鉄と風の街 室蘭
鉄の街として有名な室蘭。
もう一つの顔、「風の街 室蘭」。
函館から室蘭に転校してきた時感じた違和感のワケが40年を経てやっとわかったような気がする。
街全体が鉄に依存している室蘭。
ドックがあったり漁業があったり、観光があったりする函館と。
そこではぐくまれる文化の違いがあるのはたぶん間違いないことだろう。
でももう一つ大きな違いは「風」の強さにあるのではないか。
同じ半島。似たような作りの室蘭と函館。
でも函館はその昔アイヌたちにウスケシ=入江の奥とよばれたように、外海から守られた半島。
海風は決して弱くはないがどこか暖かく優しい。
対して室蘭は太平洋の強風をもろに受ける半島。
身をじっと丸め風に抗する強さ、厳しさがあるような気がする。
風の違いが文化の違いの底流にある。
それは考えすぎだろうか。
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函館青柳小学校の校歌にこんな一節がある。
臥牛の緑空に生え
宇賀の潮路や遠光る
対して室蘭東高校の校歌はこうだ。
雲紫に晴れ渡る
太平洋の波はるか
青柳小学校の校歌がどこかのどかな感じがするのに対して、室蘭東高校の校歌はどこか凛とした厳しさを感じる。
子供時代から思春期にかけてのどかな函館で過ごせたこと。
多感な青春期に室蘭の厳しさの中で過ごせたこと。
僕にとっては大きな財産になったとあらためて感じる。
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この日も夕方から朝にかけて室蘭には強く、冷たい風が吹きつけていた。
気を抜くと風にあおられ、よろけそうになるほどだった。
強風に抗し、夜道を歩きながら初めて室蘭に帰ってきたことを実感した。
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