喫茶店JUNE たそがれ歌声音楽会
黄昏時の喫茶店。
まったりした空気が流れる。
懐かしいひととき。
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できたての唄本が大活躍してくれた「第2回 たそがれ歌声音楽会」。
参加いただいた方は最初とまどったようだった。
唄本をどう扱っていいか分からない様子。
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「日曜昼下がりライブ」の時は僕の選曲にしたがって歌を聴く。
それに対してのリアクションとしてチャチャを入れる。
僕はそれを受けて話を膨らませるという形。
でも「歌声音楽会」は参加者が歌いたいものを選んでくださいと、最初からボールを預ける形になる。どうしていいか戸惑うのも道理。
でもそれが僕の狙い目。参加者全員で音楽会を作っていくのが「たそがれ歌声音楽会」だと思っている。
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常連Tさんも「勝手が違うな」と思っているご様子。
じゃあ、とりあえずグループサウンズから始めようか
と、最初のボールを投げてくれた。
おずおずと歌いながらも、歌うにつれ調子が出てきたご様子。
GSを7~8曲もやった頃、おしゃべりの中に「氷雨」という言葉が。
電光石火で「氷雨」に飛ぶ。
そこからが大変。演歌系歌謡曲からムード歌謡に飛び火。
もう絶好調で歌ってくれる。
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「津軽海峡冬景色」を歌い終えるとSさんが急にご自分の若い頃のことを話し出す。
ボクは若い頃北海道で仕事をしてたんだよ。
上野から青森まで延々と汽車にゆられて、青森につくのは朝方。
そこから青函連絡船で4時間もかかってやっと函館。
すかさず返す。
ボクはその函館で生まれ育ったんですよ
そこから北海道がらみの歌のオンパレード。
やがてそれまで静かに聞いてくれていた方が我慢できなくなったか、急に口を開く。
股旅ものは唄本に入ってるのかね
間髪いれず「潮来傘」へ。
そこから話題は御三家へ。
「高校3年生」「君だけを」とつなげる。
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おしゃべりと歌で気がついたら予定の2時間に近づいている。
休みなしのぶっとおしだったがあっという間だった。
音楽会が始まる前は黄昏た落ち着いた喫茶店だったが。
終わる頃には楽しき混沌で沸騰していた。
「星のフラメンコ」を手拍子と大合唱。
「喫茶店JUNE たそがれ歌声音楽会」の幕を閉じるのにふさわしい1曲だった。
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