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2010.05.25

『歌の駅』 大人の上質な時間

以前も同じようなタイトルでレポートを書いたような気がします

あれから何度かこの歌の会に参加しましたが、この言葉がいつも浮かんでくるのです


  「大人の上質な時間」


嬉々として音楽に戯れるメンバーの笑顔

なにものにも変えがたいものです

音楽が人と人の心の垣根を簡単に突破してしまう
奇跡としか言いようがありません

いや、それこそが音楽の持つ力なんだと感じずにはいられません


「歌の駅」に参加するたびに僕はその思いを深めています






今回は新しく参加した方や、久しぶりの方もみえました

十数名のメンバーが各自15~20分のミニステージを展開
およそ4時間に渡って演奏をくりひろげました

演奏する側も聴く側も真剣そのものの面持ち
でも時折笑いの渦が巻き起こる

ぴりっとした空気でありながらもどこかゆとりをもって流れていくこの時間が好きです


この時間に浸りながら、なぜか3年前の5月、清津峡でやった「へた親」第1回オフ会のことを思い出していました


  たった5人しかいなかったけど、
  あの時もこんな時間が流れていたなぁ


そんな感慨にふけっていました





今回の僕のテーマは「5月の出来事」

  ①ちょっとだけ恋人
  (そのままで そのままで 五月の風のようなあなた)

  ②おうちピクニック
  (5月の最初のライブは「上野の森絵本コンサート」でした)

  ③旅・・・ワンカップ大関の歌
  (清津峡で歌う定番ソングのひとつ。5月の清津でも歌いました)

  ④Lonly Together  (すめちゃんと)
  (トミ藤山さんの浅草コンサートの余韻に浸った5月)

  ⑤旅の途中
  (今でもまだ旅の途中さ 花咲く街をもとめて・・・
   ヨーデルを歌いながらグッときていました)





****************************************************

今回初めての試みとして、夜の部=呑み歌会をやりました

いつもは安酒屋でおだをあげていましたが、せっかくの音楽好きの集まり
呑みながら歌いたいねというふく助さんの企画でした

近くのスーパーで買出しをして1000円会費の呑み歌会

僕は第1回目のホスト役をおおせつかりました

僕が今年の目標にしている「井戸端ライブ」のヒントが見つかるかもしれないというふく助さんの提案でした

はたしてどんなことになるのものか
皆目見当もつかぬまま乾杯

引き続き、事故で亡くなった僕の若き音楽仲間・Volteあつしのために献杯!
(ありがたかった、うれしかった。みなさんありがとう)



かくして幕を切って落とした「呑み歌会」

すごかった!

皮切りに「あの素晴らしい愛をもう一度」と「翼をください」全員で歌います

最初は探るように歌っていたのが、徐々に気分が乗り気持ちも合わさります
ハーモニーも自然について空気が震えるような分厚いコーラスに

40年前のフォーク・フーテナニーのシングアウトを思い出します

この後は思い思いに誰かが歌いだすと、全員がそれに絡みだす

途中合流した多摩フォーク・ビレッジのあくびとうちゃんや「歌う植木屋」・カール鴇田さんも一緒に大音楽呑み会になりました


ホスト役としてはこんな助かることはありません
黙っていても音楽で勝手に盛り上がっていってくれるんですから


やはり皆さん音楽が好きで、自ら演奏される方ばかり
スイッチが入ればとどまることを知らない

僕が気を配ったのはタイムリミットの8時半にどうやって軟着陸させるかってことだけでした

歌に夢中になっている人に対して、「ぼちぼちやめようぜ」っていうことほど無粋なことはありませんものね

で、煽るだけあおってガーッと終わることにしました

「また逢う日まで」~「心の旅」~「青春の影」~「心の旅」のリフレーンをノンストップでつなげて、ついでにテンポも上げていきました

全員の大合唱、大合奏が延々と15分、8時半ジャストで歌いきりました
(みなさん適度に酔いも回り、息が切れたところでちょうど時間となりましたぁ)


