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2015.06.21

デイサービス「さんすまいるコンサート」

10人程度のこじんまりとしたコンサート。
それでも毎回楽しみに待ってくれているじいちゃん、ばあちゃんたち。
2年もやってるうちに、すっかりアットホームなコンサートに変貌した。

最初の頃はどちらかというと一方通行だった。...
歌やおしゃべりを発信しては反応を探り、少しずつ起動修正をしながら組み立てていく。
そんなコンサートだった。
演奏するこちらも、聴く側もお互い手探り。

そのうち僕の歌に合わせて一緒に口ずさんでくれるようになった。
やがて歌詞を先導しながら一緒に歌うという形に変わってきた。
スタッフの岩田さんが歌本も作ってくれた。
新しい歌を歌うたびに増えていくページ。

今年に入り次回宿題のリクエストが増えてきた。
知ってはいても歌ったことのない歌を2ヶ月かけて仕上げていく。
宿題を出してくれた方はもちろん、みんなが嬉しそうに聴いてくれる。

  「あんたが出した宿題だよ」

なんて会話をしながらコンサートは進んでく。

一緒に歌うことで、時間と空間を濃密に共有できる。
ステージ席を円のように取り巻く「客席」。
今では完全に相互通行。
歌い手(僕)⇔ 客 ⇔ お客さん同士がうまいあんばいで「和」になっていく。

60歳の僕が子供時代、80歳の彼らは子育て時代。
同じ歌をそれぞれの立場で聞き、口ずさんでいた。
そんな1曲、1曲がそれぞれの心の中に思い出を蘇らせる。
それぞれにポツリポツリと口に出す。
ににこにこ相槌を打ったり、話が膨らんでいったり。
親の世代と子の世代が歌を通して結ばれていくという感じ。

たまらないひと時だ。
たまらなくいい感じの時間と空間。
あっという間の1時間。

今回特に感じたことのひとつ。
歌の意味、内容は何十年という長い年月の中ではすっかりかすんでしまうということ。それは悪いこっちゃない、全然ね。

「悲しい酒」のセリフをあるばあちゃんが喜々として語る。

   ああ、未練なのねぇ・・・

にこにこしながら語るからちっとも未練じゃない。
切ない、切ない女心を歌った「悲しい酒」。
長ぁい時間の中で歌の持つ切なさ、悲しさなんてとっくに飛び越えちゃって昇華されている。
80年を生き抜いてきたじいちゃん、ばあちゃんたちのたくましさにはぶっ飛ばされてしまう。(特にばあちゃんたち)

僕は歌い手としてひとつの歌の世界を演じようと努めてきた。
そのために歌の解釈やら背景やらに思いを馳せてはイメージをいっぱい膨らませる。

ばあちゃんたちはそんなものをいとも簡単に飛び越え、笑い飛ばしてしまう。

車椅子だったり、杖に支えられたりしながよたよた帰っていくじいちゃん、ばあちゃんたち。
声をかけてくれる。

   まぁちんさん
   次も楽しみにしてるからね
   今度の宿題は「奥飛騨慕情」だからね

ありがたいよねぇ。
うれしいよねぇ。

はいはい分かりました
ハードルのちと高い宿題だけど、
ちゃんと勉強して歌いこまなきゃね

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