季節ごとにゲストプレーヤーをお招きしてやっている「おーるどたいむ de ライブ with my friends」。
今回は「いとまきアロマ」とさせていただきました。
「いとまきアロマ」はおしどりご夫婦ユニット。
ご主人のぺぐさんとのおつきあいはかれこれ8年くらいになりますか。
KFC(越谷フォークソングクラブ)とS&G(サイモン&ガーファンクル)コミュの合同音楽会でお会いしたのがきっかけでした。
その後「へたくそおやじのギター弾き語り」(へた親)の初期メンバーになります。
清津峡でのキャンプ仲間でもあります。
トミ藤山さんのファンとしてご一緒することも多い友人。
要はお互い気心の知れた音楽友達です。
とても魅力的なフィンガーピッカーです。センスにあふれ飄々と弾きこなしてしまうテクニシャン。
奥さんのかおりさんの清々しい歌声もまた魅力的。
「いとまきアロマ」と一緒にライブをやることを以前から楽しみにしてきました。

1部はいとまきアロマのオンステージ。
ライブとして人前で演奏するのは年1回。「Live in 清津峡」のみというお二人。
知らない人たちを前にした演奏に緊張感が漂うステージ。
でもそれがなんとも初々しくお客さん方もにこにこ聞き入っています。
今回のお客さんの多くは還暦越えのおっさん、おばさん方。
ムチャぶり、ちょっかいが飛び交う中でのステージ。
そんな中でもしっかりと弾ききるところはさすがペグさん。
そしてかおりさんの肝のすわった応対ぶりもみごと!

1曲だけ一緒にコラボ。中島みゆきの「ホームにて」を歌います。
3人とも知っている歌ということでこの歌に決まったのですが、2部の僕のステージのテーマとかぶる内容。内心、こりゃデキスギだとにやり。
かおりさんのアルトに僕が高音のハーモニー。
ペグさんのギターに寄りそうようにオカズを入れる僕。
練習なしのぶっつけ本番でしたが、とってもいい感じ。

2部はMartin古池の井戸端(ドタバタ)ライブ。
今回来てくださったお客さまはみな気心の知れた友人たち。
中には20年来時折ライブに来てくださる方々もいて、「完全ホーム」状態でした。
普段僕は市場やお好み焼き屋さんなどアウェー状態が常。
たまの「ホーム」でやるあったかさ、気楽さ、安心感はありがたいもんです。
2部の前半は比較的ポピュラーな秋の歌をチョイス。
客席とおしゃべりを交わしながら場の空気を醸成していきます。
これは後半に向けてのいわば暖機運転。
フィンガーピッキングであたたかく深い音を出したかったのでギターはティアーズのドレッドモデルを使います。

ころあいやよし。
本日のテーマ「故郷に帰りたい」(Take Me Home Coutry Road)へ。
この望郷、帰郷は僕の大切なテーマの一つです。
前回のライブでも同じテーマで臨みました。
今回は選曲を変えてちょっと違った切り口で。
故郷「函館」を強く意識した選曲になりました。
中学時代の同級生かこちゃんがライブに足を運んでくれたのです。
この夏、中学の同窓会で40年ぶりの再会を果たしたのがきっかけ。
神奈川在住のかこちゃんに声をかけたらやってきてくれて。
うれしかったなぁ!
ステージを通してこの40年間の近況報告のつもりで歌い、しゃべります。

そしてテーマ半ばで今回も増尾さん登場。
歌うのはナターシャセブン107ソングブックから
丘の上の校舎
わらぶきの屋根
十字架に帰ろう
テーマにぴったりフィットする歌です。
特に3曲目の「十字架に帰ろう」はカトリック(カストリック?)の僕と曹洞宗の僧侶でもある増尾さんのコラボってとこが面白い。
これは故郷・函館のしかも僕らが育った西部地区を象徴するコラボレーション。
函館山のふもとにはたくさんの教会が立ち並ぶ異国情緒あふれる雰囲気です。
ところがキリスト教会に囲まれるようにして東本願寺がでんと構えている。
護国神社まですぐそばにある。
これらが不思議な共存をしながら長い長い時を刻んできたのが函館の街。
ブルーグラスっぽいスピード感と硬さを出したかったんで、ギターもギブソン・ハミングバードに持ち替えます。

時には負け犬のように 声の限り泣いたこともある
そんな時あの街の思い出が 心なぐさめてくれた
Oh my sweet home town so lonly
今すべてを捨てて 帰りたい
悲しくて涙あふれ これ以上なにも語れない
愛は悲しいほど切なく やさしいものと知ったよ
Oh my sweet home town きっといつか
君といっしょに帰ろう
青くきらめく あの日々へ 輝く思い出の中へ
愛は悲しいほど切なく やさしいものと知ったよ
(My Home Sweet Home Town)
このテーマを歌い終え、センチメンタルな「メロディ」に移ろうとした矢先に突然のリクエスト。
「街」
この街が好きさ 君がいるから
この街が好きさ 君の微笑みあるから
急きょ方針転換。
今住んでるこの街が好き。
自分にとっては函館がふるさと。
でも子供たちにとってはこの街越谷がふるさと。
自分自身も、今ここで根を下ろして生きている街。
望郷の思いがあるからこそ、今住んでるこの街でちゃんと生きていきたい。
リクエストをくださった椋野マスターには積極的な方向に軌道修正してもらえたような気がします。
当初のプログラムでは最後にどんでん返しの歌を用意していました。
でも「街」で見事にどんでん返しがはたせたワケで。。。
エンディングに選んだのは「ありのままに」
盟友・たけちゃんの作ったこの歌をどうしても歌いたかった。
キーこそ変えたが基本はたけちゃんのアレンジでそのまま歌います。
手を加えたとすれば前半をやや抑えてバラード調にしたこと。
Ah 夢破れて はかなく消えゆく そこに足跡も残せなくて
遠い記憶の中 たたずむ君の姿 そこに足跡も残せなくて
だけど もういいだろう 肩の力を抜いて
もういいだろう ありのままに
ここを抑えることで終盤の爆発をひきたたせたかったのです。
オレはオレさ ほかの誰でもない
まっすぐに 前へ 前へと
自分らしく 男らしく 感謝をこめて ありのままに
うれしいことがありました。
いつも撮影係をやてくれているみやこちゃんが、福島で除染の仕事に従事するたけちゃんにひそかに電話をしていたのでした。
歌い終え、いきなりスマホを渡されその向こうにはたけちゃんの声が。
師匠! (彼は僕のことをそう呼ぶ)
ほとんど完コピじゃないっすか
いやぁ、よかった
うれしいです
サプライズでした。
最後はこのライブのお約束。
おーるどタイマーズの椋野さん(フィドル)、藤田さん(ベース)、そして増尾さん(マンドリン)のバックアップを受けて「さよならが云えない」
ブルーグラス曲で〆ます。

音楽の楽しさ。
人と合わせる楽しさ。
今回も十二分に満喫した「おーるどたいむ de ライブ」でした。
足を運んでくださった皆様。
共演してくれたいとまきアロマ。
椋野マスター、玲子ママ。
撮影に、サプライズプレゼントに気を配ってくれるみやこちゃん。
遠く福島からスマホで参加してくれたたけちゃん。
皆様に深く感謝です。
次回は1月ごろに「2016冬の陣」を予定しています。
ゲストプレーヤーはch@boz(ちゃぼーず)さんを予定しています。
昭和歌謡や童謡唱歌を独特の深い味わいで聴かせてくれます。
今から楽しみ。
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