阿佐ヶ谷で歌う
「阿佐ヶ谷」という街。
どこか懐かしく、せつない響きがある。
去年他界した3歳年上のイトコ、古池エンタ幸介が若かりし頃、「南阿佐ヶ谷ブルースバンド」のドラマーとして活動していた地である。
後年、おとなりの高円寺で居酒屋「ENTA巣」を営んでもいた。
エンタは僕の音楽の出発点で影響を受けたひとりであり、僕の音楽活動の最大の理解者のひとり。
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「Oil city 阿佐ヶ谷」で歌うのは今度が2回目。
なんとなく店の隅でエンタがにやにやしながら観ているような気がしてならない。
ハンパなステージはできない
そんな思いが強かった。
僕のめざすライブスタイルは「井戸端ライブ」。
井戸端会議のように好き勝手におしゃべりを交わす。そこにごく自然に歌がある。
高い演奏技術を聴いてもらうとか、強い自己主張を展開するとかいうようなライブはなじまない。(高い演奏技術など残念ながら持ち合わせてないし)
そこに居合わせた人たちとキャッチボールをしながら時間・空間を共有していく。
終わってみたら心の片隅になにがしかのかすかな足跡が残っている。
Oil cityでもそんなライブを展開したかった。
そんな展開になったかどうかは自分で判断することではないが、歌い終えて満足感・充足感は強く残った。
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ライブは5組の出演者の演奏だった。
それぞれに個性豊か。
それぞれに達者。
最後まで飽きることなく楽しませてもらった。
ここ数年地元・越谷辺りに腰を下ろし、すっかり出不精になっている自分。
時には外海に漕ぎ出して人様に揉まれることも大事。
先週のLa stanzaに引き続きいい修行をさせてもらった。
他流試合で相手の胸を借りることはいくつになっても必要なことだと思う。
今日も他の出演者達から学ぶべきことが多かった。(それにしても若い人達は皆技術が高かったな)
反面、こういう時臆することなく持てるものをあますことなく出しきって「迎え撃つ」ことも大事。
自分が長い年月かけて培ってきたものをさらけ出すことが礼儀ってものだろう。
「カカッテキナサイ❗」
それが切磋琢磨ってもんだ。
与えられた条件の中で、そういう思いで臨むことができたと思う。
実は他の出演者が持ち時間30分だったのに対し、僕だけ1時間だった。
おおいに恐縮していた。
「年長者に対する配慮」だったかどうかわからぬが、本来年齢経験に関わらず公平に配分するのが普通。
恐縮はしたが、主催・蒼ちゃんの配慮に応えて全力投球した。
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出演者は次の通り(出演順)
スリーフィンガーズ 19:00〜19:30
エリュー 19:30〜20:00
青&まっく 20:00〜20:30
マーチン古池 20:30〜21:30
ビーグル&昌宏さん 21:30〜22:00
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