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2016.02.14

朝市コンサートでうれしかったこと

その1

力が抜けきっていたこと。
最初から最後まで無駄な力一切入らずに歌いとおせたことがとてもうれしい。...

市場でのコンサートは「風物詩」になることが目標。
喧騒と雑踏の中で歌っている姿が市場の風景のひとこまでありたい。
特別な景色ではなく、ごく自然にその場にあって当たり前というのが目標。
市場の中で共存し、溶け込んでいるってのが望ましい。

それには気負いがあってはいけない思ってきた。
人間だからどうしても欲が出る。
聴いてもらいたいとか、うまく演奏したいとかね。

でもそういう気持ちが残っているうちは風物詩にはなりえないと思う。
つまりは自然ではないってことだ。

ここ数年、「欲」やりきみはずいぶん減ってきたと思う。
それでも2時間歌っている中には、必ず数回は「欲」や「我」が見え隠れしていた。

今日はなんのひっかりもなくす~っと歌い始め、思いのままに好きな歌だけを淡々と歌い続けることができた。
時折いただく拍手や会釈や朝のご挨拶にも笑顔の会釈でお返ししながらも、淡々と歌い続けた。

ギターの音もさらっと流れてすっと消えていく。
歌も淡々と歌うことができた。

そんな状態だったから人様の前で初めて歌う「夢」も自然な気持ちで歌え、「化学変化」につながったような気がする。

漬物屋のかぁちゃんが反応してくれたことや、見知らぬじいさんに拍手をいただけたことは、終始自然にできたことへのご褒美かな。

稽古では欲の塊になる。またそうでなければいけない。
でも本番では脱力し「無」で歌う。
そんな境地に早くなりたいものだ。

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その2

いつものようにラストソングは「テネシーワルツ」
市場ではもう150回以上歌っている勘定だ。

...

ちょっと一呼吸おき、ゆったりしたギターソロから始まるおなじみのパターン。

すぐ先を歩いていたじいさんの足が止まる。
うつむき加減に耳を済ましている。

歌い終える。
ギターの余韻が消えるころ、突然の拍手。

近寄りながら、おっしゃる。

       一番好きな歌だ。
あんたはお若いから知らんかもしれんが
       トミ藤山さんという歌手の
       テネシーワルツが好きでな
       あんたのテネシーワルツ聴いてて
      トミ藤山さんを思い出した

知らぬはずがない。
何を隠そう、僕の歌うテネシーワルツ
トミさんの歌をお手本にしたんだから。

トミさんの歌とは比べられないけどね。なにしろとてつもない実力、経験に裏打ちされ世界を相手に歌ってるトミさん。
こちらはしがない場末のフォークシンガー。

それでもとってもうれしかったです。

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その3。

朝市コンサート終盤、専太郎さんの「夢」を初演。

まだ手探り状態で臨んだ。...
それなりに歌い込んではいたけどね。
まだまだ借り物状態。

でも本番の緊張感の中で、稽古では入らぬスイッチがカチャッと入ることも多い。
結果、歌が化ける。

本番の化学変化が起きたっ❗
歌が一気に化けた。
稽古では手の届かなかった痒いとこに、すんなり行けちゃった。

厳密にいうと歌自体が化けたんでなく、歌と自分の微妙な距離感が一気につまったというべきかもしれない。

朝市コンサート終了後、いつも辛口の漬物屋のかぁちゃんがわざわざ店から飛び出してきた。

いい歌だね。
    誰の歌なの?

もちろん教えて差し上げましたよ。
Love Music Togetherの「夢」ってね。

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「朝市コンサート」本日のセット。
久しぶりにローランドのアンプ。
それに合わせてマイクも変更。
チューブアンプにつなげた。
ギターはマーチンOOO。

...

この組み合わせは何年ぶりだろう。
このところ市場ではコンデンサーマイク一本槍だったからね。

ローランドのアンプもほとんど出番がなく、車に積みっぱなしだった。

口許からマイクまでの適度な距離を探すのに戸惑ったけど、いい感じの距離を見つけることができた。
ギターとの音量バランスも関係してくるからね。

困ったのはだだっぴろい市場の中で、フラットピックとフィンガーピックの音量差が大きかったこと。
コンデンサーマイクだと1メートル先の音を自然に拾ってくれるとこだけどね。
なにか工夫が必要。
今日は普段フィンガーで弾いてる歌をフラットピックの分散和音でしのいだ。
(ちょっと味気ない感じになっちゃったけど)

眠っている機材を活かしてやるためのセッテッングもおもしろいもんだ。

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