歌声音楽会 聴く楽しみと歌う楽しみ
このところ「歌声音楽会」が楽しくてしょうがない。
先週末にやったふたつの「歌声音楽会」
ひとつはデイサービス・さんすまいるコンサート。
80歳前後のご老人たちと一緒に歌いながらひとときを過ごした。
2か月ごとのこのコンサートを初めて2年以上になる。
最初は僕の歌を聴いてもらうという「ショー」的色彩の強いコンサートだった。
楽しげではあるがみなさんかしこまって聞いてくださった。
こちらもサービス精神全開。歌ってしゃべっての「歌謡ショー」だった。
1年くらいたったころから僕の歌に合わせてみなさん口ずさむようになってきた。
音楽には聴く楽しみ同様、自ら歌う楽しみがある。
このごく当たり前のことに気づかされた。
そこから少しずつ「歌声音楽会」に形を変え始め、現在にいたっている。
一緒に歌うことでご老人たちの満足度がグンとはねあがったように思う。
こちらの演奏スタンスにも大きな変化が生まれた。
ご老人たちの歌いやすいキーやテンポを選んだり、ギター伴奏もシンプルになっていった。
僕の役割は歌い手ではなく、歌声音楽会の水先案内人に変わった。
「歌謡ショー」でやっていた頃よりもさらりと歌えるようになった。
その方がご老人たちは歌いやすい。
すっかり肩の力が抜けて、歌とおしゃべりでたわむれることが楽しくてしょうがない。
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今年からホーム・グランド「おーるどたいむ」で「みんなで歌おうフォークソング」という歌声音楽会の水先案内人を務めさせてもらっている。
こちらは50代~60代の同年代の方が主な参加者。
選曲はフォークソングが中心。
「さんすまいるコンサート」の経験がここで活きている。
同じ時代を生きてきた方々とのおしゃべりに触発されて一緒に歌うひとときもまた楽しい。
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長年僕のやってきたライブは「聴いてもらう」というショー的要素が強かった。
聴いていただくための工夫や稽古には余念がなかった。
準備はじっくりと。本番は流れにまかせ奔放に。
そんな考えでやってきたが基本的に発信元は自分だった。
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「歌声音楽会」の楽しさはそこに居合わせた人たちとのおしゃべりの中で音楽会を作り上げていくところにあるように思う。
あらためて思う。
音楽の楽しみは聴くことだけにあらず。
共に歌うこともまた音楽の大切な楽しさにつながる。
「音楽」という材料を通して、時間や空間や時代までをも共有していく。
そんな「歌声音楽会」をこれからも続けて行ければいいな。
それは多分ショー的なライブにも反映されていくのではないかと思う。
さんすまいるコンサート1:https://youtu.be/hv3Ohiot_Ow
さんすまいるコンサート2:https://youtu.be/3vWaGfL85Cc
さんすまいるコンサート3:https://youtu.be/_JL8brvMBLg
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