本当に楽しいひと時になりました



すべて片付け終えて、ガランとした室内


  最後にアカペラで歌いましょうよ
  
  「今日の日はさようなら」を


とふく助さん


それまでの賑わいとは対照的に静かに静かに歌い始めました
やがてそれは2部合唱に、そして3部合唱に

コーラスの厚みも徐々に増してきます

全員の輪が少しずつ縮まり始め、やがて誰からということもなく肩を組み始める

最後は全員肩を組み小さな輪ができあがり、その輪の中で歌が続く

感動的なエンディングでした

うまいとかヘタとか、自己実現とか独自性とか
普段どうしてもそんなことにとらわれがちなのがミュージシャン

そんなものはどこかに吹き飛んで、ただただみんなで歌うことの楽しさに身をまかすことができました


  そうだよな
  これが音楽の原点のひとつだよな


あらためてそう感じさせてもらいました


同時に五十ヅラしたオヤジたちなのに、まるで中学生のように「友情」を感じあえる幸せ
(あ、失礼! うら若きレディもお一人いらっしゃいました)

そう思ったのは僕だけでしょうか

実は互いのことをよく知らない者同士です
それでも、人生のあれこれをそれぞれに乗りこえてきた者同士(あるいは進行形かもしれない)に感じる共感


  いよっ!
  ご同輩!!
  いろいろあろうけれど、おたがいしっかりやりましょうぜ!
  次に会うときもまた、楽しくやりましょうぜ!


そんな「大人の友情」があってもいいんじゃないかな



「唄の駅」

やはり「大人の上質な時間」だなぁ


そう感じるのは僕だけじゃないですよね(笑)

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2010.05.24

技術の継承 2 父から息子へ K印刷の場合

印刷立ち会いでK印刷を訪ねた

六十半ばの親父さんと三十半ばの息子二人
三人で2台の4色機を切り盛りしている

典型的な町工場である
(従業員をかかえている分、寅さんのタコ社長の印刷所の方が規模はまだでかい)

親父さんは刷り物を鋭い目で眺め、必要な処置をしていく
ずんぐりした身体で動き回る
無駄な動き一つない、考え抜かれた手順を踏んでいく
長年修羅場を踏んできた職人の動きだ


息子たちはそれぞれに分担された仕事をこなしながら、父親の仕事を見つめている

八割がた仕上げたところで親父さんは息子にまかせる

息子たちはあとを引き継ぎ色出しをする
鍛えられていると見え、きびきびと動く

判断に迷い動きが止まる

その様子をじっと見つめる親父さんの鋭い眼光
でもその目はやさしく、慈愛に満ちている


頃合いを見計らって怒声が飛ぶ

息子も負けてはいない
やり返す

同じ顔が二つ、ツノ突き合わせてまくしたてる


こんな状態の刷り物を古池さんに見せようってのかexclamation ×2
バカモンexclamation ×2



わかってるよexclamation ×2
親父は黙って見てろexclamation ×2



こんなやりとりを見ながら思う


技術の伝承はこうしてなされてくんだなぁ…

ふと、若き日の自分とM師匠がよぎった

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技術の継承 1 職人の血

三十余年、印刷マンとして働いてきた


自分の中には印刷職人としての「血」が流れている
同時に印刷労働者としても育てられてきた

かつて大先輩が己のことをこう称した


  オレは印刷の職工だ


「職工」という言葉の裏には
職人であると同時に、自分が組織された工場労働者であるという思いがあったのではないか?

職人というのは自分でたたき上げ、ワザを身につけてきた一匹オオカミというニュアンスが強い

しかし工場で働く以上個人プレーは許されないのも事実だ

「自分は100%純潔の職人ではありえない」

という自嘲が含まれていたに違いない






僕が印刷現場を離れてもう久しい
自分で印刷機を回して生産する立場から一歩引き、「技術担当」と呼ばれるようになった

だから、もう「職工」ともいえない

それで「印刷マン」「印刷人」というあいまいな言い方になってしまう





とはいえここ数年自分の中に流れる「職人」としての血、「職人」としての誇りを強く感じるようになった

それは長老とよばれる年になり、印刷人としての時間が残り少なくなってきたことと無関係ではないだろう




まだ20代の頃
僕たちは先輩に怒鳴りちらされ、蹴とばされ、スパナで追いかけまわされていた
そうして印刷のいろはをたたき込まれたのだ


30代になり、ある程度一人立ちできるようになった
偶然が重なり僕は技術チームの一員になった

さすがに鉄拳は亡くなった
しかしここでも師匠の強烈なシゴキが待っていた

自分が立ち会った刷り物を一瞥しただけで捨てられたりもした
どこが悪いのかを問うても決して教えてくれなかった

  自分で考えろ!

