アラ還フェスティバル 2013 ~今日までそして明日から
暗いステージにプロジェクターで映し出される画像。
うっすら流れる「今日までそして明日から」
大久保さんの朗読。
還暦という言葉が
自分の身に降りかかってくるなんて
思ってもいなかった
急にこみあげてきたのはなぜだろう。
会場の「新世界」には同年代の(つまりアラ還の)おっさん、おばさんで埋め尽くされてる。
ここはかつての「自由劇場」
昔、ここで芝居をやったっけ。
ここで芝居をやったこと
現在(いま)音楽をやる仲間がいること
これも何かの縁(えにし)。そうして仲間が集まった。
僕より2カ月先に生まれ、1学年先輩になる仕掛け人・大久保さんの朗読は続く。
30年前、ここ自由劇場を舞台に芝居という夢を追った若者たちが還暦を迎え、あるいは目前にして再び集まった。
おじさん・おばさんたちのための、おじさん・おばさんたちによるフェスティバルはこうして幕が開いた。
第1部、フォークの部は6組が出演。
トップバッターは大久保さん。
静かに歌う「友よ」のなんとしみることか。
かつてプロテストと団結の象徴として歌われたこの歌。40年の時間を経て別の意味を持って心に響いてくる。
大久保さんの高校時代の仲間。
懐かしい、ほんとうに懐かしいフォークソングを歌う。会場からは自然に口ずさむ声が聞こえる。
大学時代の先輩。
親子による共演はビートルズとオリジナルソング。
大病をして死の淵から生還し、今こうして歌えることの感謝が歌や、表情から滲み出している。
2人の息子たちがサポートする姿が微笑ましい。
ふく助さん。
いつもながらの温かいほんわかしたステージ。
安心感がただよう。
るびんさん。
さすがに実力派。堂々たる「るびんワールド」を展開。
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子供の頃還暦というと年寄りというイメージしかなかった。
いざ自分がそこに近づくと全然そんな気がしない。とはいえカウントダウンしながらこれからの人生を考えてしまうのもまた事実。
アラ還ってもしかしたら人生の中で最も多感な年ごろかもしれない。
自分を育ててくれた親の衰えや、旅立ちに直面せざるをえない季節であり
自分が育てた子供たちが巣立っていく。
そんなことが入れ代わり立ち代わりやってくるのがアラ還世代。
そのたびにゆれる心。やはり多感なお年頃だよ、我々は。
そんな思いで「母の故郷」と「マイ・ボーイ」を歌う。
第2部は劇団「海」の女子部。
劇団解散後、それぞれのご亭主の人生を支えてきた彼女たちによる、古いスライド写真を使ったメンバー紹介。
若き日の写真と今の対比に時の流れと重さを感じる。
30年前、ここ自由劇場で演じた芝居の続編。
手術の失敗(?)のため植物人間になった患者が主人公。
30年の時を経て意識が回復する設定。
芝居の続きが30年後に再び動き出す。
この後、ブルースの部、ジャズの部、ボサノバの部と続く。
明日のライブの準備があるのと、一昨日ひねった腰が痛くなってきたのでここでおいとまする。
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それぞれにさまざまな歴史を積み重ねてきた
いろんな思いを飲み込みながら生きてきた
60年。
私は今日まで生きてみました
そして今、私は思っています
明日からもこうして生きていくのだろうと
いいイベントに参加させてもらった。
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