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2010.02.23

JUNEアコースティックライブをふりかえる

今月のJUNEライブはこれまで以上に充分な稽古を積んで臨んだ
気合がみなぎっていた

二つのワケがあった

  ①これまでエイぼんと2回共演してきた
   コラボレーションの精度をさらに高めたかった

  ②師と仰ぐトミ藤山さんが
   スペシャルゲストとして出演してくださることになった

僕はソロで1時間・2本立てのライブをやることに慣れている
ストーリーを組み立て、演じるというスタイルだ
そんな長丁場のライブが身体に染み付いている

他の人と一緒に演奏したり、他の人のステージを組み込むという試み
それは僕にとっては冒険であり、挑戦でもあった

エイぼんは魅力的で優れた歌い手である

ギター伴奏やハーモニーで彼女の持つ魅力をさらに引き出せるか
互いが引き出しあいながら、渾然一体となった音楽をつむぎだせるか

これが課題のひとつだった

1部は昭和歌謡を中心に組んだ

昭和歌謡を歌うエイぼんとのバランスを考えた結果だ
僕もその系統の歌を選択し、自然にエイぼんとのコラボにつなげた

昭和の香りただよう『喫茶 じゅん』で、昭和の名残りを感じる歌謡曲を歌うそんな演出だ

満席状態だった、
トミさんの優しくも厳しい視線が注がれる

そんな中で多少硬くなったのは否めない
それはエイぼんも同じようだった

またJUNEライブが通常営業中に行われる
ライブ目当てではないお客様を考慮してBGM的な要素も意識しなければならない

少々おさえ気味に淡々と歌いう

1部の山はエイぼんとのコラボレーション

珍しく緊張でガチガチのエイぼん
でも歌はさすがにしっかりしている
合わせ稽古を積んできた成果だろう

お客さんの反応も上々!

まずは無難に推移した1部だったように思う

抑え気味にしたのにはもうひとつワケがあった

2部の頭にトミ藤山さんが控えているからだ

トミ藤山さんの存在は圧倒的であり、絶対的でもある
まさにプロ中のプロシンガー

トミさんに歌っていただくのはわずか20分

それでもトミさんは完璧にご自分の世界を展開される
お客さんはその世界に引きずり込まれる

圧倒的な存在を全体の中できちんと位置づけられるか
ライブ全体をバランスの取れたものにできるか
これが二つ目の課題だった

長時間ライブを組む時、全体を通してのバランスがとても大切だ

1曲ごとの精度や説得力はもちろん必要だ
同時に曲の組み合わせやMCなども充分考慮しなければならない
山や谷のあるメリハリの効いたものでければ、輪郭の薄いライブになる

トミさんは山にたとえればまぎれもなく富士山である
圧倒的な存在、トミさんの力に頼るライブにしてしては絶対にダメだ

トミさんワールドをふたたびMartin古池の世界に引き戻すことができるか

これがライブ全体の成否の分かれ目と感じていた

富士山(Fujiyama)に比するとたかだか裏山程度の自分ではある
比較すること自体がそもそもだいそれた話ではある

それでもそれに挑まなければならないと心に決めていた

その心意気を見せること
それが出演してくださったトミさんへの感謝の気持ちだと思った

トミさんのステージはやはり見事だった
慣れない通常営業の喫茶店という環境
客も初めてトミさんの歌を聴く人が多い

そんな中で1曲で足がかりを作り(Help Me Make It Through The Night)
2曲目では完全にご自身の世界を作ってしまった
そして、初めてのお客さんの心をわしづかみにして弾きづり込んでしまう

嵐のように20分は過ぎ去っていった

トミさんの後を受けてふたたびステージに立つ

こんなに難しいステージはめったに経験できない

何しろ富士山の後の裏山はほとんどないに等しい

トミさんワールドで染め抜かれた空気に臆してはいけない

それだけを念頭に歌った

「親子人情話」をいくつかやった

自分が最も得意とする分野で勝負をかけた
過去幾度となくこのテーマでライブを組んできた

自分としては演奏も歌もできは良かったと思う
少なくとも持っているものを出し切れたような気はする

1部をおさえ気味にしたのは2部に大きな山を二つ作りたかったためだ

もちろんトミ藤山さんのステージが山のひとつ
大きな大きな山場

そして、ライブのシメとして自分の世界の全面展開

全力投球をした今回のJUNEライブ

はたして聴いてくださった方々がどのように感じられたか…

今回の「JUNEライブ」
多くのことを勉強させられた思いだ

Martin古池のライブの枠の中で、共演させてもらったエイぼんとトミ藤山さん

エイぼんには合わせ稽古の大切さを再認識させられた

トミさんには言葉にできぬほど多くのことを感じさせてもらった

ライブを終え、トミさんと食事をした
3時間近くも「教育的指導」を受けた

以前指導を受けた発声法のこと
ひとつの歌をどのように歌うべきか
歌と歌の関係をどのように位置づけるべきか

ライブをふりかえりながら辛らつで暖かい「教育的指導」だった

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