大塚博堂という歌手
大塚博堂という歌手がいた。
男の身勝手とその代償としての後悔をなめるように歌う歌手だった。
初めて大塚博堂を聴いたのは1975年。北海道から東京に出てきた翌々年。
弟が手に入れたLPレコード「ダスティンホフマンになれなかったよ」だった。
当時僕は身勝手の限りを尽くしていた。その結果女にふられ、陰鬱な気分で過ごしていた。
大塚博堂の歌がやけにしみた。身につまされる思いだった。
以来、ライブで何度も何度も大塚博堂シリーズをやってきた。
アルバム「ダスティンホフマンになれなかったよ」に収録された歌をストーリー仕立てにし、歌と芝居とナレーションで演じてきた。
ここ何年かは大塚博堂を封印してきた。大きな理由はないが、60過ぎのおっさんが若き日の傷心をいつまでも引きずることもあるまいと思っていた。
おっさんになったからこそ、若き日の後悔と傷心を素直に歌えるような気がしてきた。
昔とは一味違ったとらえ方で歌えるんじゃないか。そんな気がしてきている。
5月19日(土)に今年2回目のおーるどたいむ de ライブを予定している。
1部を「大塚博堂を歌う」と題してやるのも面白いかなと思っている。
10年前とはちょっと違うタッチで。
ちなみに2部は歌声音楽会の要素を入れてやろうかと思っている。
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