろうおなかの子を国後で産み立派に育てることを。
和人の暴虐に負けぬアイヌを育てる。シルンケのように。

|

« コロナ休暇 1か月を経て | トップページ | 「チューインガムひとつ」 ~コロナ休暇の狭間で »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« コロナ休暇 1か月を経て | トップページ | 「チューインガムひとつ」 ~コロナ休暇の狭間で »