旭が丘の家 ボンジュール・コンサート
高い天井、広い空間。
窓の外は一面の冬景色。
大きな窓から差し込む光は優しい。
旭が丘の家のレストルーム・ボンジュール。
この広い部屋に十数人の老人たちとスタッフ6~7人。
昼食をとりながらゆったりと聴いてくれる。
なんて贅沢ですてきな空間なんだろう。
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年に1~2度、ここで歌い始めてから10年に近い月日が流れました。
最初の頃はスタッフと僕の間に少々遠慮があり、どこかぎくしゃくするものもありました。
「入居者の息子」ということでむげにもできない。
かといってどんなことをするのかもわからない
そんな戸惑いがあっただろうと思います。
回数を重ねるうちに入居者の老人たちが楽しみにしてくれるようになりました。
帰省のたびに歌うということが定着していき・・・
スタッフも当然のこととして受け入れてくれるようになりました。
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ここで歌う時、親の世代と子の世代の接点になる歌を意識しています。
子供だった僕がラジオなどから聞き覚えた歌。
それは同時に若き母親・父親たちが聴いていた歌でもあります。
昭和30年代のはやり歌をベースにして、その前後の時代の歌を選びます。
これに季節を感じさせる歌を絡めていく。
今回は初めての真冬のコンサート。
雪のふる町を
ペチカ
雪が降る(アダモ)
津軽海峡冬景色(特急はつかり5号のナレーション入り)
などを盛り込みました。
広い室内にもかかわらず音がよくまわります。
天井が高いのと、三方がガラス窓という作りのためでしょう。
ギターも歌もさらりと歌うくらいがちょうどいい。
声を張ったり、力んだりするとやかましい感じになります。
淡々と歌うと笑顔で迎えてくれる。
演者としての僕を見るのではなく、僕から出ていった歌が宙を舞うのを受け取っていく。
必要なのは激しさでも自己表現でもない。
宙を舞う歌をゆっくりしみこませながら、それぞれの思いを重ねていく。
そんなイメージの音楽会。
それがボンジュール・コンサート。
今回もいい時間を持つことができました。
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