現場で培ってきた「自信」が粉々に打ち砕かれる日々だった
そんなことが5年続いた

ある日M師匠はポツンと呟いた


  やっと、お前もまともな刷りができるようになったな


あたりはばからず、僕は泣いた
やっと認めてもらえたと思った
うれしくて、うれしくて、うれしくて…
涙が止まらなかった



それからは完全に一本立ちできるようになった

しかしことは簡単ではなかった

一人立ちするということはすべて自分で判断し、責任をとるということだ
少なくともその心意気がなければ通用しなかった
(僕をたたきあげたM師匠は大きな判断ミスを犯したことを恥じ、自ら身を引き会社を辞めていった。今の僕の年、56歳の時だった)


日々の印刷立会にもまれここまで(師匠が身を引いた年齢まで)たどりついた。



ここまでの三十余年
今まで僕は自分の力で道を切り開いてきたという自負とプライドがあった


しかしそれはとんでもない思いあがりだと感じるようになった

自分の中にはM師匠を始め、多くの先輩方、さらにはこれまで関わってきた協力会社のベテラン職人たちの技術が流れている
そう強く感じるようになったのだ

「技術」というものは個人の努力なしには身につけることができない
でもその努力の一つ一つに諸先輩の膨大な歴史が流れ込んでいるのだ

「技術の継承」とはこういうことをいうのだろう

僕の中に流れ込む諸先輩の歴史
それを僕は次代に繋げていくことができるのだろうか
「技術の継承」という伝統のバトンを僕は渡すことができるのだろうか

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2010.05.18

すみれコンサート  「井戸端ライブ」をめざして第1歩

2カ月おきにやっている「すみれコンサート」
前回に引き続き、ももっちさん夫妻も出演してくれ華やかなコンサートでした

【出演者】

  ハモンドオルガンの則子さん
  弾き語りのすめあごるさん
  すめちゃんと共にももっち夫妻のマンドリン演奏
  Martin古池の「語り弾き」


お客様は5年生の女の子とお母さん
mixiのトピを見て来てくださいました
(偶然にも則子さんのお知り合いでした)



則子さんは以前のようなガチガチの緊張感が薄れ、リラックスした演奏でした
回数をこなしてきた成果ですね

すめちゃんの弾き語りは岡林信康の初期のナンバーが中心
「風街ロマン」で歌いこみ、きたえてきただけのことはあります
迷いのない堂々とした演奏でした

そしてももっちさん夫妻のマンドリン
素敵でした
すめちゃんのギター伴奏との息もぴったりで心地よかった
ご夫妻での演奏も聴いていて快感でした



僕は今回から「井戸端ライブ」を意識した演奏を心がけました

お客さんのおしゃべりの中から歌を選んで場の空気を膨らませていく
演奏者の一方通行ではなく、お客さんとの連関の中で相互通行のライブ

そんなイメージが「井戸端ライブ」です

普段からそういう傾向が強い僕のライブですが、今年はさらにそれを意識しようと思っています
理想は車座になって「小皿たたいて ちゃんちきオケサ」みたいな感じなんですが…

今回は少女とお母さんのもつ雰囲気に重なれればいいなと思いました


  そのままで そのままで
  (5月の風のようなあなた、そのままのあなたでいてくださいね)

  バラが咲いた
  (僕の初恋の話。小学校5年生だったころでした)

  コンドルは飛んでいく
  (ケーナ演奏 アントニオ・パントーハ風に)

  ダニー・ボーイ
  (アイルランドで戦争に行ってしまった息子の帰りを待つ母の歌)

  おじいさんの古時計
  (外国の歌つながりで、亡くなったおじいさんに思いを馳せて)

  手のひらに太陽を~蚊の歌
  (生きとし生けるもの「命」をテーマに) 

  街
  (君の故郷、この街が好きさ)



実際の演奏は歌で「おしゃべりの素」提供し、反応を引き出していくという形になりました
イメージしている「車座になってお客さんも一緒にライブを作っていく」というのにはまだまだほど遠いのが実情です

