「ハックルベリー・ライブ」 カントリー・ミュージック事始め
今年最初のハックルベリー・カントリー・ライブは「カントリーミュージック事始め」をテーマに選曲した。
「ハックルベリー」というお店は店主がカントリー好きで、店のつくりもBGMで流れる音楽も西部劇を意識したものになっている。
しかし店主はカントリー好きだがお客さんは必ずしもそうではないというのが実情のようだ。
とはいえ西部劇の雰囲気の中に浸りながらステーキをつつき、バーボンをかたむけるというコンセプトが成り立っている。
そこでここでやるライブはカントリーミュージックをメインにして組み立ててきた。
僕自身のコンセプトは
場末のフォークシンガーが
自分の音楽の原点であるカントリー・ブルーグラスに挑む
というものだ。
自分の根っこにある音楽にもう一度ちゃんと向き合いたい
今ではすっかり影の薄くなったこの音楽の魅力に触れてもらいたい
そんな思いで続けてきた。
そう考えるにいたる大きな要因はカントリー歌手・トミ藤山さんとの出会いがあった。
トミ藤山さんは日本カントリー音楽の黎明期を支え、現在もなお現役として歌っておられる。
トミさんの歌と音楽に対する姿勢に強くうたれるものがあり、以来及ばずながらその後を追いかけてきた。
若いころムードで聴いていたカントリー音楽ともう一度向き合うことがトミ藤山の音楽人生を貫く姿勢に触れることだと考えたのだ。
そのためには日常のフォークライブとは違うカントリー音楽に特化したライブをやるべきだと思った。
それが「ハックルベリー・ライブ」につながった。
試行錯誤をくり返しながら2年が過ぎ、ようやっと自分のスタイルの一端が見え始めた。
年初のライブに「カントリーミュージック事始め」というテーマにしたのは、
ようやっと見え始めた方向性をこの1年追求すべしという思いからだ。
選曲は次のとおり。
1. Martin古池のテーマ (インスト)
2. ジャンバラヤ (ハンク・ウィリアムス)
3. Lovesick Blues (ハンク・ウィリアムス)
4. ケンタッキーの青い月 (ビル・モンロー)
5. I’m Thinking Tonight Of My Blue Eyes (カーター・ファミリー)
6. Will The Circle Be Unbroken (カーター・ファミリー)
7. Goodmorning Sunshine (トミ藤山)
8. A Fool Such As I (ハンク・スノウ) →アンコール
ハンク・ウィリアムス、ビル・モンロー、カーター・ファミリーを取り上げたのはそれぞれのフィールド、それぞれの時代で先鞭をつけた人たちだからだ。
ほかにも取り上げたい人はたくさんいるが30分の枠の中ではかなわなかった。
トミ藤山さんも取り上げた。
日本カントリーの事始めを飾るお一人である。
そればかりか僕に今なお多大な影響を与え続けてくれる偉大な音楽家であるからだ。
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実はトミ藤山さんご本人が初めてハックルベリー・ライブを観に来てくださった。
光栄であることはもちろんだが、大いに緊張した。
この道一筋で歩んでこられた方の前でひよっこの自分が演奏するのだ。
しかもトミさんの書かれた歌をやる。
身のほど知らずもいいところだ。
しかし意を決していた。
このステージをちゃんとやりきることが次の一歩につながると。
今自分にできるすべてを出し切るつもりで準備段階から臨んできた。
ライブは描いていたイメージに近い形でやることができた。
初めてのお客さんたちもちゃんと聴いてくれたし、やりとりも成立させられた。
納得のいく、次につながるステージにできたと思う。
(反省点も多々あるが、次への肥やしになるように修正したい)
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この日のライブは共演のるびんさんはいつものように実力の高さを表すステージで聴き惚れさせてくれた。
飛び入りで出演してくれた熱しさんは正確でダイナミックなフィンガーピッキングで魅了させてくれた。
そしてトミ藤山さんの存在感あふれるステージに圧倒された。
緊張感あふれる「ハックルベリー・ライブ」は同時に楽しく、充実感たっぷりのうちに幕を閉じた。
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