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2013.03.31

桜の並木道を歩く 見沼田んぼ

今年最後の桜狩り散歩は見沼田んぼ。

10日ほど前に歩いた時はまだほとんど咲いていなかった。

今日はあいにく肌寒い曇り空だった。

満開の盛りはすでに過ぎ、葉桜も混じり始めている。

とはいえ見事な景色。

見沼田んぼの桜並木は用水沿いに延々と続く。

これだけ見事な桜の小路だというのに人はほとんどいない。

まさに隠れた名所だ。

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東浦和から用水の西縁を2時間ほど行った。

見沼有料道路沿いに芝川を渡り、東縁に移動。

再び東浦和に折り返した。(前回は東縁に移動した後さらに北上し大宮の七里まで歩いた)

広大な見沼田んぼ。西縁と東縁では景色もまた変わる。

桜を眺め、写真を撮りながらぶらぶら。

およそ4時間半、たっぷり満喫した。

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ザックの中にアイパッドを放り込み、シャッフルで音楽を流しながら歩く。

最近お気に入りのお散歩スタイルだ。

いろんな音楽がしょぼい音でかすかに流れる。

このしょぼさ、微かさがいい。

過去、イヤホンで音楽にひたりながら歩いていたこともあった。

でも音楽が主役になってしまい、散歩の楽しさが薄れてしまう。

どうもなじめなかった。

音楽は散歩のお供ぐらいってのがちょうどいい。

ジャズ、カントリー、フォーク、ブルース、民謡、歌謡曲、ビートルズ・・・・・・・

過去自分を通り過ぎたいろんな歌が脈絡なく流れ、宙にすーっと消えていく。

それがとても心地いい。

曲が変わるたびに、いろんな思いが浮かび、浮かんでは消えていく。

想い出だったり、今思っていることだったり、夢のようなイメージだったり…

中には思いの断片どうしが結びつき、別の想念に変わっていくこともある。

これがまたいい。

浮かんでは消えゆく思いと眺めているこの景色が結びつき、
いずれまた想い出に変わっていくんだろう。

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【カテゴリー】 →見沼田んぼ

2006年に自転車から落車し足を骨折しました。
そのリハビリを兼ねて見沼田んぼに通い始めました。
ブログ「街角の歌芸人」に『見沼田んぼ』というカテゴリーがあり、いくつか拙文をのっけてます。
よろしければどうぞ・・・

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2013.03.30

2013年04月のライブ・コンサート予定

すっかり春めいた4月。

春らしくゆったりとお届けしたいと思います。

レギュラーライブのほかに山の中、峠のお地蔵さんのそばでミニライブを。

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04月13日(土)  朝市コンサート 
             時 間   8:30~10:30
             場 所   越谷市場
             地 図   

             ★越谷の台所「越谷市場」で毎月第2、第4土曜日

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04月14日(日)  あすなろ山の会・土俵岳集中山行 ミニミニコンサート
             笹尾根・土俵岳直下の日原峠
             12:00~

              ★すっかりおなじみになった山上ミニコンサート

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04月19日(金)  お好み焼きの三貴ライブ 
             時 間   21:00~23:30
             場 所   「お好み焼きの三貴」
                      東武伊勢崎線 新越谷(東口)
                      武蔵野線 南越谷(南口)
                       各徒歩5分
              地 図   

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04月27日(土)  朝市コンサート 
             時 間 る  8:30~10:30
             場 所   越谷市場
             地 図   
             ★越谷の台所「越谷市場」で毎月第2、第4土曜日

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05月00日(日)  喫茶店JUNE 日曜昼下がりライブ
             
時 間  14:00~16:00 (詳細は後日)
             場 所  tea room JUNE
             地 図  
             出 演  エイぼん + Martin古池

             ★昭和の香りただよう喫茶店で
               昭和を彷彿させる歌の数々を

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5月00日(土)   おーるどタイム de ライブ 春の巻
             詳細未定

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05月00日(土)  Score ライブ
             詳細未定

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05月25日(土)  銀座TRIL ブッキング・ライブ出演

             ★花の東京のど真ん中、ぐるりまわるは山手線。
               銀座、銀座、ギンザでのライブにお声をかけていただきました。
               何人かで競演するブッキング・ライブは久しぶり。
               30分ほどの短期集中ライブも久しぶり。
               いつもとは違った緊張感で臨みたいものです。
               もまれてきます。

