【音楽雑感】 三貴ライブ 音楽道場
三貴ライブも始めてから5年になる
きっかけは「朝市コンサート」で越谷中小企業同友会の当時の会長・Hさんに声をかけられた
同友会の総会が終わった後にライブやってくれないかな
同友会での出前ライブを終えて、打ち上げということで「お好み焼きの三貴」で飲んだ
三貴のオーナーFさんも同友会メンバーだった
もしよければ、うちでライブをやってくれませんか
お好み焼きを食べに来たお客さんに対するサプライズとしてね
ライブをやってると面白いって思うんじゃないかな
とんとん拍子に話はすすみ、翌月から「三貴ライブ」が始まった
三貴のスタッフも僕も手探りだった
決めたことは、
通常営業中に定期的にライブをやる(毎月第3金曜日午後9時~)
お好み焼きを食べに来るお客様にとってサプライズになるようなものにする
サプライズであるために積極的な宣伝はしない
この3点だけだった
あとはすべて僕にまかされた
自由にやってよいということは難しいものだ
毎回お客様の顔ぶれが違う
ライブを喜んでくれるお客様もいる一方、じゃまと感じるお客様もいる
当然アルコールも入っている
ライブハウスと違って音楽を聴くのが目的ではない
「街角ライブ」や「朝市コンサート」とちがって、お好み焼きの空間にお客様は滞留している
そういう状況に合わせて毎回いろいろ試してみた
当然のことながら、ライブハウスのようなノリは厳禁だった
「街角ライブ」のように1曲入魂を前面に出すとみごとに浮いてしまった
BGMやカクテルピアニストのようにお客様のジャマにならないように個性を消すことも試した
でもこれは、個性を前面に出す僕のスタイルにはまるで合わなかった
模索は1年以上続いた
でも、結論は出せなかった
三貴ライブのスタイルがどうあるべきか分からぬまま、毎月試行錯誤を重ねた
試行錯誤も回数を重ねると発想が変わってくる
いいんじゃないか?
ありのままで
毎回お客様の状態に合わせてスタイルを変えれば
楽になった
1年以上にわたる試行錯誤のおかげで、お客様の表情や状態がわかるようになっていた
ノリがいいのか悪いのか
音楽を受け入れてくれるのか、拒絶されるのか
引き込むことができるのか、できないのか
その場に居合わせたお客様の表情を読みながらのライブが続いている
時には積極的なライブ形式にしたり
時に絡み合った糸を少しずつほぐすように
時にはBGMに徹したり
「三貴ライブ」は僕にとってかけがえのない音楽道場だ
毎回違ったお客様の中で演奏することは戦場以外のなにものでもない
アウェイをホームに変えたい
そんな試みが毎回毎回続いている
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