娘さんは生き生きと反応してくれました
お母さんもにこにこしながら聴いてくれました
その様子を見ながら「すみれのおばあちゃん」もうれしそうでした

「井戸端ライブ」の最初の1歩を踏み出したということでヨシとしようかなと思っています




今回もお客さんが来てくれて、なんとかライブとして成立できた「すみれコンサート」
たとえ1組でもお客さんが来てくれれば、お客さんのために全身全霊で
歌います

でも、「すみれコンサート」がまだこの街であまり知られていない現状も事実

認知度を高めていくための取り組みもこれから力を入れていかなきゃならないと思います

同時に出演者全員がますます稽古に励み、より質の高い演奏を心がけなきゃならないなとも思います



出演されたみなさま
お疲れさまでした
そしてありがとうございます

また、2ヵ月後をめざしてがんばりましょうね

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2010.05.13

印刷立会い・・・ 「印刷道場」

仕事柄、得意先の印刷立ち合いに同行することが多い
今日もある得意先に同行した

旧知の仲というのもあるが、初めてお会いする方がほとんどだ

今日も初めてお会いする方だった

僕は初めてお会いする方とやる印刷立ち合いが好きだ

多くの場合、お客様は印刷の素人の方だ

印刷の仕組みをご存じないがゆえにハッとさせられる鋭い指摘も多い

思い通りの刷り物にならず、いらだつ方も多い

最終的な仕上がりに不安を感じられ、ナーバスになられる方も少なくない


僕の役割はお客様が心に描いているイメージをいち早く察知し、そのイメージに近づけるべく調整することだ

反面、微妙な色再現が物理的に不可能な場合もある

印刷を中断し、前工程に戻り補正処理をするにも納期的に時間がない

そんな時はお客様にあきらめていただかざるをえない

でも「これ以上はできません」と言ってしまったのでは身も蓋もない

当社の技術力に不安や不信を感じさせてしまうことは技術者として忍びないし、恥でもある

だから理解・納得していただいた上で「気持ちよくあきらめていただく」ことが大切になる

その前提として最大限の努力で色の再現に努める
時に邪道ともいえる裏技をも駆使する

そしてその経過がお客様にも分かるように示さなければならない

ここが一番大事なところだ

本来工業生産物は「結果=仕上がり」で判断されるべきものだ

しかしあえて「結果」に対して「経過」という要素を持ち込むのだ

「経過」が見えるから「限界点」も見える
「限界点」が見えるからお客様に理解し、納得していただける




いずれにしろ自分の経験値や技術力を総動員する

身体中をアドレナリンが駆け回り、ピストンがフル回転になる


それが自分の技術や経験値を維持向上させることにつながっていく

ひいてはお客様の信頼を得ることにもつながっていく

お客様との印刷立ち合いはその意味で最高の『印刷道場』だ



そんなことをぼんやり考えていた
そしてふと思った


ライブでお客様に接している自分

印刷立ち合いでお客様に接している自分

なんだか同じことをやっているようだ


印刷立ち合いもライブも
お客様に喜んでいただく、納得していただくことが僕の根底にあるようだ

「お客様志向」

これが僕の基本スタンスなのかもしれない




さて今日の印刷立ち会いは・・・?

さいわいにも喜んでいただけたように思う

たぶんねウインク


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2010.05.11

[雑感] 絵本「おうちピクニック」の挿入歌について

http://www.youtube.com/watch?v=XOD0jG0COmo&feature=related

  『おうちピクニックの歌』

  きょうは楽しい ピクニック
  小川のほとりで ピクニック
  だけど だけど だけど
  今日は雨
  朝から雨 Oh! 雨
  こんな時は 気分を変えて
  おうちの中で ピクニック
  今日は 楽しい
  おうち おうち おうちピクニック

        詩:きむらゆういち
        曲:Martin古池

http://www.youtube.com/watch?v=PfK0CO-S5zM&NR=1  

   『ハンバーガーの歌』

  たまねぎ とんとん ひきにく ぽん!
  パン粉に たまごに まぜまぜ ぎゅっ!
  こねこね パンパン ジュワッと焼いたらできあがり
  パンにはさんで ハンバーガー