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1年が過ぎて

新しい仕事について今日で1年が過ぎた。

あっというまに押し流されてきたというのが実感。

まるで「風に吹かれて転がる小石」のようだった。

60歳を前にして新たなチャレンジという気持ちで飛び込んだ仕事。

長年慣れ親しんできたモノづくりの仕事とはまるで違う異次元の世界だった。

たとえば「品質」に対する価値観は「製造業」と「サービス業」とではとらえ方に大きな違いがある。

製造業での品質は製品(印刷物)という形あるものに対する品質保証が求められ、そのための品質管理が要求される。

サービス業では品質には形がない。いわば形のないものに形を与えることが品質管理。
慣れた「QC手法」とは趣をずいぶん異にする。

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難しさは最初から予想していたこととはいえ、翻弄されっぱなしの1年だった。

なにに翻弄されてしまったのか?

形のない、目に見えぬモノの影に怯え、追われ、時に追い詰められていたように思える。

情けないことだが立ち止まり、抗うことすらできず転がってきた。

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印刷の仕事について書いた文章をいくつか読み返した。

文系の自分が理系の典型ともいえる印刷の仕事を長年務めることができた軌跡がしたためられている。(アウトラインではあるが)

苦労し、つらい思いを積み重ねた下積み時代も少なからずあった。

しかし過ぎてしまえばそんなことすっかり忘れてしまうものだ。

そして苦しさにすらなにがしかの意味づけがされていく。

それは時に過剰な美化につながる側面がある。

反面、眼前の困難に立ち向かう勇気を与えてもくれる。

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風に吹かれ転がる小石のごとき1年だった。

とはいえ無駄な、意味のない月日だったとは思わない。

知識、経験ともにゼロだった1年前よりもはるかに多くのことを学ぶことができた。
(当然のことではあるが)

そして最大の収穫は今の自分に足りないものが見えてきたことだ。

ひとつは自分なりの「仕事の仕方」を形作ること。
(見えぬモノを見えるようにする品質管理の仕方)

もうひとつは圧倒的に不足している固有知識を身につけること。

問題点がわかれば改善の仕方も見えてこようというものだ。

次の1年は荒唐無稽のように感じられた自賠責法の分厚い規定集を読み込むところからスタートさせようか。

小難しい印刷の技術書を読み込めたんだからなんとかなるだろう。

(と、自分にハッパをかけなきゃね)

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2013.03.17

お客さんにノセテもらう 「喫茶店JUNE 日曜昼下がりライブ」

体調不良で不安を感じながらのスタートだった。

声も出ないし、のびていかない。


  こりゃまいったなぁ・・・


そう思いながら歌う。

ところがありがたいことに今回もお客さんに助けられる。

若い衆も、おじさん、おばさんもからんできてくれる。

ひとつの歌がきっかけになりお客さんどうしやステージ席との語らいが生まれる。
それをきっかけに次の歌につながっていく。
ややもすると お客さん同士の話が脱線しそうになる。
そうすると別のお客さんが軌道修正のリクエストをしてくれる。
ありがたい。


こういうライブって楽しい。
体調の悪さも忘れてしまう。
尻上がりに調子が上がっていく。


エイぼんもノドの調子が悪かった。
ノドに負担の少ない歌に急きょ変更した。
しっかり歌いきる。
さすが!


二人そろって調子不良だったが、のりきることができた。
お客さんの力は偉大だ!





【1部】

Martin古池 ソロ・ステージ

   (テーマ:春、卒業、旅立ち、巣立ち)


【2部】

エイぼん+Martin古池

   (黛ジュン特集)

Martin古池

   (カントリー・ソング特集)



次回は4月21日(日)14:00から 。

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2013.03.16

「お好み焼きの三貴ライブ」の記録と雑感

今月の三貴ライブはハードな状況だった。

店内はほぼ満席状況。
年齢層は20代~30代と比較的若め。

職場がらみの4~5人のグループが数組。
それぞれの卓に話の中心人物がいて話に花が咲いている。
飲むほどに酔うほどにボルテージは上がっていく。
意識は仲間内に向けられ、外へ向けられることなどない。
当然歌を聴いてもらえる状態には程遠い。
仮にAグループとしよう。

一方で食事を中心とした何組かのグループ。
2~3人のこじんまりとしたグループで、食事をしながらおしゃべり。
時に歌に反応し、微笑んだり拍手をくれたり。
こちらはBグループ。

