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2020.01.29

「やぎたこライブ@おーるどたいむ」

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今回も中身のとても濃いライブだった。

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いつものように英語曲を英語で歌うスタイル。
やぎたこにはこのスタイルがしっくりくる。
歌の説明が年々こなれてきていて、この説明トーク自体がひとつのショーになっていると感じた。


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今回1部ではボブ・デュランから始まり、ウッディ・ガスリーへとつながっていった。
面白かったのはウッディとの対比としてピーと・シーガーが登場するくだり。
一緒にユニオンで歌う活動をした二人だがその個性や歌へのアプローチは正反対。
インテリのピート・シーガーは歌を構築し真っ正面からメッセージを投げかけた。
対するウッディは感覚的なアプローチだった。
ウィットや皮肉に富んだものが多い。

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また彼はどこへでも出かけていき、人のいるところを自ら求めて歌った。そして瞬時のうちにオーディエンスの心を捉えてしまった。
ピートはそういうアプローチが苦手であったという。
やなぎさんはそんな二人の人間模様を考察して語る。
そんな話は実に面白く、ごく自然にそしてダイレクトに歌につながっていった。

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僕はお好み焼き屋さんや喫茶店など通常営業中の店内などで歌うのが主戦場だ。
ウッディ・ガスリーのそんな話に触発され、続けているところが大いにある。
ピートとの対比からの話は興味深かった。

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2部ではマイク・シーガーなどに加え、今回も「Old Black Choo Choo」を歌った。
貴子さんの歌の説明は原詩に忠実で、しかも深いリサーチを感じさせてもらい、興味深かった。

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実は僕も前回のライブでこの歌を日本語詞で歌った。
そのきっかけになったのは夏に北海道の炭鉱町をいくつも廻わったことだった。
廃墟となった炭住にたたずみ、石炭の積み出し港だった増毛の海を眺めた。
北海道の歴史の中で石炭産業と蒸気機関車はとても大きな役割を果たしている。
加えて僕自身高校生の頃、室蘭本線で学校に通った。
昭和45年~48年でまさに蒸気機関車からジーゼル機関車へ移行する過渡期だった。
(日本の国鉄で蒸気機関車の最後の営業運転は昭和50年、室蘭~岩見沢だった)
そんなことを折り込み、歌詞を加筆して歌った。

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そんなワケで今回のやぎたこライブは僕にとっては直球ど真ん中。ツボにはまったものだった。

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やぎたこのライブは聞き覚えのある歌が多く、しかもそれらがよく研究されているので聴き応えがある。

好きだな。

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