高校生の頃
「高校生の頃」
この時代の出来事や感じたこと。
それらが今の自分を形作っている。
最近しみじみ、つくづく感じている。
若さにまかせ走りに走った頃。
背伸びに背伸びを重ねて生きていた頃。
サッカーや演劇や音楽、文学に傾倒していた頃。
70年安保闘争の残り火の中でイデオローグたちとの議論。
級友たちと徹夜で交わした人生論。
初めての恋と失恋。
etc.etc.
その後の人生の中で何度となく噛みしめ、何度となく否定してきた室蘭で過ごした数年間。
自分のそんな時代を否定することで大人になったような気がして・・・
でも結局またあの時代にたち戻っていた。
まるで牛が何度も何度も反芻するように、僕はあの時代を噛みしめながら生きてきた。
いつしかひとつひとつの出来事は跡形もないほどに噛み砕かれてしまった。
いっぱひとからげで「あの時代」として体内の底の底に沈殿している。
まるで宿便みたいなもんだ。
そして気のつかないところでいまだにくつくつ発酵を続けている。
そのガスはなんの前触れもなく忘れた頃にぽこっと沸いてくる。
ライブをしていると時に次々と記憶の表層に浮かび上がってくる。
きっかけはお客さんとのやり取りに触発されてのことだ。
いわば歌とおしゃべりを通してお客さんとの間で目に見えぬ化学変化を起こしているかのようだ。
室蘭で過ごしたあの時代が僕の原型となっている。
最近とみにそう感じている。
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