そしてライブを目的に来てくれる常連さん数人。
Cグループ。

毎回ABCのグループが混在する中で三貴ライブは進む。
その時々でABC各グループの構成比が違い、それに応じてライブの状態は大きく変わる。

今回はAグループが多い。しかもボルテージはかなり高い。
ギターの音がかき消され、聞こえない。
むろんスピーカーの音量を上げれば済むことだ。
でもあえてそれは避け、微調整程度にとどめる。

「通常営業中のサプライズ・ライブ」が三貴ライブの位置づけ。

お客さんの邪魔にならないことをまず考えなければならない。
その上でお客さんとの共存をはかり、
さらに共感につなげていくべきものと考えている。

いたずらに音量を上げると「やかましい!」ということになり、
お客さんに不快感を与えることになる。

Bグループにもいいイメージを与えない。

食事客と共存するには適当な音量がある。
大きすぎると拒絶反応をまねき、小さすぎると埋没する。
埋没するとお客さんとの交歓が成立しない。
(自己満足だけに陥りやすい)

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歌い始めの数曲はAグループに圧倒された。
負けまいという思いが先行し、強めのパフォーマンスで入ってしまった。

徐々に軌道修正し、ターゲットをBグループにしぼる。

食事とおしゃべりの邪魔をせず、歌が自然に耳に入っていくという感じだ。

Aグループの圧倒的な喧噪のなかではそれもなかなか難しい。

平常心を保ちながら、1曲1曲をしっかり丁寧に歌うことを心がける。
(心が折れたら、その時点でライブは終わってしまう)

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1部は日本の歌アラカルト。

2部はカントリー・ソングを中心に洋楽を。

店内の喧噪はライブ終了まで変わることがなかった。

その意味では精神的にくたびれたけれど、随所でBグループからの反応をもらえた。

くわえてAグループのひとりからP.P.Mのリクエスト。

仲間うちでにぎわっていても、全く無視されているわけでもないんだと思えるうれしい瞬間。

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.20130315

【闘い済んで、つわものどもが夢のあと】

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「お好み焼きの三貴ライブ」はまもなく9年目に入る。

われながら毎月よく続いていると思う。

数年前までは武者修行・道場と思っていた。

聴く体勢にない人たちが多い中で歌うということは、それだけで猛烈なストレスだった。

「アウェイをホームに変える」と意気込んで臨んでいた。

「艱難汝を珠にする」だ。

反面で店に到着するまでの30分ほどの道のりはストレスで吐き気を覚えたり、胃が痛くなることもしばしばだった。
逃げ出したい衝動と闘いながらの道のりだった。

ライブが楽しいという感覚よりも、自分に課した修行という感覚の方が強かった。

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ここ1,2年、ライブへの臨み方に変化が出てきた。

三貴で歌うのがごくごく当たり前のことと受け止めるようになってきている。

見知らぬ人の前で、聴く体勢にない人も多い中で歌うこと

そのこと自体が自分のライブのスタイルだと思うようになっている。

「あたりまえの状態」

それはもう修行ではなく「日常」だ。

その時々の条件のもとで何ができて、何ができないのか

そんなふうに問題の立て方に変わっている。

慣れも多少はあるかとは思う。

でもこの意識の変化が何よりも大きいような気がする。

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今、三貴ライブが楽しいかと問われると答えに窮する。
(実際そう問われることがある)

でも苦しさが無くなったのは事実だ。

その状態をして「楽しさ」かといえば、ちょっと違うような気がする。

なにしろライブ中はある意味無我夢中。

楽しいと感じる余裕は正直ない。

ライブを終え人気のなくなった店でスタッフとお好み焼きをつつきながら、

ようやっとじわーっと充足感を感じている。

一所懸命やった結果、いい点も失敗もそっくりそのままありのままに受け止められる。

それが充足感につながり、時間差で「楽しさ」に変わっていくのかもしれない。

この先また心境の変化があるかもしれないが、
今はそんな気持ちで三貴ライブを続けている。

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最後にお店のスタッフの皆さんについて。

長年この場で歌い続けられたのはお店の支持・支援・ご協力・心くばりがあってのこと。

それがなければ8年も続けられるもんではない。

深く感謝するとともに、この先も二人三脚で少しでも長く続けられるように頑張りたい。

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2013.03.13

五目焼きそば

仕事で来た松原団地。
懐かしい中華屋さんが今なお健在。
おもわず足をふみ入れ、おもわず五目焼きそばを注文。
ちょっとしょっぱい餡を絡めてったべながら、不覚にも涙が。。。