       詩:きむらゆういち
       曲:Martin古池

『おうちピクニック』のテーマソングは短時間で仕上げることができた

しかし『ハンバーガーの歌』は難産だった

歌詞がシンプルだったこともあるが、字数をメロディに乗せにくかったためだ
あれこれメロディを試作しながらすわりのよいメロディを模索した

子供たちが簡単に覚えられることをまず意識した
で、最初に浮かんだのが「かえるの歌」の輪唱のイメージ
できるだけシンプルなフレーズのくりかえしにしようと意識した

最終的にウォーキングベースのような同じパターンのくりかえしになった

曲はできてみたけれど、曲調は地味
歌う僕の声もどこか弾んでいない

子供たちのダンスにマッチするものかどうか…

不安を残したまま絵本フェスタをむかえた

リハーサルもせずにいきなり本番に臨んだ
正直不安だらけだった

ちゃんと合わせられるか
(自分がテンポキープできるか)

聴いてくれる人に受け入れられるか
(これはメロディ自体の問題)

曲があまりにも短いので、テンポを変えて何度かくりかえそう

そんな申し合わせを事前にした
ダンスがテンポの変化についてこれるかも不安だった
(テンポ変化は僕の得意ワザ?ではあるが…)

すべては杞憂に終わった

シンプルで地味で短い『ハンバーガーの歌』に合わせ、Jスターズの子供たちは天真爛漫に踊ってくれた

子供たちの笑顔やかけ声にすっかりノセられた
調子にのって5倍速くらいまで徐々にテンポを上げた

嬉々として、しっかりついてくるJスターズの面々
しかも歌いながら

みごとなものだ

何度もくりかえすうちに会場の子供たちも徐々に見よう見まねで踊りだす

そんな様子を見ながら、僕は歌い終えたくなかった
延々と『ハンバーガーの歌』を歌い続けていたかった

ふと思った

  歌に魂を、命を吹き込んでもらえた
  Jスターズの子供たちから!

どこにでもあるような小さな歌だ

でも今この瞬間、魂を吹き込まれた歌は実にイキイキと輝いている

うれしくて涙が出そうになる

*****************************************************************

「上野の森公園 親子フェスタ」で歌ってから1週間がたった

『ハンバーガーの歌』を演奏するに当たり関わってくださった方々に感謝の気持ちがあらためてわいてくる

きむらゆういち先生の歌詞
ハンバーガーを作る工程が簡単明瞭、しかも躍動的に表現されている

手遊びダンスとして振りを考えてくれたK嬢
子供たちのダンス指導をしたJOさんたち

そしてなによりもがんばった子供たち

後日練習風景の様子をユーチューブで見た
まだまだ形になっていなかった
それをわずかな期間でちゃんと仕上げてきた
子供たちのがんばりには頭が下がる思いだ

(後ほど動画をアップします)

『おうちピクニック』の本が全国の幼稚園や保育園で読まれ、園児たちが歌いながら踊る風景を夢見ている

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2010.05.07

上野の森 親子フェスタ 「おうちピクニック」イベント出演

ゴールデンウィークのまっただなか、「おうちピクニック」のイベントで演奏しました。

上野の森親子フェスタというのは各出版社が発行している絵本の販促・直売イベントです。
たくさんの出版社が出店し、親子連れでにぎわっていました。

今回僕は作家のきむらゆういち先生の書かれた『おうちピクニック』という絵本のテーマと挿入歌『ハンバーガーの歌』に曲をつけ、歌わせていただきました。

絵本作家+出版社(世界文化社)+印刷会社(共同印刷)のコラボレーションの第3弾。(4回目のイベント出演)
「歌う印刷マン」の役割を果たさせていただきました。

これまでやった3回のイベントは本屋さん(ジュンク堂)や幼稚園、帝釈天
演奏する対象が数十人の比較的こじんまりとしたものでした

ところが今回はブックフェアのまっただなかでの演奏。
これまでとは比べられないほど規模が大きい。
しかも各出版社競合する中での演奏です。
なんといっても売り上げに直結するやもしれないワケで、責任重大!

充分の準備と緊張感をもって臨みました。
(自分が関わって印刷した本ですから売れてほしいですしね)

演奏は午前の部と午後の部の2回。

午前の部は中央噴水広場、ブックフェア参加の各出版社のブースの一角でした。
親子連れがひしめき、ごったがえす中での演奏です。

炎天下、照りつける太陽の下で、路上ライブ・街角ライブの雰囲気が漂うイベントでした。

最初に作家の宮本えつよし先生によるパフォーマンス。
引き続き「おうちピクニック」の読み聞かせ。
拡大コピーで巨大サイズに引き伸ばした手作り絵本が子供たちの興味をそそります。

この後を受けて「謎の印刷屋さん Martin古池」
そして小学生のダンシングチーム「Jスターズ」が登場

『おうちピクニック』や『ハンバーガーの歌』に振付けてバックで踊ってくれます。

一糸乱れぬダンス。
嬉々とした笑顔。

僕の歌に合わせてバックダンサーが踊る!
こんな経験は産まれて初めて!

