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2011.06.27

東北大震災支援チャリティ・ライブに参加して

友人森永さん(元すめあごる。)が企画したチャリティ・ライブに声をかけていただき歌わせてもらいました。

森永さんとは先月宮城県の東松島などの避難所で慰問演奏をした時のチームメイトです。
演奏旅行から帰り、彼は現地や他の支援団体とのコネクションを模索してきました。
同時に友人・知人・音楽友達に働きかけて支援活動を進めてきました。

今回のチャリティ・ライブはその支援活動の一環であり、同時に1ヶ月の活動の一里塚のような位置づけだったのではないかと想像しています。


チャリティ・ライブの出演者は次のとおりです。(出演順)

  ①森永+peco
  ②Martin古池
  ③芽亜利・J
  ④るびん
  ⑤熱し
  ⑥トミ藤山(+熱し)

会場は森永さんと二人三脚で支援活動を担ってきた大塚「ANOKORO」。

演奏が始まる頃にはお店はお客さんで席が埋め尽くされていました。
お客さんは出演者や関係者の友人知人、そしてお店のお客さんが主です。

  それぞれの「縁」が「縁」をよび、ANOKOROという場で紡ぎ合わされる・・・

たくさんのお客さんを見ながらそんな感慨を覚えました。


トップバッターのpecoさん(ANOKOROのママ)は森永さんのガットギターの伴奏でしっとりとした歌を聴かせてくれます。
それはあたかも被災され亡くなられた方々に対する鎮魂歌のように僕には響きました。
森永さんのギター伴奏もよく練られたアレンジで、pecoさんの歌によりそう如きという雰囲気でした。


2番手をおおせつかった僕は直前まで選曲に迷っていました。
被災地をこの目で見、避難所で歌わせてもらうという貴重な体験をさせてもらった者の一人です。見聞きしたもの、感じたことを何らかの形で伝えるのは責務だろうと思っていました。
与えられた時間は25分。そこに思いを凝縮させられればと思っていました。

けれど胸の中に去来するものは寄せては返す波のごとく、あまたあります。
それは確たるものでは決してなく、思ってはかき消され、かき消されてはまた思うという類のものです。

結局揺れる思いをそのまま素直に歌おうと思い、次のような選曲をしました。

  ①Martin古池のテーマ (替え歌)
  ②海に向かって (詩:  笠木透 曲:カーター・ファミリー)
  ③花        (詩曲:喜納昌吉)
  ④永久欠番    (詩曲:中島みゆき)
  ⑤君を忘れない (詩曲:松山千春)

遊びのない直球一本やりのステージになりましたが、あれしかなかったかなと思っています。


3番手は女性歌手の目亜利・Jさん。

初めてお聞きする方でした。素直な張りのある声でポップな感じのオリジナルを聴かせてくれました。
そして今回の出演者の中で唯一キーボードによる弾き語りでした。
芽亜利さんもほとんど知らない人ばかりの中での演奏とあり、多少緊張されているようにも見受けられました。
けれど曲が進むにつれ、アウェイ状態の中に溶け出し始めたようです。
「ポパイ」という歌で半ば強引にお客さんの参加を求め、それが功を奏しました。
始めはおずおずと次にやけっぱちで、でも最後には気持ちよく掛け声をかける雰囲気ができました。
そして、その雰囲気のままにエンディングの沖縄調のバラードへ。最後はアカペラで手話をまじえながらフィナーレへ持って行きます。お客さんも手話を真似ながら口ずさむ。
みごとだと思いました。


4番手は盟友るびんさん。

先週ハックルベリーライブでご一緒した時から喉の不調を訴えておられました。
いまだ回復しない中での演奏にトライ。
ご本人は気にかけておられたようだけど、僕はまったく心配していませんでした。

  るびんさんなら、なんとかしちゃう!

という確信めいたものがあったような・・・

そしてやはり「るびんワールド』全開の達者なステージを堪能させてくれました。
ことに「翼」は今まで聴かせてもらった中でも最高のデキ。
言葉がメロディが心の中にストレートに入ってきます。
お客さんが注視する中で気合がのったのか、歌がこなれてご自分のものになってきたのか。
エンディングの「踊り子」にいたっては絶対的な安心感のうちに聴かせてもらいました。


5番手は熱しさん。

チェット・アトキンスばりのギャロッピング奏法を駆使し2曲歌います。
親指ダウンピックの力強さと安定感がすばらしい!

  鍛えぬいてるなぁ

羨望のまなざしで親指を噛みながら聴かせてもらいました。


そしてファイナル・ステージはトミ藤山さん

いまさら多くを語るまでもなく、日本のカントリーミュージック界の草分けのお一人で、
御年70を超え、今なおバリバリの現役を張り、たえず挑戦を続けているお方です。
僕にとっては目指すべき目標であり、道標のようなお方です。

今回は熱しさんのギターをバックに数曲演奏され、その後はギター1本でステージを展開されます。

そしてやはりいまさら多くを語るまでもなく素晴らしいステージでした。

豊かで深く、スケールの大きい歌
その歌を支えるギターの的確さ
瞬時のうちに人を引き込んでしまうオーラ
ステージの山や谷を自在に組み立ててしまう本能的な(?)洞察

すべては長い経験と修練、そして高い意識からくるものなんだと思わされるステージでした。

音楽のことはまったく何も分からない僕のカミサンがトミさんのステージを観てもらした一言です。

  なんだか分からないんだけど
  トミさんを観ているだけで心がパーッと明るくなる
  音楽のことは分からないけど、
  トミ藤山さんっていう、存在そのものが全てのような気がする

ハッとさせられた一言でした。
僕はついついプレーヤー的な目線で演奏を見てしまいがちになります。

  あそこはこう歌うのか、こう弾くのか
  こういう切り口でMCを展開するのか
  ステージの山はここだったか

というような観方です。

でも音楽の「お」の字も知らない人の心をも打ち、慰め、元気づけるものも音楽であるワケで・・・
そして被災された方々だけではなく、多くの人たちがおそらくはそういう人たちであり・・・

ライブを観ているだけで自然に元気が出てくるトミさんのステージ。
高い能力や経験や技術を駆使して演奏しているにもかかわらず、それを微塵も感じさせず、
まわりを「パーッと明るく」していくトミさんのステージ。
やはり素晴らしいと、あらためて感じさせてもらいました。

今回のライブの最後にトミさんはいみじくもこんな内容のことを言われました

  これが私のスタイル、私のやり方です
  一生懸命歌い、聴いてもらい、元気を出してもらう
  それが私の支援の仕方です


チャリティ・ライブのシメを飾るのにこれ以上の言葉はない。
そう感じたトミさんのステージでした。


意義あるチャリティ・ライブだったと思います。

集まってくださったたくさんのお客様に感謝します。
僕にも声をかけ、歌わせていただけたことに感謝します。

そしてこのチャリティ・ライブを企画・運営した森永さんとANOKOROのpecoさんはじめスタッフの皆様に感謝します。

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