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2019.04.20

リブサンドポークとロッテリアの想い出。

リブサンドポークとロッテリアの想い出。

今月でリブサンドポークが発売中止になるらしいと聞き、久しぶりにロッテリアへ。
20190418
ロッテリアには想い出が2つある。

創業間もない1974年。
貧乏学生だった僕はロッテリアの市場調査のアルバイトをしていた。新大久保に拠点を置いていたロッテリアは店舗拡大のため東京のあちこちで市場調査をしていた。先行するマクドナルドに追い付き追い越せの大号令だった。責任者は藤田さんという方で、マクドナルドの藤田田さんと同姓ということで気合いが入りまくっていた。

ある日江古田の日大芸術学部のそばで調査をしていたら不意に声をかけられた。
  
「古池でねぇか。おまえ、こったらとこで何してるのさ‼️

室蘭東高校の同級生Kだった。

彼は日大への通学途中だった。
あまりの偶然に驚いた僕たちはその夜Kの住むアパート「石井荘」でベロベロになった。
これがきっかけで僕はいつの間にか「石井荘」の住人となった。
やがて弟もここの住人になり、他の入居者も含めて共同体のようになった。それはまるで漫画家たちの虎の穴「トキワ荘」のようなものだった。
「我が青春の石井荘」についてはいつかまた書いてみたいと思う。
我々にとって石井荘抜きに青春を語ることのできない大切な想い出だ。

ロッテリアのもうひとつの想い出はちょっと甘酸っぱい。

東京の一角で偶然に函館東高校の同級生ヨウコちゃんと再会した。ヨウコちゃんとは僕が室蘭東高校に転校するまでの半年のおつきあいしかない。(同級生の一人としてね)

でもお互い印象が強かったようだ。よく覚えていてくれた。意気投合しヨウコちゃんをロッテリアのアルバイトに誘った。新大久保店のフロアガールだ。目鼻立ちのしっかりしたヨウコちゃんは他のアルバイトの娘たちと比べても際立っていた。
市場調査から帰った僕はヨウコちゃんのシフトが終わるのを待ち一緒にハンバーガーを食べてからそれぞれのねぐらに戻った。
なんとなく恋の予感がしていた。

ある日ヨウコちゃんはハンバーガーを食べながらポツッと呟いた。

「私、ロッテリアやめる。私には無理」

当時のロッテリアのユニフォームは薄いピンクのシャツとホットパンツだった。人前で脚をさらけるのがどうしてもイヤだと言う。
考えてみるとヨウコちゃんはいいところのお嬢さん。パッチリした目鼻立ちとはうらはらに、恥じらい深い人だった

僕は内心ひき止めたかった。でもそれができず「うん、そうか。わかった」。

以来ヨウコちゃんとは会っていない。
今頃どこの空の下で暮らしてるんだろうな。

めったに入らぬロッテリアだが、たまに来るとふとそう思う。

ロッテリアにまつわる若き日の想い出ふたつ。
リブサンドポークを食べながら想いを馳せていた

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