照れくさいような、うれしいような・・・

いつもは泥臭い僕のステージです
この日だけはパッと華やか!
(気分はマツケン・サンバ?)

Jスターズと事前に合わせる時間は無く、ぶっつけ本番でした
デモCDを渡し、それに合わせて練習を積んできたのです

実はこれは僕にとってかなりのプレッシャーでした

デモCDはシーケンサー(自動演奏装置)でカラオケを作り、それに歌を吹き込んだものです。
だから、テンポは正確無比。

子供たちは正確なリズムとテンポに合わせてダンスの練習を積んでいます。
本番で僕が(!)テンポを崩したらダンスはガタガタになります。

テンポキープの練習を積んで臨みました。

1回目の演奏はカラオケを使って歌い、問題なく終了。
いったん退場するJスターズ

いつものお子ちゃま向けのライブが続き、最後に再登場するJスターズ

この時はギター1本、正念場!

彼らはみごとピタリと合わせてくれました。
しかもぐんぐんテンポアップさせた『ハンバーガーの歌』にもピタリとついてきます。

すばらしいの一言です。

一気に駆け抜けたライブでした。

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午後は場所を国立博物館に移しました。
国立博物館の敷地内にある平成館の大講堂が会場でした。

およそ380人の親子連れでコンサートホールのような会場は一杯です。
なんでも競争率は2倍だったとか。

こちらのプログラムは以下の通り。

①『ボクは山ねこシュー 』(角川学芸出版)のパフォーマンス。
②『おうちピクニック』(世界文化社)例の巨大絵本の読み聞かせ。
③とりごえまり先生ときむらゆういち先生の対談。
  とりごえ先生は『おうちピクニック』の絵を描いた作家さんです。
④きむら先生、とりごえ先生のサイン会とMartin古池ライブ(同時進行)

「謎の印刷屋さん」と紹介され、ステージに登場した時は眼前に人の群れが映りました。

Jスターズの面々と『おうちピクニック』『ハンバーガーの歌』を演奏も問題なくいけました。(ギター1本)

驚いたのは、サイン会が始まった時でした。
それまで目の前にひしめいていた人がサーっとホールの両サイドに列を作ったのでした。

目の前の人の波が急に割れ空洞ができたように感じました。
まるで『十戒』でモーゼが海を割った時のような印象でした。

  うわっ!
  こりゃ、やりずらい(汗)

歌の矛先が行き場を失ってしまいそうな気がして・・・

さいわいホール全体に灯りがともりお客さんの顔がよく見えました。
ターゲットになりそうな子供を何人かさがし、それを突破口にしようと瞬間的に思いました。
(会場が暗ければ、不安感にさいなまれ動揺したと思われます)

困った時の虫の歌

これまで子供たちに向かってライブをたくさんやってきました。
その経験から子供をノセる特効薬のような歌があります。

『蚊の歌』~『ハエ・ハエ・ハエ』です。

これを本気モードで歌うことでどれだけ窮地を脱してきたことか!
(子供向けのライブは実はムズカシイのです)

アドリブをはさんで『ハエ・ハエ・ハエ』のリフレーンを延々と引っぱりました。(スペシャルバージョンの誕生です)

Jスターズの面々に助けられました。
午前の部を聴いていたため、『ハエ・ハエ・ハエ』を覚えてくれていたのです。
リフレインや合いの手をうまく入れてくれました。

それが列に並ぶ子供たちにも伝播し、いい雰囲気になっていきました。

ここで間髪いれずにJスターズを呼び、『ハンバーガーの歌』を長めに!
もちろんテンポを自在に変えて変化をつけました。

午前中の経験でJスターズのメンバーはテンポをどのように変えても対応できるのが分かっていました。

テンポをぐんぐん上げていくとサインの列に並んでる子供たちも、見様見真似で歌いながら踊りだす。

ターゲットにした子供たちはみな徐々にノッテいきました。
そうするとまわりの子供たちにそれが伝わり、やがてお母さんたちにも伝わっていきます。

最後は『おうちピクニック』をもう一度歌い、おひらきに。

くたくたになりました。
ハードで難しいライブでした。

でも、なんとかいい感じに持ち込むことができホッとしています。
またしてもいい勉強、いい経験になりました。

(『ハエ・ハエ・ハエ スペシャルバージョン』は翌日清津峡で再演。異様なトランス状態にまで持ち込むことができました)