子供たちがまだ小さい頃、時々この店で五目焼きそばを食べた。
まだ若い印刷労働者は裕福とはいえず、家族で外食などめったにできなかった。
とはいえ月給日(当時はそう言っていた)の後や、ライブでギャラをもらえた時、
パーっと盛大に焼きそばを食べた。


30年に近い時が流れた。
すっかり古ぼけ、大将も老けた。
されどあの店も、あのメニューもなお健在。
多分自分もすっかりおっさんに。
(自分ではそう思ってない)




当時としては精一杯の贅沢。
でもささやかな幸せの時だったんだろう。
あの日はもう二度と帰ってきやしない。



明日だか明後日だかに長男は入籍するそうだ。

ヤツも近い将来ささやかな幸せの時を過ごすんだろうな。
その時を幸せと感じ、かみしめることができるのは…。
もっともっと先のことなんだろうな。


焼きそばの餡がやけにしょっぱかった。

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2013.03.03

1日だけの印刷人に戻る  ~いきさつ編~

25年来おつきあいのあったTB印刷の社長からオファーがあったのは今年の正月だった。

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古池さん
ウチの連中に印刷品質について講義してもらえませんか
品質保証や品質管理のノウハウを形あるものとして植えつけたいんです

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少々とまどい、一度は固辞した。

なにしろ印刷業界を離れてまもなく2年になろうとしている。

そんな自分に講義をする資格などあろうはずがないと思えたからだ。

そんな自分を社長は口説いた。

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古池さんがKP印刷でやってきたこと、指導してきたこと、そのやり方を
私は信頼しているんです
それを眠らせてしまうにはあまりにしのびない
財産として私たちに残してほしいんです

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いささか(いやたぶんに)かいかぶりの感があるが、この一言に心をゆさぶられた。

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会社の事情と自分の事情(オモワク?)が重なり早期退職をしたのは57歳だった。

55歳を過ぎたあたりから印刷業界に対する恩返しや次代へのバトンタッチを意識していた。

急な退職だったためそんな思いは思いにとどまったまま去った。

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考えてみれば・・・
オレは何ひとつ恩返しができぬまま去ってしまったな
せっかくいただいたチャンスだ
恩の一端でも返せるならば、
それもまたヨシだな

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今思うと、自分は恵まれた環境の中で多くの経験を積ませてもらった。

一子相伝ではないが、
師匠(Mizuiのオヤジ)にかわいがられ(いじめられ)
印刷人としての心構えと基礎をたたき込まれた。

それを土台に、
印刷にとどまらず前工程(製版)や後工程(製本)とも関わりを深く持つことができた。

くわえて営業担当やいくつかの得意先やデザイナーとも関わりを持つことができた。

そして何よりも技術担当として数多くの印刷協力会社と深い関わりを築くことができた。
(TB印刷もそんな中のひとつ)

大手印刷会社の中でこれほど広範囲に、しかも横断的に関わりを持てたなんて、
一介の印刷マンとしては恵まれていたとしか言いようがない。

得難い体験を数多くさせてもらった。

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「入稿から出荷まで」

印刷物が製品として仕上がるまでの全工程を流れの中でとらえ、
その流れの中で印刷を位置づけること。
これはけっこう難しいものだ。

ほとんどの印刷職人やオペレータ(技能者)は印刷のことしか視界にはいらないのが実情だ。

そのため客先に求められる品質と、みずから作りこむ品質との間にズレが生じる。
その結果、品質事故やクレームにつながることのなんと多いことか。

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全体の流れの中で印刷を位置づける。

そこから自然に見えてくる品質の意味を浮きぼりにする。

その上でTB印刷が日常的に発生させ、
一番困っている品質事故の背後にひそむものはなにかを考える。

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まずはこの辺から手を付けることにした。

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T社長の言葉が印象に残っている。

優れた技能を持つ人間を技術者とよぶわけじゃないと思うんです
技能はいわば「技」
「技」を持つ人間はウチにもいます

「技」を言葉に変えて伝えることができる人
伝えるだけではなく理解させることができる人
それが「技術者」なんじゃないでしょうか

広く、深い知識や経験があり
修羅場を潜り抜けてきた判断力と胆力が備わっている
そんなものに裏打ちされてなきゃならない

一人でいいから、ウチに「技術者」と呼べる人間が育ってほしい

それが私の願いなんです

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