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きむら先生に感謝です。
メロディを快く受け入れてくれてありがとうございます。

世界文化社の皆様に感謝です。
すばらしい経験をさせていただきました。

当社の関連部署に感謝です。
バックアップありがとう。

協賛の角川学芸出版の皆様にも感謝です。

企画、プログラムその他もろもろを一手に引き受けてくださったK嬢に感謝です。

Jスターズの面々。
かっこよかったよ。
ありがとう!

ローディをかってでてくれたケンケン
ボディガード(?)を志願してくれたすめちゃん
ありがとう!

関わってくれたすべての人に感謝いたします。

ありがとうございます!

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2010.05.06

清津の春 2010 「闇の音楽宴会」

当初は「上野の森絵本フェスタ」を終えてから、深夜清津峡に入るつもりだった

ところが炎天下の野外ライブと大ホールでのコンサートで疲れ果てた
打ち上げでさらに疲れ、夜討ちをかける気力が失せた

それが幸いした

  「俺も行く」

長男・哲郎が言い出したのだ

長男は修理に出していたバイクが直ってきたばかり
試運転に清津峡まで行く気になったようだ

彼が清津に行くのはなんと10年ぶりのことだ
昨年、一昨年の次男・真吾の参加に引き続き子供たちの清津帰りはうれしい限りだ

かくして早朝、それぞれに家を出発した

キャンプ場に行く途中のセブンイレブンでおいちゃん、萌ちゃんと合流する
おいちゃんは管理人アキラッチの幼馴染
「清津の少女・萌」はアキラッチの姪っ子だ

清津峡に到着するとch@bozさんがすでにまったりしていた
昨日入り、朝からちびちびやりながら本を1冊読み上げていたらしい

  「最高に贅沢な時間でしたな」

ch@bozさん

他にヤエちゃんグループが来ていた
高校ラグビー部の仲間たちもすでに三十路を超え、それぞれに家族をつれて来ていた
体育会系の威勢のいいノリはあいかわらずだった

そういえば10年前、哲郎が最後に来た時ヤエちゃんグループも来ていた
嵐の中で缶けりをして遊んだ記憶がある

メンバーのムネちゃんとリエちゃんは結婚し子連れ参加
もちろんヤエちゃんも子連れ山旅
なんともいえぬ感慨にひたる

清津峡Tシャツのデザイナーさんとその仲間たち
10人ほどのグループも来ていた
彼らはすでに川遊びまくりモード全開だった

テントを設営を済ませのんびりしていると、take-z(たけちゃん)到着
仕事を終えるや否や昭和町からかっとんで来た
一晩泊まり、翌朝早くにふたたび仕事に戻るという強行軍
今夜の音楽宴会にかける意気込みと情熱はハンパではない

しばちゃん(PA-LA-LA隊長)グループが到着したのは夕方だった
奥さんのたかちゃん、そしてド迫力男・M氏(彼の声量はとてつもない!)
「品川子供劇場」の3人組だ

最後にズミ姉が降りてくる

これで役者はすべてそろった

それぞれ思い思いに晩飯を食べて、管理人小屋前での恒例「闇の音楽宴会」の開始を待つ

すでに夜の帳が降り、キャンプ場は漆黒の闇に塗りこまれている
管理人小屋の前のテーブルには三々五々と集った人で一杯になる

手に手に楽器を持ち、酒を持ち管理人小屋へ
ランプの灯りに吸い寄せられる蛾のようにふらふらと集まってきた

口開けの1曲はもちろんワンカップ大関の歌(正式には『旅』という)
ヤエちゃんのリクエストだ

後を受けたけちゃん、ch@bozさん、しばちゃんらも続く

M氏やデザイナーグループのヒロキ君、そして哲郎も演奏側にまわる

順次演奏を続ける
みな酒もまわり始め、いい調子になっていく

この音楽宴会のいいところは演る側・聴く側おかまいなしにぐちゃぐちゃと進んでいくところだ

テーブルを囲んでこじんまりとした輪になっているので、歌とおしゃべりがこん然一体となっていくところがなんとも楽しい

ふと感慨にふける

20年前に小さな宴会だったな
演奏するのは自分だけ
テーブルのまわりには常連さんが数人
歌よりおしゃべりがメインの宴会だった
若かった僕は聞き役にまわっていた

おしゃべりの合間に歌を挟む
そうするとあちこちのバンガローやテントからリクエストがかかる
それらに応え数曲歌う
またおしゃべりに戻る

こんなくりかえしで延々と夜が更けるまで続けた

僕も最後はべろべろになり、テントまでたどりつけないことが何度もあった

「闇の音楽宴会」はやがて歌メインの「うしみつライブ」になる
やがては「Live in 清津峡」に成長していった

「Live in 清津峡」の原点ともいえる「闇の音楽宴会」
演奏する人がこんなにもたくさん集うようになるなんて、想像もしなかった

礎を築いてくれた先代の管理人「清津の仙人」の懐の深さがあってのことだろう
仙人を思い起こし、ちょっとうるっとくる

「清津の仙人」は現管理人アキラッチの父上。
その風貌、発言、行動から仙人と呼ばれていた。
病に冒され「仙人の修行」半ばにして残念ながら旅立っていった

清津の仙人が礎を築き、今アキラッチのもとで開花しつつある

そんなことを思いながら歌う
『蚊の歌』~『ハエ・ハエ・ハエ(スペシャルバージョン)』
この清津でずっと歌い続けてきた歌だ

そして哲郎と10年ぶりに親子共演
『I Love You』を歌う

夜もとっぷり更ける
明るいうちに掘り出した竹の子とコゴミの天麩羅をムネちゃんが揚げ始める
ムネちゃんは神田の江戸そば「周」(あまね)の店主

掘りたての竹の子、玄人の料理人が揚げてくれる天麩羅
清津の自然の中でこの上なく美味だった

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翌日、それぞれに清津峡キャンプ場を後にする友を見送る

客はいなくなり管理人グループと僕だけが取り残される

やがて夕刻の冷たい風が吹き始める

離れたところに椅子を置き、腰を下ろす

喧騒の去った静寂の清津に身をまかす

この時間が何よりも好きだ

夕闇がせまる頃、管理人グループとともに山道を登り始める
ザックとギターケースが肩に食い込む
あえぎながら、ゆっくりゆっくり「緑のタイムトンネル」を抜ける

現実の世界へと帰っていく一抹の哀しさを感じながら

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2010.05.02

2010年5月のライブ・コンサート予定

★5月3日(月)  上野の森絵本コンサート
         14:00~15:00
         上野公園 平成館大講堂
         15:00~
         上野公園中央噴水広場 世界文化社ブース

http://martinkoike.cocolog-nifty.com/blog/2010/04/post-8138.html


★5月8日(土) 朝市コンサート
          朝8時半~10時半
          越谷市場 2号棟 景品交換所前

http://www7.ocn.ne.jp/~k-ichiba/akusesumap.html

          



★5月16日(日) すみれコンサート
          夕方4時~6時
          すみれ美容室
          (東武線蒲生駅東口 徒歩3分)
          【出演】 渡辺則子(ハモンドオルガン)
               すめ+ももっち
               (ギター弾き語りとマンドリン)
                Martin古池(ギター語り弾き)

http://navisai.com/048-986-5243/



★5月21日(金) 三貴ライブ
         夜9時~11時半(終電まで)
         お好み焼きの三貴
          東武線新越谷駅東口
          武蔵野線南越谷駅南口
           徒歩3分

http://ggyao.usen.com/0002132503_map.html




★5月22日(土) 朝市コンサート
          朝8時半~10時半
          越谷市場 2号棟 景品交換所前

http://www7.ocn.ne.jp/~k-ichiba/akusesumap.html




★5月30日(日) JUNEアコースティック・ライブ
          午後2時~4時
          tea room JUNE
           東武線松原団地駅東口 徒歩3分
           [出演] エイぼん
              Martin古池

http://r.tabelog.com/saitama/A1102/A110203/11013496/dtlmap/

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